今年の賃上げについて
中堅企業の人事担当としては近年の平穏な賃上げから景気回復をうけてマスコミ報道での「大手トヨタはベア1000円満額回答、定期昇給(6900円)を含め7,900円へ」なんて記事は当社の賃金改定上社員への説明にいささか頭を悩ます今日この頃です。質問ですがこの7900円というデータは組合員(管理職除外)対象の賃金改定という解釈・理解でよろしいのでしょうか。またトヨタの場合組合員って平均年齢、勤続年数はどの位なにかお教えくだされば
幸いです。
投稿日:2006/03/23 13:59 ID:QA-0004132
- *****さん
- 東京都/商社(専門)(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
今年の賃上げについて
■ご質問にまずお答えしましょう。トヨタの妥結額は、ご推察のように、組合員ベースの金額でしょう。(会社が管理職を含めた数値を公表することは一寸考えにくいことです)部外者なので組合員の状況はわかりませんが、従業員は単体で65,994名、平均年齢36.7歳、平均年収816万円と発表されています。ここからは全くの推測ですが、組合員平均月例賃金=41.97万円 今回の昇給率 1.88%といったところではないでしょうか。
■中堅企業の情報は現在のところ殆んどありませんが、再び無責任に推定すると、300人未満の中小企業の昇給額は5,530円、35歳労働者の平均所定内月額賃金を30.86万円として、昇給率1.79%といったところに落ち着くのではないでしょうか。
■労組の要求方式も、02年以前の年功型の一律引き上げを求めた「春闘」から大きく変りました。(以下、2/11付日経新聞より)
① 「ベア型」⇒定昇を前提にしたベアで一律引き上げ
② 「新一律型」⇒資格や・等級に対応した賃金表の書き換え
③ 「傾斜配分型」⇒賃上げ原資そうがくを要求。成果ポイントに応じて配分
④ 「特定配分型」⇒仕事の負担の重い特定層に絞った賃上げ
⑤ 「中高年重視型」⇒職能給原資を拡大し、中高年層に重点配分
■賃金政策は、企業にとっては人件費の変動費化、労組にとっても、仕事の重要度、負担の大きさをベースに、成果を加味する方向に確実にシフトしつつあるように見受けられます。
投稿日:2006/03/23 15:25 ID:QA-0004133
相談者より
川勝コンサルタント様
すばやい、そして的確なご回答ありがとうございました! 国際比較では日本の賃金は高水準のポジションをまだ維持してるようで(小生には実感はありませんが……)若年層の賃金デフレ、業界、業種間のまだら模様は存在するようです。いまから振り返ると高度経済成長の時代が懐かしく思うのはジジイのせいでしょうか。
ありがとうございました。
投稿日:2006/03/23 15:58 ID:QA-0031691大変参考になった
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