会合レポート

『日本の人事部』人事リーダー座談会 第13回
次世代を担う人事リーダーをいかに育成していくのか

2020.3.3 掲載

第13回会合レポート(日本の人事リーダー会)

激しい企業間競争を勝ち抜いていくために、人事に期待される役割はますます大きくなっています。その期待に継続的に応えていくには「次代を担う人事リーダー」の育成が欠かせません。では、次代の人事リーダーにはどのようなスキルや行動が求められるのでしょうか。また、どうすればそういった人材を育成することができるのでしょうか。日本を代表する企業の人事リーダーの皆さんにお集まりいただき、数々の企業で人事リーダーとして活躍してきた有賀誠さんによるファシリテーションで、「次代を担う人事リーダーをいかに育成していくのか」について語り合っていただきました。

■出席者 ※五十音順
鈴木清美さん(エーザイ株式会社 人財開発本部 タレントディベロップメント部 部長)
篠原貴之さん(SCSK株式会社 人事グループ 人材開発部 部長)
田中一郎さん(株式会社NTTデータ 人事本部 兼 欧米事業本部 グローバル人事担当部長)
奥村健太郎さん(株式会社SBI証券 人事部 部長 グローバル人事ヘッド)
佐藤喜一さん(株式会社オカムラ 執行役員コーポレート担当CHRO(人事部・人財開発部・お客様相談室)) 
田中 潤さん(株式会社Jストリーム 管理本部 人事部長)
落合 亨さん(日本マクドナルド株式会社 人事本部 上席執行役員 チーフ・ピープル・オフィサー)
口村 圭さん(ノバルティスファーマ株式会社 人事統括部 ファーマP&Oビジネスパートナー ヘッド)
樋口知比呂さん(株式会社三井住友銀行 人事部 上席推進役)
有賀 誠さん(元 株式会社ミスミグループ本社 統括執行役員 人材開発センター長)

人事リーダーは「自分の後継者」を育成できているのか

有賀:本日のテーマは「次代の人事リーダー育成」です。われわれは次の世代を育て、バトンを渡す準備ができているでしょうか。事業部門には「サクセッションプラン、しっかりできてる?」と問いかけていますが、灯台下暗しで、人事リーダー自身は後継者を育成できていないのではないでしょうか。

質問1 ご自身の後継者を特定できていますか?
質問2 会社としてのサクセッションプランは存在しますか?
有賀 誠さん(元 株式会社ミスミグループ本社 統括執行役員<br>
人材開発センター長)
有賀 誠さん(元 株式会社ミスミグループ本社 統括執行役員
人材開発センター長)

有賀:欧米本社の企業の場合、一つのポジションに複数名の候補者を用意し、それぞれのキャリアに応じて今後の育成計画を決めていく、というやり方が多いと思います。それ以外のケースはありますか。

樋口:以前、私がコンサルタントを務めていた日本の大手企業では、単年度のサクセッションプランだけでなく、個人ごとに「いつどこのポジションに就けるのか」といった将来の定年までのキャリアパスを作っていました。その企業は社内カンパニー制で、カンパニーを超えての異動は基本的にありません。部長、本部長、事業部長、カンパニー長という道筋のほか、カンパニー内のCFOやCSOなど。それを毎年見直していく属人ベースのサクセッションプランでした。カンパニー内に閉じられたサクセッションなので、属人的なキャリアの道筋が立てやすかったという背景がありました。

株式会社ぐるなび 上席執行役員 管理本部 人事部門長 田中 潤さん
田中一郎さん(株式会社NTTデータ 人事本部 兼
欧米事業本部 グローバル人事担当部長)

田中一:NTTデータでは、二つのアプローチでサクセッションプランをたてます。第一に、個人が自分の後継者候補をあげる。第二に、そのポジションに対して次の候補は誰が適切かを議論するセッションを行います。職務要件にマッチする人材を組織横断で探すだけでなく、社員一人ひとりの成長のために、中長期的にどういう職務経験を積んでもらうか、という人中心の議論も活発です。新卒入社から長く務める人が多く、従来は内部の人事ローテーションという観点が強かったのですが、最近はキャリア採用など外部から人材調達する手段にも積極的です。

鈴木:エーザイでは、専門性を超えた異動を重ねながらゼネラリストを育成していく方法をとっています。自分としては「この人がいいな」という候補がいたとしても、将来、人事以外に異動してしまう可能性もあります。そのため、後継者候補は特定することは難しいのが実状ですね。

