――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

リーダーシップを発揮できるリーダーとは、常に能動的に動き自身の人生をコントロールできるような人であり、そのためには、まず自分をリードできなくてはなりません。「Lead the People」の前に「Lead the self」が必要なのです。

「Lead the self」とは、自分を深く知り、自分自身を掘り下げるということです。「自分が大切にしている価値観はなにか」「自分のゆずれない思いは何か」「自分が何をやりたいか」を知ることが、リーダーの要素として大切な「強烈な意志」につながっていきます。

こういった意思やマインドは、スキルと違って、きっかけさえあれば一瞬で覚醒することができるものでもあります。皆さんのそれぞれの経験の中で培った「価値観」が軸になっていて、その上に「志」が作られる。これに気づいた瞬間から大きく変わることができる可能性を秘めています。さらに周囲との徹底的な対話によって、それぞれの個性・価値観を掘り出して、それを活かしていく方法を考えられるようになることも重要です。

この講演では、私自身の経験から、「誰でも、きっかけさえあれば変わることができる」ということをお伝えします。自分自身を見つめながら、マインドを鍛えるきっかけにしていただけたら幸いです。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

Yahoo!アカデミア学長として人材開発の仕事に携わるようになって3年が経ちます。私が行う「人材育成」の柱は三つ。(1)リーダー開発、(2)事業開発、(3)コミュニケーションです。私自身が行ってきたことが人に求められて、それに応えていった結果、知らず知らずのうちに仕事になっていました。

私の講演やワークショップでは、対話や自分の価値観をあぶりだすトレーニングなどを行います。そして、全員で同じことを言ったり、同じところに向かっていったりするのではなく、それぞれの個性・価値観を活かしていく方法を考えます。まさに“みんな違って、みんないい”んです。ゴールも、人によってそれぞれ違います。人は自分の価値観に沿っていなければ本気で行動できないと思うからです。

きっかけを得て覚醒し、燃えて突っ込んでいく、そんな人材をどんどん社会に送り込んでいけるような人材育成を目指します。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

リーダー自ら前面に立って、局面を打開できるようでなければ、メンバーを導き、いいチームにすることはできません。チームを導く以前に、まず自分を導く。つまり、リーダーの条件は「自分の志をしっかり持つこと」。短い時間ではありますが、どんなマインドを持ったリーダーがこの先求められるのか、そして、よりよいチームを作っていけるのか、ぜひ一緒に考えてみましょう！

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