舘野 泰一氏からのメッセージ
「人間らしい働き方を実現する組織のあり方とは?」
一見、壮大に見える問いですが、AIをはじめとするテクノロジーの進化や、それに伴う企業の環境変化は、人間が働く意義や、人間らしく働く組織のあり方を、我々に問い直しています。
私は人間らしさの源泉は「矛盾」にあると考えています。一見非合理に見えるこの性質と向き合うことこそが、今後人事の仕事においてより重要になると考えています。
「新しいことに挑戦してください」と伝えると「既存の仕事が忙しい」と言うのに、「余計なことせず、ちゃんとやってください」と伝えると、「勝手にいつもと違うやり方を試してしまう」のが人間です。
AIのように「命令(プロンプト)」通りに動いてくれないので、一見「めんどくさい」と思えます。しかし、それゆえに、思いもよらない成果を生み出すことがあるのが、人間の愛らしい特徴です。「仕事に感情を持ち込むな」と言われることもありますが、組織や仕事に愛着や誇りを持つからこそ生まれる成果があります。
「人間はめんどくさいけど、愛らしい」
人間の矛盾した特徴と一緒に向き合いながら、人間らしくいきいきと働ける組織を実現していきましょう。