[主催]『日本の人事部』(株式会社アイ・キュー)
[後援]厚生労働省 経済産業省 [会場]大手町サンケイプラザ
講演者インタビュー
BQ(身体知能)強化時代の到来!~業績向上のカギを握るBQ向上リーダーシップのススメ
(株)ボディチューン・パートナーズ 代表取締役社長/(社)日本スポーツ&ボディマイスター協会 理事長
阿部 雅行氏
組織・チームのパフォーマンスを支える土台は、メンバーの「健康」。生産性の高いチーム運営には、IQやEQ強化だけでなく、BQ(身体知能=自己の身体の健康とパフォーマンス状態を知覚し、コントロールする知能)の向上に焦点をあてたリーダーシップが有効です。本ワークショップでは、BQの概念と、強化メソッドをご紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
社員の病気による休職はもちろんのこと、軽い体調不良やストレスによる業務パフォーマンスの低下、いわゆるプレゼンティーズム(※社員が出勤していながらも心身の健康上の問題により、パフォーマンスが低下している状態)は、どの職場でもよくある光景であり、また誰もが経験的に理解しています。そして「健康経営」という経営戦略の認知拡大により、健康が社員のパフォーマンスに及ぼす影響は、今や常識となりました。しかし一方で、「社員の健康に経営陣が無関心」「健康経営が人事の独り歩きになってしまった」という人事の悩みが根強いことも事実です。これはなぜでしょうか?
当社では、健康経営のボトルネックは、定義することが難しい「健康」そのものをゴールとして設定している点にあると考えます。従業員の「健康」をビジネスの成果に結びつけるには、やみくもに「良好な健康状態」を目標とするのではなく、従業員一人ひとりの「自己の身体の健康やパフォーマンス状態を知覚し、コントロールする知能」、すなわち「BQ=身体知能(Body intelligence Quotient)」のスキルアップを目指すことが重要です。人の健康は、毎日の意識、考え方、行動の積み重ねに大きく影響を受けています。自身の健康に影響をおよぼしている行動を可視化し、自身の「BQ」を把握し、改善・強化することが最も効果的な打ち手といえるでしょう。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
当社は、2005年の創業以来、「ビジネスパーソンの健康こそ、企業の持続可能性の根幹である」という理念のもと、さまざまな企業の人財育成に携わってきました。そこで我々が気づいたのは、組織を導くリーダーは、高いビジネススキルを持ち、周囲の模範となる人物であると同時に、健康がパフォーマンスに及ぼす影響を正しく理解し、健康を整える能力、すなわち高いBQを兼ね備えているという事実です(拙著『MBA式健康防衛』より)
BQはIQやEQと同様に、その要素をコンピテンシーに切り分けて発揮度を測ることで、見える化が可能です。VUCA時代を生き抜くチーム育成には、リーダー個人が高いBQを備えるだけでなく、メンバーのBQをエンパワーメントできるリーダーシップが必須です。当社ではBQを自己理解するためのアセスメント「ゼーダ」を開発しました。リーダーシップをはじめ様々な研修における有効な教材として好評です。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
本ワークショップでは、BQの要素(コンピテンシー)をご紹介するだけでなく、ご参加の皆様がご自身のBQを見える化するワークをご用意しております。健康経営を実施している、していないに関わらず、お気軽にご参加ください。ミドルマネジメント層を中心としたリーダー育成に悩む方にもおすすめです。 企業経営において、健康はあくまでも手段に過ぎず、目的ではありません。最終的には、生産性の高い人財を育成するために、具体的にROAやROEをあげていくような明確な目標を設定し、それを達成するための仕組みづくりに当社のプログラムやアセスメントを役立てていただければ幸いです。
- 阿部 雅行氏(あべ まさゆき)
- (株)ボディチューン・パートナーズ 代表取締役社長/(社)日本スポーツ&ボディマイスター協会 理事長
- 富士銀行(現・みずほコーポレート銀行)に入行、投資銀行部門で営業、マーケティング、経営戦略を経験。その後グロービスにて研修講師、コンテンツ開発、トレーナー養成に従事。現在は年間200回の企業研修に登壇する講師として、年間5千人のビジネスパーソンに向けてビジネスと健康のスキルアップをサポートする。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。