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専門家コラム

働き方改革と人材育成を両立させる2つの要素

夏の全国高校野球甲子園大会は、埼玉県代表花咲徳栄高校の初優勝で幕を閉じました。初戦から決勝までの全6試合で2桁安打を放ち、計80安打。全ての試合で9点以上を挙げ、計61得点。コントロール抜群の綱脇投手から、MAX147キロのプロ注目の清水投手への継投リレーで優勝しました。

同校の特徴的な練習方法が「一本バッティング」。準レギュラー組が守備につき、レギュラー組が一打席に集中して打撃練習するものです。前述の二人の投手にとっても打者にとっても、相手は全国屈指のレベルですから真剣勝負です。この夏の優勝は、普段からの非常に実践的な練習の成果でした。

練習場が住宅地にあり、夜間の練習時間が制限されている東京の強豪私立高校でも実践されている守備練習に、ノーミス30本連続シートノックがあります。

このノックは、途中でミスをするとゼロからのリスタート。私も経験しましたが、緊張感が半端なく、自ずと集中力を切らさずに練習するようになります。全員で積み重ねてきたものが自分のミスでゼロに戻るという重圧は、試合以上のものがありました。おかげで試合での緊張が和らいだ記憶があります。

強豪校の練習に共通している要素。それは「集中力」と「緊張感」にあります。

極度の緊張状態において、極限に近い集中力を発揮する練習を重ねることで、選手を育成している、と言えるのではないでしょうか。
これは仕事にも言えることです。言われたことをただこなすだけの仕事。期限も設定せず、だらだらと延々と行う作業。その繰り返しの先に成長はありません。

周囲からの視線、外部からのプレッシャー、自分が作成した仕事の成果を世の中に問う緊張感、自社内だけでなく、競合他社との比較という環境下における重圧。それを乗り越えてこその成長があると私は考えます。

2014年に閣議決定された日本再興戦略に盛り込まれた「働きすぎ防止のための取組強化」。同年6月に成立した「過労死等防止対策推進法」。その状況を踏まえて長時間労働対策の強化が図られ、企業の自主的な働き方の見直しを推進し、生産性の向上と労働時間の削減を実現させようというのが働き方改革です。

弊社でも有給休暇の取得率向上やテレワークの導入、退社時間の設定、月1回の早帰り日の設定など多くの施策を実施しています。

しかし忘れてならないのは、その目的が労働時間の削減だけに向かないことです。

生産性の向上という目的がある以上、今まで以上に短時間で成果を出すことが求められています。これは新入社員からベテラン社員に至るまで、全ての人員にです。今までは、いくら時間をかけても仕事量をこなすことで、ある程度の成長を見込むことはできましたが、今後は時間に制約があることを前提に、企業は人材育成をする必要があります。

その時に指針となるキーワードが、「集中力」と「緊張感」にあると私は思います。

実はこのニュースレターにも、この二つの要素を取り入れています。期限までに読者の期待に応えられるレベルのコラムを仕上げる集中力と緊張感。同一テーマで複数のメンバーがコラムを執筆し、その競争に勝った一人だけが選ばれるという緊張感。この繰り返しが成長を促していると感じています。

労働時間の削減と人材の育成。
一見相反するように感じるテーマですが、高校野球の強豪校のように、2つの要素を意識して取り組むことで、人材育成において驚くほどの成果を得られることでしょう。


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コラム執筆者
岩田 徹
岩田 徹(イワタ トオル)
ヒューマンリレーション事業部 執行役員
中堅中小企業の人材採用(新卒採用・中途採用)を、プロジェクトパートナーとしてお手伝いします。
1974年9月23日、大阪府出身。1997年近畿大学を卒業後、人材採用コンサルティング企業に入社。これまでに述べ500社を超える中堅・中小企業の採用活動を支援している。
得意分野 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、人材採用、キャリア開発、営業・接客・CS
対応エリア 全国、海外
所在地 東京都/新宿区

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