なぜサクセッションプランが必要なのか

質問3 会社としてのサクセッションプランは有効に機能していますか?
落合 亨さん(日本マクドナルド株式会社 人事本部 上席執行役員 チーフ・ピープル・オフィサー)
落合 亨さん(日本マクドナルド株式会社 人事本部
上席執行役員 チーフ・ピープル・オフィサー)

樋口:サクセッションプランが機能するかどうかは、結局、実行とコミットメントの問題ではないでしょうか。外資系企業の場合、トップがそのポジションに居座ろうとするとデベロップメントプランがなかなか達成されない、ということが往々にしてあります。育成はすなわち、自分のポジションが脅かされるということですから。

落合:完璧なサクセッションプランを作っても、最終的な人事権を持っているトップが交代したら、最初からやりなおしです。特に外資はトップがよく交代します。人事はサクセッションやタレントマネジメントをしっかりと行っていかなければなりませんが、それが有効に機能するかどうかはトップの力量次第。ただ、トップが交代したときにも組織が動じないようなタレントプランニングを行っておくことこそが、人事の究極の役割だと思います。

樋口知比呂さん(株式会社三井住友銀行 人事部 上席推進役)
樋口知比呂さん(株式会社三井住友銀行 人事部 上席推進役)

樋口:先ほど鈴木さんが、異動とサクセッションは人事が決めるものと話されていましたが、銀行もまさに同じです。今は変わりつつありますが、これまでの銀行は基本的にゼネラリスト育成型ですので、どこの部署でも活躍できることが総合職の大前提でした。まず動かす人を決めて、空席ポジションに就くのにふさわしい人を行内全体から人事部が探す、というやり方です。あくまでもタレントプールの管理であって、部署別のサクセッションプランの運用という形にはなりづらい。異動でゼネラリスト育成型の会社では、どこも同じようなサクセッションになるのではないでしょうか。外資系とは真逆ですね。

落合:そういう日本的長期雇用を前提とした組織では、サクセッションプランは必要ないのかもしれません。組織が求める能力を持った層を何人も育てていけば、その中からリーダーを出すことは難しくない。逆に外資系の場合は、CEOを含めて外部への流出の可能性が常にあります。そうなったときに組織が揺らがないようにするため、サクセッションプランがあるといえるでしょう。

次代の人事リーダーに求められるキャリアとは

質問4 人事リーダー育成に王道はあるのでしょうか?

有賀:かつては「同じ会社で人事一筋」という人がたくさんいました。ただし、経営的な視点がないまま、経営陣へ人事について提案することにはリスクがあるように思います。次代の人事リーダーはどう育てていけばいいのでしょうか。

口村 圭さん(ノバルティスファーマ株式会社 人事統括部 ファーマP&Oビジネスパートナー ヘッド)
口村 圭さん(ノバルティスファーマ株式会社 人事統括部
ファーマP&Oビジネスパートナー ヘッド)

口村:組織の状況によって、人事リーダーに求められるものは違ってきます。たとえば、実務に強いミドルクラスがいれば、トップは必ずしも人事叩き上げでなくても、経営目線で人事を考えられる人でいい。それによって、求められるキャリアや育成プランも変わってくるはずです。

田中潤:次代の人事リーダーのリソースは基本的に、現在の人事部のメンバー、他部署の人材、外部の人材の三つです。他部署の人材を選ぶ場合、人事経験はないわけですから、実務のできる部下をつけることが必須でしょう。単純にリーダーを誰にするかという話ではなく、いわば組織設計の問題につながっていくと思います。

樋口:外資の人事は、専門職であることが多いですね。人事のMBAや心理学の修士の学位を持っている人とも多く出会いました。一方で、日本企業では人事経験のない人が人事トップに就くことがあります。成長期には人を知っている人こと自体がアドバンテージになっていましたが、厳しい競争環境の中では人を知っているだけで戦えるかというと違和感があります。組織のパフォーマンスを最大化することに長けているのは、やはり人事を専門的に学び経験してきた人材だと思います。

鈴木清美さん(エーザイ株式会社 人財開発本部 タレントディベロップメント部 部長)
鈴木清美さん(エーザイ株式会社 人財開発本部
タレントディベロップメント部 部長)

