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専門家コラム

『無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)』を塗り替えろ!!

働き方改革やグローバル化の流れから、職場のダイバーシティが進んでいる。
そんな中で、よく出てくる言葉として「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」(以下 アンコンシャス・バイアス)というものがある。
多くの方がご存じであろうが、「アンコンシャス・バイアス」とは、誰もが気づかずに持っている、考え方や、ものの見方の偏りのことである。
これまでの育成環境や経験などから培われたもので、必ずしも害のあるものではないが、時として多様な人材の育成を阻害することがある。

例えば、「女性は仕事より家事を優先すべきだ」や、「海外の人とのコミュニケーションは大変」などが、無意識の偏見の一例である。
また、バイアスは、ジェンダーや人種に対するものだけでなく、年齢、文化や宗教、容貌、出身地や学歴など、さまざまな“ 条件”に紐づくバイアスが存在すると言われている。

とりわけ、昨今の日本で問題にされているのは、女性活躍推進に伴う男性・女性のジェンダーバイアスであろう。多くの企業が、バイアスを無くそうと取り組んでいるが、無意識に起こっているため、なかなか対処がしづらい。
今回は、そんなバイアスを塗り替えるための方法を説明する。

【バイアスを変える3STEP】
まず、バイアスを変えるためには「認識する」「体験する」「仕組み化する」の3つのSTEPが必要である。


STEP1「認識する」:自身にバイアスがあるということを認識する
STEP2「体験する」:新たな体験(自身の偏見とは異なる体験)から脳の回路を書き換える
STEP3「仕組み化する」:バイアスが起こらない仕組みを構築する

この3つの実行がバイアスの塗り替えを定着させるために必要である。
では、具体的にどのように取り組みを行ったらよいのか、下記に具体例を示す。

【具体的なバイアス変更例】
それではここから、バイアスを取り除くための方法について具体例を交えて解説する。
まずは、課題として下記が挙げられているとする。
課題例:『わが社の男性管理職は、女性は働く意識が男性より低いと判断してしまっている』

≪STEP1「認識する」≫
男性管理職に、アンコンシャス・バイアスというものに関しての理解や自身がバイアスを持っているということを理解させるための研修を行う。
また、この研修の際には、アンコンシャス・バイアスの存在が、会社やチームにとってマイナスに働いていることを示すと効果的である。

≪STEP2「体験する」≫
活躍している女性社員との対話によるワークショップなどを行い、働く意識が低いと思ってしまっている脳の回路を入れ替える。このワークショップでは、なぜ働く意識が低いと思っているかの原因を掘り下げ、元来は男性・女性の意識に違いはないと思考を変えていく。

≪STEP3「仕組み化する」≫
バイアスが再度生まれないよう仕組み化する。実施策としては、採用・育成・配置の施策や人事制度など、男性管理職がバイアスを持ってしまった要因を考え、会社の仕組みとして対策を打つ。


バイアスの変更は一回の研修で行えるものではないため、上記STEPを意識した継続的な実行が必要である。
また、今後は、社員のダイバーシティが更に進んでいくことが予想されるため、社内にバイアスが起こりづらい状態をいかにしてつくっていくかを考えていくことが求められる。


次回は、8月20日(火)にコラム投稿いたします。


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コラム執筆者
新島 泰久也
新島 泰久也(ニイジマ タクヤ)
株式会社タナベ経営 戦略総合研究所 人材開発
学習体系構築・人事制度構築・職場環境改善・意識変革など、あらゆる人づくり・組織づくりの課題のためのソリューションを提供します。
人材開発コンサルタントとして、学習体系構築・働き方改革・人事制度構築等に従事した後、戦略総合研究所 研究員として『人と企業の成長を科学する』をテーマに、人材・組織開発分野における研究やコンサルティングメニューの開発・実践をしている。
得意分野 モチベーション・組織活性化、人材採用、キャリア開発、リーダーシップ、コーチング・ファシリテーション
対応エリア 全国
所在地 大阪市淀川区

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