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専門家コラム

参加型職場環境改善具体例(残業抑制~どう実行したか)

過重労働対策としての残業規制、働き改革の一環としての労働時間を含む労働体系の見直しを企業は試行錯誤しながら種々施策を実施しています。当事者である従業員はどのように感じているのでしょうか?どのような働き方を望んでいるのでしょうか?

今回は、参加型職場環境改善による残業抑制の取り組みについて紹介します。

 

(職場の背景)

IT企業の一事業部。20以上のPJが走るABCDの4部門で構成。部門により繁忙期の差があり、中でもA部門は慢性的に忙しい状況でした。過重労働が原因と考えられるメンタル不調者が散見され、会社施策としての過重労働対策は種々実施されていました。しかし、ノー残業デーの様な推奨レベル(罰則なし)の施策は守られておらず、会社施策に対する不満を持つ者が多数でした。従業員は仕事への使命感が強く、体に不調をきたすまでは長時間残業に違和感を持たないといった気質がありました。

 

(施策)

参加型職場環境改善推進チームを中心とした、従業員参加型職場環境改善活動を開始。ストレスチェックを実施し、職場健康度を確認。仕事量の多さとコントロール度の低さが確認できました。中でもA部門は総合健康リスクがレッドゾーンであり、残業抑制が必要なことがこの結果からも明らかとなりました。

施策案を考えるにあたり、「そもそも皆が理想とする労働時間は何時間?」「何時間までの残業なら許容範囲?」など、従業員の多数の意見がわかりませんでした。

そこで、少人数単位の座談会を複数回開催し、意見を集約。理想は26時間/月程度の残業、

40時間/月の残業はまあまあ大丈夫、との意見が大半でしたが、繁忙期に残業規制されると逆に首を締められる状況になり追い詰められるとの意見も多数ありました。

これらの意見を受けて、会社施策とは別に事業部施策として「ノー残業デー」の取り組みを強化しました。ノー残業デーは週1回、B、C、D部門は定時退社とし、繁忙期のA部門は

20時退社を目標としました。また、B、C、D部門もPJ毎に目標退社日時を決められるという柔軟性を持たせました。この施策は全部門で成功しました。

作業効率もあがり、お互いの作業内容の把握やサポート体制も強化されました。

その後、20時退社目標を決めたA部門は19時半、19時というように目標を変更していきました。

 

「えっ、そんなことは何処でもやっているよ!!」と思いますが、

会社がきめたことではなく自分たちで決めたことであり、施策に柔軟性をもたせたということが成功の鍵の様です。

 

(コラム記事掲載予定テーマ)

第1回 健康経営、働き方改革、その成功の鍵は職場環境改善(済)

 

第2回 H事業場の参加型職場環境改善リーダを任されたAマネージャの苦悩①(済)

 

第3回 H事業場の参加型職場環境改善リーダを任されたAマネージャの苦悩②(済)

 

第4回 参加型職場環境改善具体例(残業抑制~どう実行したか) (本コラム)

 

第5回 参加型職場環境改善活動がもたらすセルフケアの力(事例紹介)

 

第6回 参加型職場環境改善の効果検証

 

第7回 参加型職場環境改善はやり続けないといけないの?

(職場環境改善活動継続のこつ)


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コラム執筆者
清家 勝代
清家 勝代(セイケ カツヨ)
NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーション戦略本部 シニアエキスパート(~2018/1勤務)
多くの人の「健康」と「生活する・働く」という事に向き合って30数年。社員にとっての母であり、時には厳しい父の役割を担ってきました。
私は、健康とは「元気に働くことができる」「能力を発揮することができる」「能力を伸ばすことができる」の3つが揃った状態と定義し、多面的に課題解決に取り組んできました。各企業様が「健康経営」に自然に取り組めるようにお手伝いしたいと思っています。
得意分野 モチベーション・組織活性化、安全衛生・メンタルヘルス、コーチング・ファシリテーション、コミュニケーション
対応エリア 全国
所在地 東京都/江東区

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