篠原:私は新卒で入社して以来SCSK一筋なのですが、他社で人事を経験していることのメリット、デメリットとは何だと思われますか。

鈴木:私はずっと外資系企業に勤務してきて、エーザイは初めての日系企業です。日本の企業には、外資から人材を入れたら風土が変わるという幻想があるように思いますが、それだけでは変わりません。私の場合は当時の役員が大変よくサポートしてくれたので、外部から来たという立場を生かして、空気を読まずに言いたいことを言わせてもらい、大きな変革の推進に寄与することができました。

有賀:他社での経験がある人は、「チェンジ・エージェント」という役割を自他ともに認めやすい、ということはあるでしょうね。

田中 潤さん(株式会社Jストリーム 管理本部 人事部長)
田中 潤さん(株式会社Jストリーム 管理本部 人事部長)

樋口:企業が外部から人事リーダーを招くときは、何かを変えていこうとしているタイミングであることが多いように思います。実際に転職して外部から入ると、組織や人を覚えるのはなかなか大変でした。数千人規模ですから。支店を訪問し、現場同行を繰り返すことで徐々に覚えていきました。組織や人を知らないというハンデはデメリットといえますが、それでも何かを変えていくことの優先順位が上回ったときに、外部から人事リーダーが招かれることがあるということでしょう。

田中潤:私は日系企業2社で人事部長を務めましたが、両社とも何かを変えようとしているときに入社したので動きやすかったですね。ただし、どちらもWEBの会社で新卒至上主義ではなく、年功序列もありませんでした。同じ日本企業でも、そのあたりの違いは大きいと思います。

ビジネスを知り、企業戦略を理解する

質問5 「次代」の人事リーダーだからこそ求められるものは?

口村:ダイバーシティは大前提だと思います。以前、人事を志望する社員と面談した際に「人が好きだから」という人がかなりいました。それだけでは困りますが、バックグラウンドにかかわらず、人の可能性を信じられることは大事ですね。「次代の人事リーダー」だからこそというものではないかもしれませんが、人間観の根本にそれがなければ人事はやっていけないのではないかと思います。

鈴木:伝統的日本企業には、新卒から氷河期世代、バブル世代などさまざまな人がいるので、ジェネレーションギャップ、世代間コミュニケーションが問題になっています。どちらが正しいのか、という話ではありません。違いをわかってコミュニケーションすることが大前提であり、まずは人事がそのことを知っていることが大切です。

有賀:ダイバーシティは課題をクリアするというより、それを強みにしていく、という発想が重要でしょうね。それができた企業だけが生き残っていきます。

奥村健太郎さん(株式会社SBI証券 人事部 部長 グローバル人事ヘッド)
奥村健太郎さん(株式会社SBI証券 人事部 部長 グローバル人事ヘッド)

奥村:「ドライ」と「ウェット」の使い分けも大切ですね。ダイバーシティは異なるバックグラウンドの人が互いを認め合っていい点を引き出しあう、ヒューマニティーとしての「ウェット」な部分。特に弊社は、昔からオンライン証券業務に従事している社員、合併に伴って入社してきた社員、国内外の大手証券会社で法人ビジネスや海外部門を経験してきた社員など、さまざまな人材がいるので、こうした素養は非常に大切になってきます。一方で、金融機関の場合、店舗を有する大手を中心に人員削減がクローズアップされるようになっており、RPAやAIなどのテクノロジーを使って効率化していく「ドライ」な部分もなければ勝ち残れません。人事としてそれぞれにどう関わっていくのか、能動的なアクションが問われていると思います。

佐藤 喜一さん(株式会社オカムラ 執行役員 コーポレート担当 CHRO(人事部・人財開発部・お客様相談室))
佐藤 喜一さん(株式会社オカムラ 執行役員 コーポレート担当 CHRO
(人事部・人財開発部・お客様相談室))

田中潤:「対話力」というスキルが、もっと大事になってくると思います。社内のキーパーソンと対話して会社の意思をしっかりと伝え、相手の思いを聴き取る力であり、経営者と対話する中で経営の意思決定を支援していく力です。そういう力がないと、いくら知識があっても仕事にはなりません。

佐藤:対話は労務問題でも重要です。弊社の経営者は「経営では人事がいちばん大切だ」と常に言っています。その期待に応えるには、われわれ人事が社員のことをよく知っていなければならない。そのためにはデータだけでなく、対話が重要です。人事のメンバーにも「問題が起こったらあえて火中の栗を拾いに行け」と言っています。人事部は机上で考えるのではなく、現場に出ていくことが必要です。

