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専門家コラム

第2回:マネジメントと現場の業務を融合する

注)本コラムは、当社(株)トッパンマインドウェルネス 取締役 松井が執筆いたしました。

 

2015年9月の国連総会において世界共通の開発目標である「持続可能な開発目標(SDGs)が、日本を含む世界193カ国で採択されました。国際社会が解決すべき社会的課題に対し、企業の積極的参加が期待されています。そのような背景もあり、企業はISO活動などに取り組んでいます。しかし現場目線から見ると、ISOなどで求められる基準を満たす資料作成などは大きな負担でもあり、通常業務に追加される仕事となることが多いはずです。今回はISO活動を主管する担当者が、現場の通常業務との融合に取組んだ事例をご紹介します。

 

【起こっていた出来事】

ISO活動は会社のブランド維持のためにも重要であることは理解しているものの、実際の業務との関わりは現場では実感しにくいものです。必要書類を記入する担当者には強いやらされ感がありました。記入を依頼する担当者としては、「お忙しいところ申し訳ない」と頭を下げてお願いするばかり。お願いする側も、記入する側も、心の中に「これ本当に必要?」という声がある状況を、主管担当者として何とか変えたいと感じていました。

 

【捉え直したポイント】

まず、取組んだのは各部門で「ISO活動の取り組みで得られること(活動意義)」を描いたことです。例えば、開発部門では品質評価のフレームワークを整理できること、そのフレームを検査工程でも共有できれば、関連部署相互に信頼関係を構築することができることなど、そのメリットを洗い出しました。

【新たに集めた情報】

描いた活動意義の妥当性を検討するために、開発部門で通常開催されている設計評価会議に参加し、情報を集めました。そこで使用されているフォーマットや、評価会議で話し合われる論点などを整理し、課題とISO活動で解決できることをまとめ、関係者との意見交換を重ねました。その中で、「開発初期から評価軸が整理されている状態であれば、開発から商品化まで各部門で連携を取って進められるかもしれない。」という現場の共感を引き出すことができました。

 

【振り返り】

「ISO活動に必要書類ですので記入してください」と押し付けずに、まずは課題を捉え直し、ISO活動がその部署にどのように役立つかという観点から考え、当事者の活動との融合に取り組まれた事例です。別の書類として作成してもらうのではなく、既存の設計評価会議で使用しているフォーマットを置き換えることを目指したのです。

その結果、「ISO活動の観点から、今の世の中に訴求できる評価項目も補強できつつあり、手ごたえを感じている」との事でした。さらに、一緒に取組んだ部下も、部門の活動の理解を深めながら関わることで、ISO活動の本当の意義を考えるようになり、必要な勉強も主体的に取組むようになったそうです。

 

【今回の事例のポイント】

このように、その仕事の意義を考えることから、関係者のコミットメントを引き出したり、協力を得られたりできることは少なくないはずです。「やるべきことだからやる」のではなく、「何のためにやるかを考える」ことができるのが、戦略的思考のコツといえるでしょう。


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コラム執筆者
本田 郷士
本田 郷士(ホンダ サトシ)
株式会社トッパンマインドウェルネス マーケティングチーム
㈱トッパンマインドウェルネス、マーケティングチームの営業・コンサルタントとして、お客さまの課題抽出から解決策のご提案、実施をご支援します。
マネジメントや人材育成・組織変革の経験を基に、トッパンマインドウェルネスの営業およびコンサルタントとして、お客様の人材戦略の解決に日々取り組んでいます。
過去には、営業コンサルティング、マーケティング戦略策定などに携わる。
得意分野 リーダーシップ、マネジメント、コーチング・ファシリテーション、チームビルディング、コミュニケーション
対応エリア 全国
所在地 東京都/台東区

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