平松 浩樹氏からのメッセージ

日本企業は変われないのか？

エンゲージメントやジェンダーギャップ、労働生産性など、国際比較で日本が下位にランクされたデータを見るたびに、人事パーソンとしてせつない思いをしているのは皆さんも同じではないでしょうか。

しかし、ここ数年、日本の働き方や生産性、人事の役割に大きな変化を起こすチャンスが訪れています。リモートワークによる働き方の多様化、人的資本経営による経営戦略と人事戦略の連動の取り組み、生成AIなどテクノロジーの進展による生産性向上への期待などです。このような変化を機会ととらえ、我々人事が未来志向でありたい姿を描いて、勇気を持って変革をリードすることが求められる時代になってきたと実感しています。

ただし、他の経営資源と違い、人には感情や心があることを忘れてはいけません。大きな変化や改革を成し遂げるためにも、人事の原点に立ち返り、経営層や社員一人ひとりの想いに向き合い、共感、腹落ちを得ていくことを大切にすべきでしょう。

改めてこの「人事の日」を、わたしたち人事自身のために考えを巡らせる日にしていきましょう。人事が変われば日本企業が変わる、日本企業が変われば日本社会が変わると信じて……。