講演者インタビュー
人材・タレントマネジメントシステム導入・活用に、失敗する理由・成功する鍵
インフォテクノスコンサルティング株式会社 セールス・マーケティング事業部長
大島 由起子氏
人材・タレントマネジメントシステム導入で、成否を分けているものは何なのか。
・ パッケージと戦略(人材・タレントマネジメント)の関係。
・「 プロセスの効率化」と「戦略人事の遂行と質の向上」のバランス。
・ 真の「人材データの一元化」の認識と実現のためのハードル。
・ 意思決定につながる「可視化」に必要な要素。
を中心に、実際の成功事例・失敗事例を紹介しながら、ポイントを整理していきます。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
大島:このテーマで講演しようと考えたのは、「タレントマネジメントシステム」を導入したが、うまくいっていないという声を、数多く聞くようになったからです。日本で「タレントマネジメントシステム」という考え方が一般的になって、3~4年が経ちました。昨年くらいまでは、活用開始から日が浅いこともあって、失敗したという具体的な話を聞くことはあまりありませんでした。しかし、今年に入ってから「かなりの投資をしたけれどまったく使えていない!」という具体的な「失敗」の話を聞くことが多くなってきたのです。
私たちは、「タレントマネジメントシステム」の概念が入ってくるずっと以前、10年以上前から「人材マネジメントを支援する」ことを目指したシステムを構築し、起業をご支援してきました。発売当初は、その考え方を受け入れていただくのは決して容易ではありませんでした。しかし、いわゆる「リーマンショック」前後から、「人材活用」を真剣に考える企業が増え、弊社の「人材マネジメントを支援するシステム」の導入が一気に進みました。そして嬉しいことに、昨年くらいから目覚ましい成果を上げるお客様が多く出てきました。
「失敗してしまった」と後悔している企業と、地道な取り組みが実を結び始めた企業。この二者を分けているものは何なのか。机上の空論ではなく、生々しい実際の声・経験から、「失敗の理由」「成功の鍵」をひも解いていきます。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
大島:私自身、毎日、多くの日本企業の人事の方、人材マネジメントに携わる方にお会いしています。そこでは、次のように言われることが少なくありません。
- 「グローバル企業や先進企業の『ベストプラクティス』が組み込まれているパッケージを導入すれば、タレントマネジメントを実現できるのではないか?」
- 「人事のシステム化は、効果が分かりやすいMBO(目標管理)のシステム化から始めるのがいいのではないか?」
- 「まずは、今ある人事情報システムを最大限に活用するべきではないか?」
皆さんの会社でも、こうした議論が行われているのではないでしょうか。人材・タレントマネジメントシステムの活用に成功している企業様をご支援するなかで、これらの問いに対する考え方や認識にこそ、人材・タレントマネジメントシステム導入・活用の成否を分ける鍵が隠されてることがわかってきました。今回は、そのあたりをお話したいと考えています。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
大島:人材・タレントマネジメントシステムへの投資は決して安いものではありません。また、一旦導入したら、入替や再投資のハードルは決して容易ではありません。
一方で、うまく活用できたら、人材・タレントマネジメントを通じたビジネスへの貢献において、これほど強力な武器はありません。戦略人事にITを活用できる折角のチャンスを失敗に終わらせないために、ぜひ本講演にお越しいただきたいと思っています。会場でお会いできるのを楽しみにしております。
- インフォテクノスコンサルティング株式会社
セールス・マーケティング事業部長 - 大島 由起子氏(おおしま ゆきこ)
- 株式会社リクルート、Hewlett-Packard Australia LtdのAsia Pacific Contract Centreを経て、2004年より現職。企業の人材マネジメントにおけるIT活用推進の支援を行う。 著書:『破壊と創造の人事』(楠田祐・共著) ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3
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