日本の人事部「HRカンファレンス2016-秋-」 人の採用・育成・マネジメントに携わる皆さまが集う、日本最大のHRイベント
2016年11月15日(火)・16日(水)・17日(木)・18日(金)開催 [会場]大手町サンケイプラザ [後援]厚生労働省

講演者インタビュー

日本の人事部「HRカンファレンス2016-秋-」トップ講演者インタビュー> 中村 連太氏(一般社団法人中部産業連盟 東京事業部 人材マネジメントコンサルティング部長)インタビュー

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ヒトゴトか? 『他責・他律社員』は職場がつくり、職場を機能不全にする!

中村 連太氏 photo

一般社団法人中部産業連盟 東京事業部 人材マネジメントコンサルティング部長

中村 連太氏

中部産業連盟・東京では8年間、自律型社員の育成に取り組んできました。これは裏を返せば、他責や他律の問題と向き合うことでした。『他責・他律社員』とは何か、どうして生まれるのか、職場にどんな影響を与えるのか、“職場崩壊”はヒトゴトか。そしていわゆる「2・6・2法則」の「真ん中の6」にロックオンした打ち手とは?「今起きていること」と「どんな手立てが必要か」を考えていきます。

―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

若手・中堅社員のごく一部に、他責・他律的な傾向が多少見られる程度。そんな企業でも、従業員のボリュームゾーンが50歳前後となり、定年も延びていくなかで、(不本意な働き場所で)仕事に対する意欲が持てなくなった中高年社員を今以上に、そしてより長く抱えることになる。また、その存在が、プレイングマネジャー化している管理職の負担を一層重くする。それによって、若手・中堅社員の『他責・他律の芽』が摘まれることなく伸びていく――こんな悪夢が現実になるかもしれません。

何もしなければ、その組織は『他責・他律社員』をつくり続け、さらに増殖させます。よって抜本的な解決策とは、若いうちから『他責・他律の芽』を自覚し、自律型社員としての姿勢・行動を身につけること。そして『他責・他律を許してしまう職場』から『自律があたり前の職場』に変えていくことです。

ここ数年で目指すべき社員を自律型とする企業が増えましたが、人材像の定義すら組織の中で浸透・定着していないのが実状です。「意欲的に取り組め! 当事者意識を持て! 自責で考えろ! とは、自分たちの仕事が増え、管理職がラクになることじゃないですか」と話す若手社員もいます。「抽象的な定義を作って終わり」ではそう思われても仕方ありません。

本講演では「上司と部下の負のスパイラル」などの問題を提起し、今起こっていること、力の注ぎどころ、手立てについて考えていきます。

―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

8年前、人材マネジメントコンサルティング部の中に「中堅・中小企業向けの教育」を目的とした「職場力開発センター」を設置しました。2~5年程度で異動がある大企業と違い、配属されると同じ職場で長い間働く。そうであれば「職場が機能しているかどうか」の観点で人材育成上の問題をとらえ、その課題を解決していくプログラムが必要と考えたからです。

教育の基本はOJTです。人は研修会場ではなく、職場で仕事を通じて育ちます。でも、このことと「今の職場が、人が育つ職場になっているかどうか」は全く別の話です。もしかしたら『他責・他律社員』を生みだす職場になっているかもしれません。

私たちが目指し、取り組んできたのは「2・6・2法則」の「真ん中の6」に照準を定めた教育と、「自律があたり前の職場」づくりです。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

「中高年社員の働く意欲の問題」は大切なテーマですが、今回は苦労して採用した社員を『他責・他律社員』化させないことを主眼とし、「若手・中堅社員とその上司」に焦点をあてます。会場は椅子のみのシアター形式、資料は最後に配ります。皆さんと『他責・他律社員』の問題について一緒に考えていく60分にしたいと思っています。

「今、一部の職場で起きていること」を話します。自問してもらいたいのは「ヒトゴトか?」です。「ちょっと極端すぎてウチには関係ない」「当社に限ってまったく心配ない」という方も「これから先、ヒトゴトであり続けるために何が必要か?」を考えてみる。そんなきっかけになれば幸いです。

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講演者プロフィール
中村 連太氏(なかむら れんた)
一般社団法人中部産業連盟 東京事業部 人材マネジメントコンサルティング部長
慶応義塾大学経済学部卒業後、大手通信キャリア、外資系コンサルティング会社などで勤務し中部産業連盟(東京本部)に入職。事業企画部長、事業管理部長を経て現職。「Web自律度診断」の開発責任者でもあり、現在は「自律型社員の育成」「職場力の強化」のための講演・研修・コンサルティングを担当。

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