梅崎 修氏プロフィール画像
梅崎 修氏
法政大学 キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科 教授
うめざき・おさむ/1970年生まれ。2000年大阪大学経済学研究科博士後期課程修了(経済学博士)、政策研究大学院大学オーラル政策研究プロジェクト研究員を経て、2003年法政大学キャリアデザイン学部専任講師、2014年より現職。長年の就職・採用活動の実証研究、企業の人材マネジメントの実証研究に取り組みつつ、漫画・小説・映画などの文化的コンテンツを素材に労働文化を考察している。主な著作に『仕事マンガ!-52作品から学ぶキャリアデザイン』(ナカニシヤ出版、2011)、『学生と企業のマッチング―データに基づく探索』(共著、法政大学出版局、2019)、『大学生の内定獲得』共著、法政大学出版局、2019)、『仕事映画に学ぶキャリアデザイン』(共著、有斐閣、2020)、『人事担当者が本音で明かす! 受かるエントリーシート 落ちるエントリーシート』(共著、ポプラ社、2021)などがある。

梅崎 修氏からのメッセージ

人事を対象に自由に研究を続けたいと思っている。この<自由に>という目標は、思いのほか、難しい。本人が自由な新しい発想と思っていても、その多くは繰り返されてきた流行の繰り返しかもしれないのだ。

では、既知の枠組みの一歩外に出るにはどうすればよいのか。いっそのこと<事実>を記述することに徹したらどうだろう。かつて正岡子規は、<写生>という方法で自由な表現を獲得した。写生論とは、事物の写生(スケッチ)を繰り返すことで獲得できる自由な眼の力ではないのか。まだ名付けられていない<かたまり>や<うごき>を発見し、観察して、記述する力である。そして、膨大なスケッチの後に、どのような「言葉」をつなげるのか。言葉は、他者との共有資源であろうが、それを自分の使い方にアレンジできるかが勝負である。癖のある言葉遣いの人事のプロをともに目指そうではありませんか。