講演者インタビュー
個と組織を動かす場とは~ロイヤリティを高めるイベントの創り方~
株式会社リンクイベントプロデュース 西日本ユニット ユニットリーダー
小林 慶聖氏
人材の多様化や職務の専門化など組織の分化は進み、多くの企業が社員を集めた「場」を通じて組織を束ねようと試みています。しかし多くの企業が、場のつくり方に悩み、思うような効果が得られていないようです。本講演では、組織の変革を促す場のつくり方、場づくりを通した社員のロイヤリティ向上のポイントについてお伝えします。そのキーワードは『空気』です。
―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。
小林:「方針発表会での社長の言葉が、社員の記憶にほとんど残っていない」「全体会議として年度のキックオフを行っているが、マンネリ感が否めない」「社員の意識の切り替えや理念・ビジョンの再浸透を行いたいが、実現できていない」。多くの企業が“節目”のタイミングを利用して、社員を一堂に集めた総会・ミーティングを実施しています。“場”の目的も、全社や部門の方針・戦略共有、優秀者の表彰、ビジョンや理念の浸透など、さまざまです。
このような社員が一堂に集まる“場”としてのイベントには、多くのコストがかかります。会場費や交通費などの実費はもちろんですが、それ以上に社員を拘束することによるコスト、主催側の準備コストが発生します。にもかかわらず、多くの企業から、これらのコストや労力に見合う成果や手ごたえが得られないという、お悩みを伺います。
一方で、イベントを活用し、戦略実行のスピードやエネルギーを高めたり、社員のモチベーション向上を実現したりしている会社があるのも事実です。イベントに表れている問題の深層には、組織が抱える課題が隠れています。その課題にアプローチすることで、イベントを変革する方向性が見え、それによって組織が抱える課題解決の方向性も見えてきます。今回の講演では、皆さまが抱えているイベントや組織の課題をひも解きながら、具体的な手法、事例などをお伝えいたします。
―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。
小林:私たち、リンクイベントプロデュース(LEI)は、心理学を背景とした、リンクアンドモチベーショングループの基幹技術(モチベーションエンジニアリング)を用いたイベントのプロデュースを事業ドメインとして、単なる“出来事”や、ただの“集まり”を、イベントのチカラで、企業や個人にとって意味のある“きっかけ”の“場”にします。
私は、企業様向けの研修では、新入社員から経営幹部までの広い対象に向けて10年以上のキャリアがあり、また弊社が企画するイベントでも数多くのファシリテーションを担当しています。弊社イベントの現場の“生の声”をお届けします。
―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。
小林:めまぐるしく市場環境が変化していく中で、商品、サービスの優位性は、以前と比較するとどんどん短期化していきます。この先、従業員からのロイヤリティーが市場における「競争優位性」の源泉となっていくでしょう。「自分がなぜここにいる(ここで働いている)のか」「企業と従業員とのつながり」を実感してもらう観点、手法をお持ち帰りいただきたいと思っています。
- 株式会社リンクイベントプロデュース 西日本ユニット ユニットリーダー
- 小林 慶聖氏(こばやし のりまさ)
- 89年リクルート入社。事業企画部門、教育広報部を経て、97年携帯電話販売会社にて250名超の組織マネジメントを経験。その後、メーカーにて海外工場立上げに参画。02年よりリンクアンドモチベーションにて人材・組織開発プログラムの開発・運営を担当。14年より現職。「場」づくりを通じた組織の活性化を目指す。
- 日本の人事部「HRカンファレンス」事務局
- 〒107-0062 東京都港区南青山2-2-3
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