落合:人事が本当に経営に寄り添うためには、最終的に「ビジネスを知る」ことがいちばん大事なのではないでしょうか。人事以外の部門を経験することは、そのためにも良いことだと思います。

篠原貴之さん(SCSK株式会社 人事グループ 人材開発部 部長)
篠原貴之さん(SCSK株式会社 人事グループ 人材開発部 部長)

篠原:若い頃はともかく、人事で経験を積んである程度の年齢になってから別の部門、特に現場を経験することは難しいように思います。どんなやり方があるのでしょうか。

樋口:異動でなく現場を知ってもらうという意味では、HRBP(部門担当人事)が効果的ですね。会社によっては事業部門の中にBPの席があり、会議のときには必ず呼ばれる。そのように現場との接点を増やしていけば、ビジネスの理解も自然と深まります。人事リーダーの一つ手前のポジションがHRBPと考えていいと思います。

落合:HRBPについては、私はスペシャリスト業務を必ずいくつか経験してもらってからアサインするようにしています。他社で人事経験があっても、いきなりHRBPをやると案外、失敗するんです。何でもいいので、会社ごとにある専門性を蓄えた上でHRBPを経験してもらうと、成功確率は非常に高くなります。

次代の人事リーダー育成への道

質問6 本日の議論を踏まえ「次代を担う人事リーダー」をいかに育成していきますか?

有賀:次代を担う人事リーダーには、人の成長やモチベーションアップに喜びを感じるようなウェットな部分、具体的なスキルでいえば「対話力」がこれまで以上に求められるようになると思います。これからテクノロジーによって代替される業務が増える中で、ウェットな部分だけは生きた人間が担っていかなければなりません。

樋口:そうですね。人間が担う要素としてもう一つ重要だと思うのは、「人を見る目」です。社員との面談の中でそれぞれのキャリアや人物を見る。面談の中でその人を感じる。それはまさに人事のコアスキルです。

「日本の人事リーダー会」第13回座談会風景

有賀:人事リーダーを育成していくには、その前段階である採用も重要だと思いますが、何か課題となっていることはありますか。

田中一:SIerでは、コンサルタントの質と量が事業のダイレクトに効いてくるので、現場がどうしても欲しいという人材に人事がストップをかけるのは、なかなか難しいところがあります。それでも、信念を持ってそれをやっていかなくてはいけないのだと思います。

篠原:同業なので、似たような課題はSCSKにもありますね。自社にそぐわない人材を採用してしまうと、結局、後々の対応は人事の役割になります。

佐藤:弊社では、「入社したら思っていた仕事と違っていた」という理由による早期退職がかつては多くありました。そこで今は、面接での見極めは難しいという前提に立って、入社後のフォロー面談に重点を置くようにしています。実際に、フォローを手厚くしたことで早期退職を大幅に減らすことができました。

「日本の人事リーダー会」第13回座談会風景

樋口:人事リーダー育成に話を戻すと、一つの企業でずっと人事経験を積んできた人でも、他社との交流会に参加すれば、幅広い知見を得ることができます。そういうネットワークを、どんどん広げていってほしいですね。

田中潤:「営業同行」も中途採用のメンバーなどには有効ですね。ビジネスの現場が直接わかるし、リーダークラスと同行するといろいろな話ができます。効率的にビジネスについて知ってもらうには、良い手段だと思います。

落合:弊社には、ある社員に密着して職場での仕事ぶりを観察しながら学ぶ「シャドウイング」という制度があります。CEOが来て1年以上たちますが、同行するレイヤーを変えながら今でもシャドウイングを行っています。私も転職当初、店舗でのオペレーションも含めてかなりやりました。外に出ていく機会があまりない場合は、仕組みとして作ってしまうのもいいと思います。

有賀:シャドウイングで若い人がつくと、こちらも「しっかりしなければ」と気合が入ります。人事リーダーの育成にも大変有効なのではないでしょうか。今日は皆さんから、いろいろな意見をうかがうことができました。経営視点で考えるならば、次代の人事リーダーの育成には、以下のような事項が重要だといえそうです。

  • サクセッションプランは、ポジションだけを見るのではなく、チーム自体の組織設計を考えなければ成功しない
  • 次代の人事リーダーは、人事以外の機能を経験し、ビジネスを知っておいた方がいい
  • 人事の中でも特定領域だけではなく、複数領域の経験があった方がいい
  • ビジネスを知るためには、HRBPという経験も有効である

