――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

山口：次世代リーダー育成については、これまで経営知識・スキル習得にはじまり、MBAケースメソッド、さらに自社の課題を取り上げたアクションラーニングを組み合わせるなど、研修の成果を高めるためにさまざまな工夫が行われてきました。一方、グローバル化への対応、ビジネスモデルの再構築、新規事業の創造など、企業経営の現場はここ10年で大きく変化しており、フレームワークを学んだだけでは到底解決できない、過去に経験したことがない難しい課題に多くの企業が直面しています。現在の経営課題を扱うアクションラーニングにおいても、業界の常識や過去の経験にとらわれない、新たな発想で解決策を創造していくことが期待されており、研修デザインを行う上でさらなる工夫が必要になってきています。

今回の講演は「異質な発想を取り込む」をテーマに、「経営者講義」「他社のビジネスモデル事例」など、年間1,000時間にもおよぶBBTが制作する講義映像の具体的な企業研修への活用事例や、BBT大学院単科コースなど「他流試合」を組み込んだ研修デザインの具体的事例について、詳しくご紹介します。集合研修と講義映像の視聴、さらにオンライン上の議論を組み合わせた研修のデザイン方法については、多くの企業様と十数年にもわたり取り組んできた実績があります。今後、リーダー育成プログラムを検討、見直しを予定されている方には、ぜひご参加いただきたい講演です。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

山口：弊社は、「世界で活躍するリーダーを育成する」ことをミッションに掲げ、文部科学省認可のオンラインによる経営大学院「ビジネス・ブレークスルー（BBT）大学院」や「BBT大学」、起業家を養成する「アタッカーズ・ビジネススクール」、経営者勉強会「向研会」、そして企業研修の企画・実施など、マネジメント教育事業を幅広く行っています。

弊社代表の大前研一をはじめ、戦略コンサルティングファームのパートナー、有名ビジネススクール教授、企業経営者など、一流の講師陣による講義映像を毎日制作・配信しています。独自の学習プラットフォーム「Air Campus®」を開発、国内だけでなく海外からの受講者も多く、毎日オンライン上で活発な議論を展開しています。また、PCだけでなくスマートフォンやタブレット端末を使った「モバイル・ラーニング」の開発にも力を入れ、いつでもどこでも学習できる最先端の学習環境を用意しています。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

山口：最近、自己啓発ではなく、戦略的な人材育成の現場にもオンライン学習を積極的に組み込みたいというご相談を受けるケースが非常に増えてきました。BBTは、スマートフォンもブロードバンドもなかった時代から、インターネットでマネジメント教育を行うという目標をかかげ、お客様とともに思考錯誤、チャレンジしてきた会社です。本講演で、研修デザインのヒントを数多くお持ち帰りいただきたいと思っています。