[主催]『日本の人事部』(株式会社アイ・キュー)
[後援]厚生労働省 経済産業省 [会場]大手町サンケイプラザ
講演者インタビュー
リクルート流「マネジメントに失敗する上司」をつくらないために人事ができること
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ HRアセスメント統括部 主任研究員/マネジャー
荒金 泰史氏
事業スピードの変化、働く個人の価値観の変化、ワークスタイルの多様化を受け、現場マネジメントの難度はかつてないほど高まっています。これまでと同じやり方では失敗する上司が増えていく中で、人事は現場に対してどのようなサポートをしていくことが求められるか。1on1のセミナーや記事でも好評を博す講師から、リクルートの実例もまじえて、実践に向けたヒントを解説します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
「働き方改革」や「ダイバーシティ推進」といった世の中の動きを通じ、意識の変化・進化が急速に進んだのは「働く個人」の側と言えます。一方で「企業」側は、環境変化への対応において、あくまで道なかばという状況です。その最前線(矢おもて)に立っているのは誰か? 働く個人と直接的に接している現場のマネジャーにほかなりません。複雑で変化スピードの速いビジネス環境と、急速に多様化する個人の価値観との間にはさまれた現場マネジャーに対し、人事は何を支援できるのでしょうか?
リクルートマネジメントソリューションズ HRアセスメントソリューション統括部は、約50年にわたり、人事・採用アセスメントや従業員満足度調査など、さまざまな角度の“人事ツール”の開発・提供を行ってきました。人事課題の解決に永年寄り添ってきた専門家として言えることは、人事が中央で一律にできることがどんどんなくなってきている、ということです。これからは、現場レベルで一人ひとりをきちんととらえ、生かしていくことが必要です。それはリクルートが創業以来標榜(ひょうぼう)し、実践を積み重ねてきたことでもあります。
本公演では、対話型組織開発の観点もまじえ、人事と現場マネジャーが直面する悩ましさへの向き合い方とサービス事例をご紹介します。個を生かし、組織を活性化させ、難しい経営環境を勝ち抜く人事のあり方について、皆さまと一緒に検討を深められればと思います。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
私たち(株)リクルートマネジメントソリューションズ HRアセスメントソリューション統括部は、50年ほどの歴史を持ち、長らく人事・採用アセスメント(SPI3)や従業員満足度調査など、各種アンケートツールの開発・提供を行ってきました。専門の研究開発部隊を所持し、「働くヒトの心理とはどのようにとらえるべきなのか?」を研究し、測定データの検証を通じ実効性を高めることを、40年以上も続けています。
人事から現場マネジャーまで、企業内のさまざまな方と接していると、人事課題の解決に有効なツール・データが変容してきていると感じます。特にHRテクノロジーの隆盛の中で、誰にとって、どのようなデータこそが活かされるべきなのか。また、どのように活かされるべきなのかを整理し、よりよい会社づくり、生産性向上に向けた正しいデータの扱い方について、お話ししたいと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「働き方改革」はきっかけに過ぎず、その本質は、あくまで現代的な経営環境における人材マネジメントのあり方の模索だと考えます。裏返せば、90年代以後続く人事のメガトレンドへの警鐘がそこにはあります。キーワードにとらわれるのでなく、自社の人事/経営を、より強いものにしていくための機会としてとらえたい人事の方に、特にお聞きいただきたい内容です。これからの時代に適した人事を行っていくために持っておきたい視点や、その際に浮かび上がってくる従来型の人事ツールの課題について、踏み込んでお話しできればと考えています。自社における人事施策とその効能の実態について、頭に浮かべながらお聞きいただけると幸いです。
- 荒金 泰史氏(あらがね やすし)
- 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ HRアセスメント統括部 主任研究員/マネジャー
- リクルートマネジメントソリューションズに入社以来、一貫してアセスメント事業に従事。顧客の人事課題に対し、データ/ソフトの両面からソリューションを提供し、実証研究にも携わる。入社者の早期離職やメンタルヘルスの予防、1on1、人材マネジメントの科学化/HRテクノロジーに詳しい。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。