[主催]『日本の人事部』(株式会社アイ・キュー)
[後援]厚生労働省 経済産業省 [会場]大手町サンケイプラザ
講演者インタビュー
“戦略→評価→育成→成長(業績向上)”の好循環を得るために人事部ができること
株式会社M&RConsulting 代表取締役
中西 真人氏
人事白書2017によると経営戦略が評価に反映している企業は約5割、評価を育成に反映できている企業は約3割に留まっています。戦略と評価が連動していないことで、どのような問題が起きるのか。評価が社員の育成に反映しないと、どんな問題が起きるのか。それらの問題はどうすれば解決できるのか。本講演では、戦略と評価・教育を結びつけるための手順を実践例も交えてわかりやすく紹介します。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
人事部にとっての生産性向上は、いかに人財を効果的に活用できるかにかかってきます。人件費の抑制は短期的な効果を生みますが、長期的な効果を生み出すのは人財のレベルアップです。人財の育成は場当たり的にではなく、戦略に即して方向づけしてこそ投資効果が得られます。
“会社の戦略の実現に向けて社員が一丸となる”そうした組織を作るための施策の一つは、人事部が設計・運用する評価制度です。現在多くの企業で採用されている評価制度は「目標達成度」と「能力評価(コンピテンシーなど)」の併用方式です。
目標達成度評価は、会社の重要方針を社員一人ひとりにブレイクダウンする、まさに社員が一丸となって戦略を実現するための手段です。しかし残念なことに、方針と目標が連動していない事例が数多く見られます。実際に「人事白書2017」でも、7割近い企業が目標設定が難しいと回答しています。本講演では、経営方針を社員各自の目標と連動させるためのポイントや方法について解説します。
また「能力評価」は評価期間中の行動のレベルを評価することで、期待される知識やスキルが備わっているかを検証する、社員の成長に関わる重要な評価です。適切なフィードバックが行われることで、社員が自ら進んで能力開発を行うことができるようになります。“評価することがゴール”なのではなく“評価が成長のスタート”になるためにはどうすれば良いのか、事例を交えて解説します。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
お客様の経営課題を分析し、その実現や問題解決の具体的な手段として研修を行い、さらにその結果を調査して改善する一連の善循環プロセスを提供できることが当社の強みです。
例えば「ファシリテーション研修」はもともと、お客様の社内で目標設定をする会議で部署間の利害調整を効果的に行うための手段として開発したものです。また「社内講師養成研修」として、社内の知的財産であるベテラン社員の知恵や技術を会社固有の教育プログラムとして体系化することで、競争力を強化し組織の成長を促すお手伝いもしております。「人事考課研修」では、戦略実現のために管理職が自社の評価制度を正しく理解することを重視しています。
評価制度は企業戦略の実現に向けた人財育成方針を反映しているため、企業ごとに評価対象や評価項目が異なります。そこでお客様の社内で使われている評価マニュアルを使いながら研修を行う、といった工夫を取り入れています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
「評価が中心化傾向なので、是正したい」「あいまいな目標設定を是正したい」「評価が業績至上主義に陥ってしまう理由を知りたい」「評価の研修は昇進時に数時間やっただけなので、管理職の理解を底上げしたい」「評価制度改訂のポイントを理解したい」「外部講師では対応できない知識・スキルを、社内講師によって教える必要がある」「“気づき”が得られる研修よりも“明日から行動が変わる研修”に切り替えたい」「戦略的な教育体系構築のヒントを知りたい」こうした問題意識をお持ちの皆さまに、問題解決に向けたプロセスの実態と実績をご紹介します。演習を織り込んでの解説も行いますので、研修の一端をぜひ、味わってみてください。
- 中西 真人氏(なかにし まさと)
- 株式会社M&RConsulting 代表取締役
- 富士重工業(株)調査室、(株)マルエツ経営計画室、クーパースライブランドコンサルティング(株)、ケプナートリゴー日本(株)を経て、M&R Consultingを設立。経営計画策定、人事制度構築のコンサルティングのほか、「人事考課」「ファシリテーション」など戦略実現を目的とするマネジメント研修を多数行っています。
「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
当社はプライバシーマーク取得事業者です。類似のサービスやイベントとの混同にご注意ください。