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専門家コラム

女性が管理職を降りる意外な理由と対処法

女性活躍推進法が施行され、女性リーダー育成や管理職登用の機運がさらに高まっています。その一方で、登用後に自ら辞退を申し出る女性のケースも発生しています。
今回は、その背景にある女性ならではのキャリアとライフイベントとの関係について、ハイスキル女性と企業とのジョブマッチングを行う株式会社Warisのキャリアカウンセラーが解説します。


◆40代も続く女性のライフイベント

大手人材サービス業が2014年に管理職向けに実施した調査によると、男女ともに管理職就任平均年齢は39歳でした。男性の8割が既婚であるのに対して、女性は5割が未婚という結果がでています。責任感の強い方ほどキャリアを優先して結婚・出産の時期を後回しにしているという背景が伺えます。

また、厚生労働省のデータによると、医学的には「高齢出産」と言われる35歳以上の出産の割合が2000年の11.9%から2011年の24.7%と倍増しています。晩婚化により出産・育児の年齢が30代後半から40代にかけても続いているのです。キャリアカウンセリングの現場でも、40代で小さなお子さんを抱えて子育てと仕事の両立に奔走するワーキングママは年々増えていることを実感します。

このように、管理職登用までビジネスの世界で走り続けてきた女性たちが、30代半ば以降に出産・育児を経験し、体力的な両立の難しさや仕事への責任感の重さから「管理職を降りる」という判断をするケースもあるのです。

 

◆30代から始まることもある更年期症状

先日、大手企業が女性活用のために「女性の更年期症状」の知識を深める研修を開始したというニュースが話題になりました。「更年期症状」とは、閉経前後の45歳から55歳前後にホルモンの減少から起こる体や心の変化を指します。のぼせやめまい、疲労感などがあり、人によっては症状が重く仕事に支障がでることもあります。
最近では30代後半から同様の症状を発症するケースもあり「プレ更年期症状」と呼ばれています。

女性は管理職登用の時期と同じくして、体や心の大きな変化にも向き合うことを求められ、その葛藤から「管理職を降りる」判断をするケールもあるのです。


◆女性が働き続けるために企業に期待されること

男性からは「せっかく管理職に登用したのに女性は自分で辞めてしまう」と言う声も聞くことがあります。けれども、「職場に迷惑をかけたくない」との責任感の大きさから管理職を降りたのだとしたら、見方も変わるのではないでしょうか。

企業として、ライフイベントの影響や体調の変化が女性に及ぼす影響を知り、その上で、本人へ個人の事情と付き合いながら働き続けることを提案してはいかがでしょうか。管理職向けにも柔軟な働き方の導入や、相談窓口の設置等、環境整備を進めておくことはダイバーシティ推進の一環として効果もあるでしょう。

女性管理職の登用後の活躍は、社内外で注目をされています。
成長戦略の一つとして踏み込んだ対策をとる時期に来ています。


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コラム執筆者
島谷美奈子
島谷美奈子(シマタニ ミナコ)
CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)、産業カウンセラー
15年以上にわたり人材ビジネス業界、公的機関等にて人材活用・キャリアカウンセリングに従事。延べ5000名以上のカウンセリング実績を持つ。
現在は、㈱Warisキャリアカウンセラー、女性の再就職セミナー講師、大手企業の職場環境改善委員等を務める。横浜ウーマンビジネスフェスタ2015実行委員。福岡県出身。
得意分野 キャリア開発、コミュニケーション、ビジネスマナー・基礎
対応エリア 関東(東京都 神奈川県)
所在地 東京都/港区

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