これからも人事リーダーの皆さんが集まり議論することで、これからの日本企業の人事をさらに素晴らしいものにしていくための指針を示していきたいと思います。本日はありがとうございました。

「日本の人事リーダー会」第13回座談会風景

■出席者プロフィール

鈴木清美さん
エーザイ株式会社 人財開発本部 タレントディベロップメント部 部長
すずき・きよみ/2012年4月、エーザイ株式会社にキャリア入社。人事制度改革、グローバル共通評価制度、グローバルモビリティポリシー導入を推進。現在はタレントディベロップメント部長として人財育成、キャリア開発を担当。キャリアのスタートは公立中学の英語教諭。英国留学を経て、欧系出版社にて英語教育教材の企画、日印ITベンチャー立ち上げに携わった後、ジョンソン・エンド・ジョンソン、エスティ・ローダーの日本支社にて主に人事企画、人材開発業務に携わる。

篠原貴之さん
SCSK株式会社 人事グループ 人材開発部 部長
しのはら・たかゆき/1997年に慶応義塾大学法学部を卒業後、株式会社CSK(現SCSK株式会社)に入社、主に金融機関のシステム開発、システム運用業務に従事。2001年に人事部へ異動し、労務管理・人事制度企画・採用など人事業務全般を担当。2009年に株式会社CSKサービスウェア(現SCSKサービスウェア株式会社)に出向、人事部長として8社合併後の人事統合にかかわる。2015年にSCSK株式会社へ帰任、ダイバーシティ推進課長として女性活躍推進を担当。2017年からライフサポート推進部長として健康経営を推進。2019年より現職。

田中一郎さん
株式会社NTTデータ 人事本部 兼 欧米事業本部 グローバル人事担当部長
たなか・いちろう/1993年、NTTデータに入社し、システム・エンジニアとして多くのシステム開発に従事。ロンドン支店勤務、社内シンクタンク部門シニアリサーチャを経て、2005年から政策渉外として大学でのIT教育強化など様々なプログラムを推進。2009年に人事部門にうつり、グローバル人事機能を立上げ。海外買収先の人事ガバンナンス構築をはじめ、全世界社員をターゲットとしたリーダーシッププログラムや企業価値浸透、エンゲージメント強化など多数のプロジェクトをリード。

奥村健太郎さん
株式会社SBI証券 人事部 部長 グローバル人事ヘッド
おくむら・けんたろう/2002年慶応義塾大学商学部卒業。調査会社、コンサルティング会社、事業会社での経営企画部門でキャリアを積み、大手証券会社在籍時の2011年10月に国際部門へ異動後、人事でのキャリアを本格的に開始。新しく立ち上がった海外拠点を念頭に入れたグローバルな評価制度の設計と運用、既存拠点の人事制度改革などを担当。その後、PEファンド傘下に入った大手自動車部品メーカーの人事部門にて、人事・組織の中期計画を筆頭に人事企画全般を担当し、外資系コンサルティング会社にて大手証券会社のIT人材改革プロジェクトを担当した後、2019年5月より現職。人事関連の領域問わず、国内外の重要課題をリード。

佐藤喜一さん
株式会社オカムラ 執行役員コーポレート担当CHRO(人事部・人財開発部・お客様相談室)
さとう・よしかず/1982年、株式会社岡村製作所(現:オカムラ)経営情報システム研究所に入社。経営企画部、1999年労働組合中央執行委員長、2009年総務部長を経て、2015年人事部長に。定年延長・賃金制度などの人事制度改革、採用(新卒・キャリア)、労務、健康経営推進、D&I、働き方改革の推進などを担当。2019年からCHROとして人財開発も含めた戦力人事に従事する。

田中 潤さん
株式会社Jストリーム 管理本部 人事部長
たなか・じゅん/1985年一橋大学社会学部出身。日清製粉株式会社で人事・営業の業務を経験した後、株式会社ぐるなびで約10年間人事責任者を務める。2019年7月から現職。経営学習研究所(MALL)理事、慶応義塾大学キャリアラボ登録キャリアアドバイザー、キャリアカウンセリング協会gcdf養成講座トレーナー、キャリアデザイン学会代議員。にっぽんお好み焼き協会監事。

