コンフリクト・マネジメントと組織連携の強化
有限会社パフォーマンス・レバレッジ 代表取締役
田鍋 安弘氏
「部署間の風通しが悪い」「部署内や部署間に壁があって、連携ができていない」という話を、大企業の担当者から、よく聞きます。単に、会議やワールド・カフェを開いたりするだけでは、これらは解決できません。弊社で8年間開催してきた「人事研修担当者の情報交換&勉強会」で議論された内容をもとにしながら、「コンフリクト・マネジメント」という視点から、大きな組織の中で、連携を強化していく方法を学んでもらいます。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
田鍋:なぜ今回、このテーマを取り上げたのかというと、経営環境の変化がますます加速していく中で、どの企業も、組織としての動き方を大きく変えていく必要が生じているからです。しかし、これまでは業務効率化の延長でその変化に対応してきた企業が多く、自分たちの動き方を根本から変えていくことができていません。新たな環境に対応すべく、根本から組織を変えていく際には、当然、さまざまな衝突が生まれます。その衝突を乗越えて、新たな組織の動き方や組織内外の連携の仕方を創っていく必要がありますが、そこで苦労されている企業が多いようです。そうした背景から、どの企業も今必要になっている「コンフリクト・マネジメントと組織連携の強化」を、取り上げることにしました。
弊社が8年間にわたって開催し、のべ1000社以上の企業担当者様にご参加いただいた「人事研修担当者の情報交換&勉強会」の中でも、先んじて、この課題を何度か、担当者の方々に話し合っていただことがあります。実際に担当者の方々に話をうかがうと、皆さん似たような失敗をされているケースが多いようです。組織の連携を強化する際に陥りやすい落とし穴や、コンフリクトにうまく対処し組織連携の強化を行っていくための考え方や支援方法について、「人事研修担当者の情報交換&勉強会」での検討結果や、参加者同士によるワークなどを通して、学んでいただきます。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
田鍋:弊社の特長は、大きく三つあります。一つ目は、「実践的な専門性」です。単なる理論や手法の紹介ではない、人材開発および組織開発に関するプロフェッシナルとしての実践的な手法&ノウハウが強みです。人事系の専門誌にも「成果を生み出す研修実務講座」「人事から創める組織開発」などの記事を寄稿しています。
二つ目は、「事実に基づいた開発」です。一言で言うならば、「処方する前に診断する」です。流行の手法を考えなしに取り入れるのではなく、組織がどんな状態で何が起きているのか、事実を把握し、それにあわせた解決策で支援します。
三つ目は、「成果に焦点をあてた開発」です。どんな成果を上げたいのか? 成果を上げるためには、人や組織に、どのような行動変化が必要なのか? また、その行動変化を促進させるためには、どんな研修や学習や仕組み・制度が必要なのか? これらを踏まえて支援策を設計します。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
田鍋:「会社を本気で良くしたい」「何とかしないといけないと思ってはいるんだけど、どうしていいかわからない」という人材開発担当者や経営層の方々に特に参加していただきたいと思っています。
参加される方は、ワークショップの前に「自分の会社のどういうところの連携がうまくいっていないのか」「どういうところでコンフリクトが発生しているのか」を、できる範囲で把握しておいて下さい。また、これまでの自社での組織連携に関する取組み事例があれば、それらの成功要因と失敗要因について考えておくのもいいと思います。自組織の課題や状況が具体的に把握できてれいばいるほど、課題解決につながり易くなります。
- 有限会社パフォーマンス・レバレッジ
代表取締役 - 田鍋安弘氏(たなべ・やすひろ)
- (株)野村総合研究所、エスプール総合研究所(現:(株)ワークハピネス)の研究開発責任者を経て、(有)パフォーマンス・レバレッジを設立。成果や組織課題の解決に直結する研修&コンサルティングを提供。人事研修担当者向けの情報交換&勉強会を2006年に立上げ、これまでに延べ1000社以上の担当者が参加。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
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