第1回
人事部門は本当に「保守的で現場のことをわかっていない」のか?
人事パーソンは何を学び、どんなキャリアを描いているのか。自身をどう評価し、どのように変わろうとしているのか――。立教大学 田中聡氏・中原淳氏と『日本の人事部』編集部による「シン・人事の大研究」の調査結果を基に、人事パーソンの実態を明らかにしていきます。
あなたの回答でわかる、
人事の今と未来
2024年春、出版決定!
書籍『シン・人事の大研究』(仮)
「人事パーソン」についての初めての大規模調査『シン・人事の大研究』が本になります!
「どんなキャリアを描いているの?」「どのように学んでいるの?」
人事パーソンに関するさまざまな疑問を解き明かす一冊。
人事の仕事がもっと楽しくなる! もっと好きになる!
著 者:立教大学 田中聡/立教大学 中原淳/『日本の人事部』編集部
出版社:ダイヤモンド社
● 研究者紹介 ●
田中 聡氏
立教大学
経営学部 准教授
(たなか さとし)1983年 山口県周南市生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程 修了。博士(学際情報学)。新卒で株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。大手総合商社とのジョイントベンチャーに出向し、事業部門での実務経験を経て、2010年 同社グループの調査研究機関である株式会社インテリジェンスHITO総合研究所(現・株式会社パーソル総合研究所)立ち上げに参画。同社リサーチ室長・主任研究員・フェローを務め、2018年より現職。働く人とチームの学習を研究している。主な著書に『経営人材育成論』(単著:東京大学出版会)『チームワーキング』(共著:日本能率協会マネジメントセンター)、『事業を創る人の大研究』(共著:クロスメディア・パブリッシング)など。
中原 淳氏
立教大学
経営学部 教授
(なかはら じゅん)立教大学経営学部ビジネスリーダーシッププログラム(BLP)主査、立教大学経営学部リーダーシップ研究所 副所長などを兼任。博士(人間科学)。北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授等をへて、2018年より現職。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発・組織開発について研究している。専門は人的資源開発論・経営学習論。単著(専門書)に『職場学習論』(東京大学出版会)、『経営学習論』(東京大学出版会)。一般書に『研修開発入門』『駆け出しマネジャーの成長戦略』『アルバイトパート採用育成入門』など、他共編著多数。
日本の人事部
編集部
人材採用・育成、組織開発のナレッジコミュニティ『日本の人事部』のすべてのコンテンツの企画・制作を担当。『日本の人事部』が運営するWEBサイト、情報誌『日本の人事部LEADERS』に掲載する記事のほか、HRの一大イベント「HRカンファレンス」や人事の学びの場「HRアカデミー」などの講演企画、大規模調査「人事白書」などを行うことで、HRに関する情報を幅広く発信している。
● 調査概要 ●
調査対象 |
企業で人事関連の仕事(人事、人材開発、組織開発など)に従事している方 ※「人事関連の仕事」とは、ご自身が所属する組織の「人と組織にまつわる業務全般」を指します。所属部署が本社人事部であるか事業部であるかは問いません。採用支援や人事コンサルティングなど、人事担当者に対してサービスを提供する企業に従事されている方は該当しません。 |
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調査方法 | webでのアンケート |
回答者数 | 1,514名 |
調査期間 | 2022年2月1日(火)~ 2月28日(月) |
2024年春ダイヤモンド社より書籍発売決定!
人事パーソンは何を学び、どんなキャリアを描いているのか。自身をどう評価し、どのように変わろうとしているのか――。立教大学 田中聡氏・中原淳氏と『日本の人事部』編集部による「シン・人事の大研究」の調査結果を基に、人事パーソンの実態を明らかにしていきます。
人事部門で働く一人ひとりにスポットライトをあて、その実態を調査する一大プロジェクト「シン・人事の大研究」。2022年2月に、全国の人事パーソンを対象に行った大規模調査を分析した結果を、立教大学の田中聡氏、中原淳氏が人事の一大イベント「HRカンファレンス」で発表しました。ご好評の声を多数いただいたセッションの様子をレポート形式でお伝えします。
調査報告 第1弾
第1弾では「人事パーソンは自分自身や人事という仕事をどう捉えているのか」「何を学んでいるのか」「仕事で成果をあげている人事パーソンは何が違うのか」などについて、その実態を明らかにしました。
(2022年5月20日開催)調査報告 第2弾
調査の結果、人事パーソンの約4割がキャリアに対して不安を抱えていました。そこで第2弾は「人事を生涯の仕事として幸せなキャリアを送るにはどうすればよいのか」をテーマに、若手期、中堅期、ベテラン期それぞれの「幸福活躍度」を検証しました。
(2022年11月16日開催)調査報告 第3弾
株式会社サイバーエージェント 曽山哲人氏、株式会社シーユーシー松浦俊雄氏という二人の人事リーダーを迎え、調査結果を基に人事パーソンの現状や在り方について議論しました。
(2023年5月25日開催)人事リーダーからの
応援メッセージ
日本を代表する人事リーダーの方々から
「シン・人事の大研究」に応援メッセージを
いただきました!
これってウソ?ホント?
「時間がない」が約半数。人事歴の浅い人は「上司や同僚からの理解が得られない」
「学習方法が見つからない」の割合が高い。
人事にはいろいろな「神話」が語り継がれています。たとえばラインを経験してないと事業に貢献する人事はできないとか、人事部門にずっといた人にしか企画や労務はできないとか。キャリアの面だけでも、そういうさまざまな神話があるわけです。ただ、私の研究者としての勘で言わせてもらうと、「本当にそうなのだろうか」と思うものもけっこうあります。それらも今回の調査で解きほぐしてみたいと思っています。
『日本の人事部 人事白書2021』の調査によると、学びの機会を十分に確保できていない人事パーソンの実態が浮き彫りになりました。主な理由は、忙しくて時間がない、予算がない、上司や同僚からの理解が得られない、など。「時間」「お金」「周囲の理解」の不足によって学べていない、というのが現状のようです。これは、人事部門としてではなく、会社全体として直視すべき重要な経営課題だと思います。