無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

第86回 2以上事業所勤務者の社会保険料

ここ最近、副業や兼業を行う方が増加しています。職種が多様になってきたことが要因の一つですが、新型コロナウィルス感染拡大の影響も少なからずあるようです。

副業や兼業を行っている理由には、「収入を増やしたい、1つの仕事だけでは生活できない、自分が活躍できる場を広げたい、他分野の人とつながりを持ちたい、現在の仕事で必要な能力を活用・向上させたい」などといったさまざまなものがあるようです。また、副業・兼業の形態も、「正社員、パート・アルバイト、会社役員、起業による個人事業主」など多種多様です。今後も、さらに副業や兼業を行う方は増えていくことが考えられます。

今回は、複数の事業所で働いている場合の社会保険の取り扱いと保険料の計算方法についてみていきたいと思います。

 

<社会保険の加入要件>

社会保険については、社会保険の適用事業所に就職をして加入要件に該当すると健康保険や厚生年金保険の被保険者となります。ただし、適用事業所に就職したからといって必ず社会保険に加入できるとは限りません。

加入するか否かについては、労働日数や労働時間により判断します。具体的には、1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が、同じ事業所で同様の業務に従事している一般社員の4分の3以上であれば社会保険に加入することになります。(従業員数501人以上の企業では、週20時間以上で加入対象になることがあります。)

社会保険に加入できる年齢には特段制約がありません。一般的には、中学を卒業して就職する方であれば、最短で15歳で社会保険に加入することになります。

 

複数の事業所で勤務する場合には、それぞれの会社での労働時間や労働日数を基準に照らして判断します。例えば、A社では、1週間の所定労働時間や1か月の所定労働日数が一般正社員の4分の3以上ある一方で、B社ではどちらかでも4分の3未満だった場合は、A社でのみ社会保険に加入することになります。

一般の従業員では複数の事業所で加入資格を満たすことはなかなかありませんが、注意が必要なのが、複数の会社で役員をしている場合です。複数の会社で役員に就任しており、かつ役員報酬を受け取っている場合は、両方の会社で社会保険の加入資格を満たすことがあります。この場合、いずれの会社でも社会保険に加入しなければなりません。これが「二以上事業所勤務者」です。

 

<標準報酬月額について>

健康保険・厚生年金保険では、被保険者が会社から受ける毎月の給料などの報酬を区切りのよい幅で区分した標準報酬月額に換算して、保険料の額と保険給付の額を計算します。健康保険制度の標準報酬月額は、第1等級の5万8千円から第50等級の139万円までの全50等級に区分されています。全国健康保険協会に加入をしている会社については、都道府県ごとに保険料率は異なりますが、等級の区分は全国共通です。

一方で、厚生年金保険制度の標準報酬月額は、第1等級の8万8千円から第32等級の65万円までの全32等級に区分をされています。厚生年金保険料率については、全国共通となります。

 

<複数の事業所で社会保険に加入する際の保険料の計算について>

複数の事業所で社会保険に加入している場合の社会保険料の計算は、各事業所のすべての報酬の合計により決定された標準報酬月額により算出された保険料を、各事業所の報酬で按分して計算をすることになっています。

 

文章だと少しわかりにくいので、

A事業所の報酬:500,000円

B事業所の報酬:410,000円

と仮定をして考えていきたいと思います。

 

まず、A事業所とB事業所の報酬を合算します。合算した報酬は910,000円になるので、標準報酬月額表で換算すると、健康保険の標準報酬月額は930,000円になります。

厚生年金の等級は650,000円が上限のため、それぞれの標準報酬月額は次のように決定されます。

健康保険の標準報酬月額 :930,000円

厚生年金保険の標準報酬月額:650,000円

 

次に各事業所で負担すべき保険料を計算してみましょう。算定方法は、A事業所とB事業所で按分計算を行います。この按分された保険料を、さらに各事業所と被保険者が折半することになります。

 

A事業所の保険料の計算方法

健康保険料=930,000円×保険料率×500,000/910,000

厚生年金保険料=650,000円×保険料率×500,000/910,000

 

B事業所の保険料の計算方法

健康保険料=930,000円×保険料率×410,000/910,000

厚生年金保険料=650,000円×保険料率×410,000/910,000

 

 

給与計算ソフト等を使用している場合でも、按分計算を自動的に行えるものと自分で設定しなければならないソフトがあります。片側の事業所の報酬が変動して月額変更に該当すると、報酬の変動していないもう片方の事業所の保険料も連動して変わります。

2以上事業所勤務者の保険料の計算を誤っているケースがときどき見受けられますので、該当者がいる場合は注意するようにしましょう。

  • 法改正対策・助成金
  • 労務・賃金
  • 福利厚生
  • 人事考課・目標管理

経営者の視点に立った論理的な手法に定評がある。

(有)アチーブコンサルティング代表取締役、(有)人事・労務チーフコンサル タント、社会保険労務士、中小企業福祉事業団幹事、日本経営システム学会会員。

川島孝一(カワシマコウイチ) 人事給与アウトソーシングS-PAYCIAL担当顧問

川島孝一
対応エリア 関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県)
所在地 港区

このプロフェッショナルのコラム(テーマ)

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

プロフェッショナルコラム

人の成長を支援する人の心構え

瀬川 智美子(Six Stars Consulting株式会社 研修コーディネーター(実践するマネジメント読書会(R)認定ファシリテーター))

春。新しい年度がスタートし、間もなくゴールデンウィーク。新入社員の方々はどのようなお気持ちで出社し、働き、そして家路につ...

2024/04/23 ID:CA-0005304 定着・育成に向けた風土づくり