落合 亨さん
日本マクドナルド株式会社 人事本部 上席執行役員 チーフ・ピープル・オフィサー
おちあい・とおる/1979年 明治大学商学部卒業。同年ヤクルト本社入社、営業・マーケティングを経て、83年人事部へ。90年に日本ペプシコーラ社に人事企画本部次長として入社。92年には日本ペプシコーラボトリング社に出向し、リストラクチャリング、人事制度全般の改革をリードした。95年から日本ペプシコーラ社人事総務本部長。98年HRディレクターとしてディズニーストアに入社。 2002年からウォルト・ディズニー・ジャパン(株)の人事総務担当責任者。2014年1月からは日本/韓国の人事総務担当責任者/バイス プレジデントを務め、ウォルト・ディズニー・アジアの成長戦略に伴い、人事面からさまざまなサポートも行っていた。2018年6月より、日本マクドナルド株式会社 人事本部 上席執行役員 チーフ・ピープル・オフィサー、また関西学院大学で、経営戦略研究科・客員教授も兼任。キャリアカウンセラー、認定コーチ。

口村 圭さん
ノバルティスファーマ株式会社 人事統括部 ファーマP&Oビジネスパートナー ヘッド
くちむら・けい/1992年、東レ株式会社入社。 国内外の工場労務、 制度企画、 グローバル人事、 退職金改革など、 一貫して人事勤労分野でのキャリアを積んだ後、 2006年にジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社に入社。 複数の医療機器ビジネスユニットにおける人事責任者、 HRビジネスパートナーグループならびに人材開発・採用グループのシニアマネジャーを担当。 2012年にコクヨ株式会社に入社、 グローバル人財育成担当部長、 人財開発部長を経て、2015年より経営管理本部 人事総務部 統括部長(兼 広報室長)として働き方改革と健康経営を軸とした組織文化の変革に従事。2019年5月より現職にて、従前のトップダウン型で画一的な組織運営から、社員一人ひとりが自分らしく価値を発揮し活躍できる、創造性と多様性に富んだ人と組織づくりを推進中。また、高知大学客員教授として、社会課題解決に寄与する次代の人材輩出を目指す希望創発研究会の取り組みに参画している。

樋口知比呂さん
株式会社三井住友銀行 人事部 上席推進役
ひぐち・ともひろ/早稲田大学政治経済学部卒、カリフォルニア州立大学MBA。UCLA HR Certificate取得。通信会社の人事部でキャリアをスタートして以来人事プロフェッショナルの道を20年超歩む。通信会社勤務中は外資企業M&Aの売却側、買収側共に関与し、変革期の人事を経験。日立コンサルティングでの人事コンサルタントを経て様々な業種の企業で人事プロジェクトを企画提案/リードし、その後シティバンク銀行の人事部長に転身。業務改善計画の策定および実行をやり遂げる。シティバンク銀行リテールバンク事業の三井住友銀行への売却を経て移籍し、SMBC信託銀行 人事部 部長を務め採用やキャリア開発の観点から新しい信託銀行づくりに尽力した後、現在は三井住友銀行兼三井住友フィナンシャルグループに出向し、人事部上席推進役として銀行の組織開発、SMBC信託銀行人事を担当。

有賀 誠さん
元 株式会社ミスミグループ本社 統括執行役員 人材開発センター長
ありが・まこと/1981年、日本鋼管(現JFE)入社。製鉄所生産管理、米国事業、本社経営企画管理などに携わる。1997年、日本ゼネラル・モーターズに人事部マネージャーとして入社。部品部門であったデルファイの日本法人を立ち上げ、その後、日本デルファイ取締役副社長兼デルファイ/アジア・パシフィック人事本部長。2003年、ダイムラークライスラー傘下の三菱自動車にて常務執行役員人事本部長。グローバル人事制度の構築および次世代リーダー育成プログラムを手がける。2005年、ユニクロ執行役員(生産およびデザイン担当)を経て、2006年、エディー・バウアー・ジャパン代表取締役社長に就任。その後、人事分野の業務に戻ることを決意し、2009年より日本IBM人事部門理事、2010年より日本ヒューレット・パッカード取締役執行役員人事統括本部長、2016年よりミスミグループ本社統括執行役員人材開発センター長。会社の急成長の裏で遅れていた組織作り、特に社員の健康管理・勤怠管理体制を構築。2018年度には国内800人、グローバル3000人規模の採用を実現した。2019年、ライブハウスを経営する株式会社Doppoの会長に就任。1981年、北海道大学法学部卒。1993年、ミシガン大学経営大学院(MBA)卒。