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プロフェッショナルコラム

【第6回】プロジェクトが乱立し、成果が上がらない

注)本コラムは、当社(株)トッパンマインドウェルネス 取締役 松井が執筆いたしました。

 

会社の未来のために、更なる成長のために、新事業開発に取組む企業は少なくありません。デジタル技術の進化で、多くのビジネスモデルが塗り直される中、今手元にある資金の有効活用が求められていることも主要な要因としてあるでしょう。その新事業開発のリーダーとして抜擢されるのは、30~40代を中心とした現ミドル層が多いのではないでしょうか?彼らは既存事業での活躍を評価され、新事業開発という新たなミッションを与えられることになります。専任や現業兼務など、環境は様々のようですが、一定の期間のなかで成果創出に取組む「プロジェクト型業務」として取組まれることが多いと思われます。

今回は、新規開拓室という会社の専任組織の中で、複数のプロジェクトリーダーを任されている田町さんの事例をご紹介します。

 

 

【起こっていた出来事】

田町さんは、新規開拓室に配属されたのは1年前。組織では新規事業のタネを元に複数のプロジェクトが設定されていますが、その中の2つのプロジェクトに参加してきました。新規開拓に取組む意義として、将来の会社の存在意義につながるということは理解できますが、道なき道を進んでいるような形で、1年振返っても目立った成果はなく、自分も部下も気持ちに靄がかかったような状態が続いているのです。

 

【捉え直したポイント】

田町さんは、自分の現在の仕事を「貧乏くじを引かされた」と捉えていることに気づきました。異動前の部署の方が自分の経験や知識を活かして結果を出せたはずなのに、この部署では今までの人脈が活かせないなどと折りに触れ思っていたのです。今回、「日々の戦略思考」の研修を受けたことをきっかけに、このような自分の思いを、一旦手放して考えてみることにしました。

少し気楽に、当社にとっての新規事業の可能性とはどんなことがあるか、考えるようにしました。今までは「室内のプロジェクトの成功率を高めなくては」と思っていましたが、「そもそもプロジェクト自体の見切りを判断しても良いのかも知れない」と考えるようになりました。試行錯誤の結果、可能性あるプロジェクトが見出されていることを目指すことにしたのです。

部下たちにその考え方を伝えたところ、部下たちも今の進め方に疑問や苦しさを感じていたので、皆で話し合いたいと賛同を得られました。チームの雰囲気を悪くしていたのは、自分のこの仕事への向き合い方だったのかも知れないと気づかされた思いでした。

 

【新たに集めた情報】

部下たちには、プロジェクトの立ち上げからクローズまで、各フェーズでどのような意思決定ができるとよいか、検討プロセスの見える化を依頼しました。例えば、プロジェクト化の段階では、自社の活かせる強み、社外の活用できるリソース、市場規模や想定するターゲット顧客などの要素を整理する、などを見える化しました。

その上で各フェーズのテーマを確認し、一定期間の中で社内外に情報収集期間を設け、集まった情報を整理して検討する、ということを繰り返す仕組みを設けました。

いつまでに何をやるか、区切りを明確にしたことで、お互いの活動が見えるようになり、靄がかかっている状態ではなくなっていきました。

 

【実践と振り返り】

集まる情報のリアルさがあがったこと、もっと必要な情報は何かがいつも整理されることなど、今の動きの意義・意味を感じられるようになったことが一番大きな変化かも知れません。

一方で、新規事業創出という会社から求められる結果の規模に、具体的にどう届かせるか、という難題はまだ残っています。それでも、今自分達が出来ると信じられることを具体的に話せることは、社内外の協力者を募るなど次へのステップを切り開くことにつながっていると感じています。

 

【今回の事例のポイント】

この事例は、自分の仕事の捉え方を自覚し、その捉え方を一旦飼いならすことで、今出来る具体策を見出したという点です。

今後、ビジネスで求められる結果を出すためには、トライ&エラーが必要ですが、自分達で考えて、やりがいを感じて動けるようになったことは、田町さんがもたらした大きな変化と言えるでしょう。


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コラム執筆者
本田 郷士
本田 郷士(ホンダ サトシ)
株式会社トッパンマインドウェルネス マーケティングチーム
㈱トッパンマインドウェルネス、マーケティングチームの営業・コンサルタントとして、お客さまの課題抽出から解決策のご提案、実施をご支援します。
マネジメントや人材育成・組織変革の経験を基に、トッパンマインドウェルネスの営業およびコンサルタントとして、お客様の人材戦略の解決に日々取り組んでいます。
過去には、営業コンサルティング、マーケティング戦略策定などに携わる。
得意分野 リーダーシップ、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、チームビルディング、コミュニケーション
対応エリア 全国
所在地 台東区

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