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プロフェッショナルコラム

【連載】事例で知る職場の問題解決 第四回:割り込みにあたふた

本コラムでは、よく職場で起きる問題の事例を取り上げ、解決策をご紹介します。ぜひ職場改善のヒントにしてみてください!

 

■よくある職場の問題4:「割り込み」にあたふた

~ある問題職場の情景~

Aさんは情報システム部門のヘルプデスクで働いている。ヘルプデスクのミッションは、社員が使うパソコン、業務システム、ネットワークに関する管理全般を行い、快適な作業環境の維持だ。

 

そのミッションにはやりがいを感じるが、この1週間は同じ仕事をしている同僚が長期休暇を取得しているため、ものすごく忙しい。今日も・・・

「今朝からパソコンが動作しません」

「社内システムにログインできなくなりました」

「新しいコピー機で印刷するにはどうしたらいいでしょうか」

「メーリングリストに異動者を追加したいのですが」

等々、様々な問い合わせや依頼がひっきりなしに舞い込んでくる。

 

ひとつ前の依頼を対応している最中に次の電話や問い合わせメールが来るので、だんだんどれから手を付けたらいいのか分からない混乱状態に。

 

さらに、「以前お願いした件、まだですか?」と督促が!

なんと、もうすぐ入社する中途社員用のPCの調達を同僚から引継ぎされていたのに、うっかり忘れていたのだった・・・!

 

「大変申し訳ありません!」と平謝りしながら、

どうやってリカバリしようかと青ざめた。

 

 

皆さんも事例のAさんのように、差込みの依頼や問い合わせ、トラブル対応に右往左往したというご経験はないでしょうか?(筆者も身に覚えが・・・)。”「割り込み」にあたふた”問題は、意外と身近に潜んでいるものです。

 

Aさんの状態をこのまま野放しにしたらどうなりそうでしょう?

依頼が来た仕事から対応し、優先順位をつけていない状態なので、効率的に仕事を進められなさそうです。さらに、事例では依頼事項を記録せず記憶に頼っているので、忙しくなるとまたやるべき業務を見落とす恐れがあり、チームに期待されているサービス水準を維持できない恐れがあります。

この問題を打開するには、あるべき仕事の進め方についてAさん単独でどうにかするのではなく、チームで考える必要がありそうです。

チームメンバーが問題を自分ごと化して向き合えれば、解決策を決めて実行しようという機運が作られ、事態の改善が期待できます。ここからは本ワークショップでご提供しているヒント集の一部をご紹介します。

 

 

■「インシデント管理」で交通整理を

職場の問題地図ワークショップでは、割り込み仕事に上手に対応する方法として、インシデント管理という方法をご紹介しています。

 

インシデント管理という言葉は少し聞きなれない方もいらっしゃるかもしれません。インシデントとは、「提供しているITサービスが、予期せず使えなくなった状態や、品質低下で正常に使えない状態」です。

インシデント管理の目的は、インシデントの発生時において、できる限り迅速にサービスを正常な状態(標準の運用)に復旧させることです。インシデントによるビジネスへの影響を最小限に抑え、ITサービスの品質を維持する管理プロセスになります。

 

インシデント管理は、ITサービスに限らず活用することができます。

例えば、突発オーダー、特別なお願い、トラブル、クレーム、問い合わせ、改善提案、課題などのイレギュラーな業務を記録し、チームで共有して、確実に対応できるように管理することによって、チームが提供すべきサービスレベルを維持することができるのです。

 

 

■冒頭の事例で、ヒントを使って話し合ったら

Aさんの所属するヘルプデスクのチームで、インシデント管理を取り入れることを話し合いました。

問合せが集中したときでも、内容を記録して優先順位を設定し、誰が何に取り組むかを決めることができれば、属人化やキャパシティオーバーすることなくサービス水準を一定に保てそうだと全員がメリットを感じることができました。

そこで、具体的な優先順位の判断基準や、上司にエスカレーションする基準を話し合い、運用ルールに合意することができました。

 

こうしてチームとして仕事の進め方を合意して実行し、実際に仕事時間に比して成果が出せることを実感できれば、職場の勝ちパターンの出来上がりです!

 

監修:(株)トッパンマインドウェルネス パートナー・コンサルタント
あまねキャリア工房 代表 沢渡あまね


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コラム執筆者
北條藍子
北條藍子(ホウジョウアイコ)
企画開発チーム クライアントパートナー
㈱トッパンマインドウェルネス、企画開発チームのコンサルタントとして、お客様の社員一人ひとりの成長と組織の内発的変革をご支援します。
お客様の人材戦略、特に人材育成の課題解決に取り組んでいます。より本質的な変化を起こすため、対話や内省を通して受講者が自ら気付きを得ること、今までと異なるものの見方に気付き取り組み姿勢が変化したりモチベーションが向上することを重視しています。
得意分野 モチベーション・組織活性化、キャリア開発、コミュニケーション
対応エリア 全国
所在地 台東区

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