HRのオピニオンリーダー100人が提言、日本の人事を考える情報誌 「日本の人事部 LEADERS(リーダーズ)」

「日本の人事部 LEADERS(リーダーズ)」TOP  >  2014 Vol.2  >  中竹竜二さんインタビュー
HR領域の“傾向と対策”

組織はいかにチーム化していくか

中竹 竜二さん((公財)日本ラグビーフットボール協会 コーチングディレクター)

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任教授 中竹竜二さん
Profile

なかたけ・りゅうじ/早稲田大学入学後ラグビー蹴球部入部。4年次には主将を務め全国大学選手権準優勝。卒業後渡英し、レスタ―大学大学院社会学部修了。2001年株式会社三菱総合研究所入社。06年早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任し、07年度から2年連続で全国大学選手権を制覇。10年4月より日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターに就任。12年度はラグビーU20日本代表監督を兼任。日本における「フォロワーシップ論」の提唱者のひとりとして、次世代リーダーの育成や組織力強化、成人の学びの環境づくりに貢献。企業コンサルタントとしても活躍。主な著書に『部下を育てるリーダーのレトリック』(日経BP )、『まとめる技術』(フォレスト出版)など。

突然ですが、質問です。皆さんのいる組織は、グループですか、それともチームですか。「そんなのどちらも同じじゃないか」。そう思った方もいるでしょう。しかし、グループとチームは似ているようで、全くの別物だと私は考えます。

私の考えるグループの特徴としては「固定的、個がつつしまれる、役割分担が明確、責任の所在は個人に帰する」などが挙げられます。一方でチームには「流動的、個性が発揮される、自律貢献型、責任共有、学び合える」という特徴があります。

これからの時代に求められるのは、組織のチーム化だと考えています。というのも、現代において企業や組織は、従来機能してきたグループ型の組織では解決できない「正解のない課題」に直面することが増えているからです。

歴史を振り返ってみると、グループ型の組織は産業革命以降の社会において大きな役割を果たしてきました。はっきりと目に見える目標と、わかりやすい役割分担。一つの決まり切った答えを導き出すことが目的の組織において、グループ型はとても効率的でした。ところが、時代は大きく変わりつつあります。価値観の多様化、高度情報化が進む現代社会では、組織はこれまでになかった新しい価値や解を創り出さなければなりません。レールの上に乗っているだけではいつの間にか取り残される。そんな今だからこそ、チーム化が必要なのです。

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