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プロフェッショナルコラム

「働く女性よ、ロールモデル探しはやめよう」

あなたは「この人のようになりたい」と思う憧れの人はいますか?

年明けに小泉進次郎環境相が育児休暇の取得を発表。ある海外メディアではJapan minister Shinjiro Koizumi to take paternity leave, aims to be role model for working dad(日本の小泉進次郎大臣が、働く父親のロールモデルになることを目指して育休を取る)と大きく報道された。育休を取る数少ない男性の前例として注目されている。

今や女性が働くこと、共働きがスタンダードになりつつある日本社会。

一方で、未だ多くの企業で女性管理職の登用は進んでおらず、女性の管理職やリーダーとしてのロールモデルの例が少ないことが問題視されている。

「ロールモデルが見つからずに悩んでいる」「身近にロールモデルがいないから将来が不安」「ロールモデルは不要だ」という女性も多くいる。ライフスタイルや働き方が多様化している中、自分にピッタリな人が見つからない、と言うのである。

たしかに自分が求める理想のお手本など、身近にそうそういないものである。
では、どうやって探せばいいのか。

完璧な人なんていない。誰かひとりに決めるのではなく、憧れたり、こうなりたいと思う複数の人の良い所をピックアップし、切り貼りするように自分だけの理想像を創り上げていくのである。この手法を筆者は“コラージュ型ロールモデル設計”と呼んでいる。

—管理職の上司(男性)はいつも楽しそうに働いていて、みんなから頼りにされている。
—男性社員の先輩は知識の習得には時間と努力を惜しまず、みんなから尊敬されている。
—アニメの主人公の軸がブレずに、仲間を大切にしながら生きる様が素敵。
—30代のママインスタグラマーのように将来育児と両立して、働きながら幸せな家庭生活を送りたい。
—TV番組で見た女性カメラマンのように好きなことや趣味に打ち込み、それを仕事に繋げたい。

何人でも誰でもいい。性別・年齢は関係ない。身近な人・架空の人物・歴史上の人物でもいい。大事なことは自分が心からこうなりたい、ここが素敵だ、と思える部分をピックアップすること。

最近ではInstagramをはじめとするSNSの広がりによって、様々な人の生活スタイルが可視化出来るようになった。そこからヒントを得てもいい。

博報堂キャリジョ研が出版した『働く女の腹の底』の一説にもこう書かれていた。
「就職活動中の女子大生は、Instagramを通じて、30代専業主婦の生活、総合職で働く40代ママの生活、DINKs(※)で働く20代一般職の生活…あらゆるパターンのリアルな生活を見た上で、自分のライフプランを考え、就職先を決めるそうです。」※DINKs…共働きで子供を意識的につくらない、持たない夫婦

自分だけのロールモデルを創って、目指すべき方向性が明確になった後は次の3つのポイントに注意する。

①行動特性を真似る
バックキャスティングで考え、ピックアップしたものの中から今すぐに実行できるものから具体的な行動を真似してみる。身近な人であれば、経験してきたことや考え方を聞いてそれを参考にしてもいい。もちろんすぐに出来るようにはならない。根気強さと学ぶ姿勢が必要である。

②比較するのは理想の自分
誰かと比較して、自分はダメだと落ち込み、批判的にみるのではない。理想の自分と比較をして、ここが足りないからどう補ったらいいのか、とポジティブに自分を客観的に見つめ直すことが大事である。自分なりのやり方で修正しながら自分のものにしていく。

③変化に応じてアップデートする
自分の成長段階や環境の変化に合わせて、軌道修正することも時には必要である。
特に女性は結婚や出産などのライフイベントもあり、そういった節目で、柔軟にロールモデルもアップデートしていくことが大事である。

誰かと同じではなく、個性を生かす時代。
ぜひいいとこ取りをして、自分だけのロールモデルを創ってみてほしい。頭で思い描くだけでなく、可視化できるようにするのもいい。実際に紙に書きだす、スケジュール帳に書き込む、絵や写真を切り貼りしてボードに貼るなどして、毎日目に付くところに置いておく。そうすることで最初は意識して取り組み、習慣化させていく。
色んな選択が出来る今だからこそ、恐れずチャレンジしてみる。そしてなりたい自分に少しでも近づき、より自分らしく輝き、活躍できる女性が一人でも増えてほしい。

前例がないなら、あなたがファーストペンギンになってみるのもいい。

以上


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コラム執筆者
寺元 志帆
寺元 志帆(テラモト シホ)
株式会社タナベ経営 戦略総合研究所 人材開発
企業において最も大切な人的資源。新入社員から社長までを育成出来るセミナーにより、組織における人材育成・組織活性化をサポートします。
戦略総合研究所の人材開発専門スタッフとして、人材・組織開発分野における研究や、組織ナレッジを集約・分析し、階層別セミナーの企画・リニューアル・品質管理・運営を通じて社会に還元します。
得意分野 モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、コーチング・ファシリテーション、ビジネスマナー・基礎
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所在地 大阪市淀川区

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