有賀 誠氏からのメッセージ
「理念なきところに戦略なし、戦略なきところに勝利なし」
志や目指すものがあるからこそ、そのための手段としての戦略が存在し、有効な戦略に基づいて行動するからこそ、まぐれ当たりではなく、継続的な成果を上げることができます。「(1)理念‐(2)戦略‐(3)施策‐(4)行動‐(5)継続的成果」は一気通貫したものなのです。
あまりにも当然のことですが、翻って考えたとき、我々はその通りの思考と行動ができているでしょうか。上から言われたから、周りがやっているからなどの理由で、自ら考えることなく、いきなり「ジョブ型人事制度」「同一職種同一賃金」「タレントマネジメント」「働き方改革」などの議論をしているということはないでしょうか。これらは、「(3)施策」に過ぎません。
残念ながら、人事業務に携わる人間の多くが、上からの指示に従って社員を管理したり、自己満足のような制度改革を推進したりしています。しかし、人事部門の本来の使命は、ビジネス上の戦略に資する組織を構築し、社員を成長させ、その活躍の舞台を整えることです。そのためにも、目線は「経営」であるべきで、「人事」であってはなりません。企業として目指しているものは何だったのでしょうか。まずは「(1)理念」と「(2)戦略」をお忘れなく!