――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

労働安全衛生法が改正され、2015年12月よりストレスチェックが義務化されました。実施状況、事後対策への取り組みはいかがでしょうか。義務化初年度は、制度にのっとりまずは実施することにご苦労されたことと思いますが、2年目以降は制度をより実のあるものにすべく、結果をどう活かすかに関心が移っているのではないでしょうか。働き方改革、健康経営などが話題に上り、従業員の健康に関する取り組み機運も高まってきています。

本講演では、『ストレスチェックと健康経営』と題して、私たちがご提供するストレスチェック結果を分析・総括したものをお伝えします。50万人を超えるデータから、受検率、受検期間等の実施状況や、高ストレス者の割合などもお知らせするとともに、事後対策や課題について、企業事例を踏まえながら具体的にお話しする予定です。ある企業ではストレスマネジメントに関する教育研修を全国で実施しました。ストレスチェックの集団分析結果をもとに、管理職を対象とした課題抽出、対策立案を検討するワークショップを実施した企業もあります。ストレスチェックや事後対策は、健康経営度調査の回答項目にも含まれております。弊社では健康経営度向上支援もご提供しており、支援した企業は五つ星獲得など、成果が認められております。時間の許す限り、その取り組みについてもお話しいたします。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

保健同人社は「人間ドック」を日本で初めて創案した会社です。また、「家庭の医学」に代表される書籍をはじめ、紙媒体、相談、ITを使って皆さまの健康支援をしています。EAP（Employee Assistsnce Program：従業員支援プログラム）事業では、草分け的存在でもあります。

2012年からは、ヒューマネージ社と共同で「TEAMS」をご提供しています。ヒューマネージ社は採用事業を主軸とし、ストレスチェック「Co-Labo」や従業員向けサイトなど、セキュリティの高いシステム運用を行っています。

私は臨床心理士、精神保健福祉士、産業カウンセラー、健康経営アドバイザーの資格を有しており、EAPコンサルタント、研修講師、カウンセラーとしてさまざまなご相談に対応しています。そうした経験から、企業で起こる問題に対し、どのような対処を実施すれば望ましいかについて、具体的にお話しいたします。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

皆さまの貴重なお時間をいただくわけですから、参加される方々にとって、少しでも役立つお話ができればと考えております。企業のおかれている状況はさまざまです。ぜひ御社の状況に照らし合わせながらお話を聞いていただければと思います。

参加される皆さまは、少しでも結構ですので、メンタルヘルス対策・健康経営に関する(1)貴社の現在の課題は何か、(2)どのような対策を取っているか、(3)スタッフ体制など、どのような資源があるか、(4)それらをどう活用・強化すればより望ましい効果が得られそうか、などについて事前に確認しておいてください。そのうえで参加されると、より充実した時間になることと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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