――　今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

女性活躍推進が加速されるなか、多くの企業から「自社も進めなければならないとは考えているが、実際のところ、どのように進めていけばよいのかわからない」という相談をよく受けます。「自ら手を挙げて役職者になりたいという女性が少ない」「ロールモデルがいない」「どのようにリーダーとなる女性を選抜するのか」「育成はどうすればよいのか」など、なかなか課題が多いようです。

女性活躍推進を進めている企業でも、それぞれの特性を活かし、タレントマネジメントを考えたプログラムやシステムをしっかり構築できているところは多くありません。政府の最重要政策のひとつとして掲げられている「すべての女性が輝く社会」作りのためには、活躍する場ももちろん必要ですが、「活躍できる女性」を育成することが急務です。キャリアは自分で選ぶものであり、環境が整ったからといって、すべての女性が役職者になりたいと望んでいるわけではありません。私どもが実施しているキャリア研修のなかでは「初めて自分のキャリアというものを考えた」という女性が非常に多くいらっしゃいます。

女性活躍推進を進めるには、まず、自律的にキャリアを考えられるようにすること、そして会社がリーダーのビジョンを明確にし、キャリア実現のために支援を惜しまないことだと考えます。本講演では女性活躍推進を進めたいとお考えの、人事担当者を支援する教育システムをご紹介します。

――　貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

大和ライフネクストの研修は、「マインドを育てる」ことを重視してプログラミングしています。女性リーダーを育成するうえではマインド（精神性）もフォローしなければ、外的に環境を整えられたからと言って能力は発揮できません。もちろん具体的なスキルと両輪ですが、マネジメント能力が高いからと言って部下に慕われ業務成果を上げられるリーダーになれるかと言えば、そうはいかないと考えています。

また、どんなに優秀なリーダーでも孤独感や不安、戸惑いを感じて立ち止まってしまうこともあります。私自身、支店長時代に男性社会の中で他支店より実績を上げたい、自分がロールモデルにならなければ、と必要以上に孤軍奮闘しました。あの時社外にメンターとなる人がいれば、自分のスタイルに固執せず、柔軟にリーダーシップを発揮できたのではないかと振り返ります。そんな経験を生かし、女性リーダー育成にきめ細やかに対応できるプログラムを構築しています。

――　講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

人事担当者の方から、「女性リーダー育成が必要だと思うし、進めたいとは考えるけれど、我社で手を挙げてくれる人はいるだろうか」という声をよくお聞きします。国家ミッションで女性リーダー育成を掲げている今の気運を活かさない手はありません。活躍できる機会を待ち望んでいる女性も、逆に変化を好まない女性でも、今の世の中の動きを感じています。「やる気」と「自信」を持った女性は大いに力を発揮します。「難しいのでは」とか、「まだ早いのではないか」と考えないで、真剣に社運をかけて女性リーダー育成に取り組んでほしいと考えます。我々は企業ミッションに合わせ、対象者それぞれの特性を踏まえた研修とサポートシステムで支援いたします。