社内での情報開示の在り方
個人情報保護と公明正大さのバランスの取り方に苦慮しています。
会社が週2-3日の出勤を認めている関東圏外在住正社員(中堅マネージャークラス)がいます。
過去の上層部(既に退社)がその勤務体制を承認し、上層部が変わった今でも既成事実的に
そのまま続いています。
他の社員らから「不公平感をぬぐえない」と複数の声は昔から非公式であるようです。
ただ相手が相手だけに、真っ向から異議を申し立てる者もおらず、なんとなく
大問題にならずに済んできました。
そんな状況下、組織的に経営統合があり、その次の流れでリストラを進めることになりました。
リストラ勧告を受けた社員から、「自分は規則を守り、多大な損害を会社に与えていない、
成績も勤務態度も懲戒を受けるレベルではない、むしろ、就業規則さえ守っていない社員がいるだろう。
だったら、自分を完全リストラする前に、給与が減っても良いので、週2-3日勤務で会社に
居させる道を模索してくれても良いのではないか。例があるようだし。」と言われました。
これを発端に、なぜそのような特例を認めたのかなどを含め、過去経緯情報を開示するよう正式要請が
会社宛にあった場合、「個人の諸事情に基づいて決定したことである。その内容は非常に個人情報に
該当するレベルにつき開示はしない」と対応し、会社として、開示要請を却下するほうが妥当なのか、
どうか苦慮しています。
該当本人には、やんわりと打診したところ、ことの詳細は当時の上層部ならびに人事に話を通しているので、
なぜ今更蒸し返すように、しかも個人的な理由につき、開示する義務はあるのか? 今回のリストラと連動
させて戴いては困る、と言わんばかりです。
日本支社では、今のところ、フレックスや在宅勤務を就業規則上でも正式に認めておりません。
ただ外資の社風ということで個々人(特に営業職)の判断に委ねる形となっていることは事実です。
ちなみに前述の社員は、営業ではありません。
会社といたしましては、本社(国外)は徹底管理に着手しない意向を表明しており、日本支社の人事部
としては、これに則り、多少のことは黙認状態を続けています。
お分かりづらいかとは存じますが、宜しくお願いいたします。
投稿日:2013/06/03 16:30 ID:QA-0054785
- 非公開さん
- 東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 31~50人)
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
まず外資系企業であっても、日本支社に関しましては日本の労働法令を遵守しなければなりませんし、何か労使間でトラブルが生じた際は日本支社でしっかり対応しなければなりません。その旨は海外本社にも明確に伝えて理解を求めることが必要です。
そして、文面の件ですが、リストラ等の雇用トラブルにつきましては、基本的に個々の従業員との間の問題になります。従いまして、他の従業員の雇用条件の詳細まで開示する必要はないですし、個人情報保護の観点からも当然避けるべきです。
言い換えれば、勤務体系の特例を認めた事で不満の声が上がれば、それについて真摯に会社が事情説明をすることは欠かせませんが、特例扱いを受けた当該従業員と話した具体的内容等まで明らかにする事は筋違いといえます。単にどういった理由で特例となったのかのみを説明し、後はリストラ対象の従業員自身の処遇をどうされるかを検討されることに専念されるべきといえます。
いずれにしましても、整理解雇の場合は、解雇の必要性・人選の合理性・解雇回避の努力・労使間での真摯な交渉といった4要件が求められますので、何よりもこうした要件を満たすように会社側として尽力されることが重要です。
投稿日:2013/06/03 20:03 ID:QA-0054793
相談者より
服部代表、早速のご回答、有難うございます。
どちらにも出来るだけ公平並びに平等に耳を傾けようとすると、こうしたスパイラルに陥ることがあります。そんな中、こうして相談出来る場があり、助かります。
投稿日:2013/06/04 09:58 ID:QA-0054801大変参考になった
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