有給休暇中の通勤交通費について
退職予定者が退職前に有給休暇を消化する場合の通勤交通費の支給についてお尋ねします。弊社では、通勤交通費は3カ月ごとに3カ月定期代を前払いで支給しております。退職予定者が退職前に有給休暇を消化する場合は、払い戻しが可能な1カ月単位で通勤の発生しない部分の通勤交通費を給与から控除しております。たとえば1か月+7日の有給休暇を消化する場合は、1ヶ月分のみの清算とし、すでに支払い済みの通勤交通費から、1カ月定期代×2に払い戻し手数料を加えた金額を差し引いた金額を清算しております。3カ月定期代が30,000円1カ月定期代が11,000円払い戻し手数料が500円とすると30,000円-11,000円×2-500円の7,500円の清算をしております。この方法で本人に負担が発生しないと慣例的に行っておりますが、就業規則には出勤しない日の通勤交通費の控除については全く定めておりません。いろいろ調べてみても意見が分かれているようで全く確信が持てずご相談に伺った次第です。何卒よろしくお願いいたします。
投稿日:2010/02/16 16:30 ID:QA-0019330
- *****さん
- 大阪府/家電・AV機器・計測機器(企業規模 31~50人)
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お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
年次有給休暇の賃金について、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金で支払を行っている前提で回答させて頂きます。
その際、通勤費が「実費弁償的(=実際に交通機関を利用して発生した費用を支払うもの)」な支給になっていれば、年休取得日に関しまして通勤手当の支給義務はないものといえます。
従いまして、就業規則に「出勤した日についてのみ支給する」といった支給要件が明確に定められていれば、不支給で差し支えないですが、御社の場合特に規定がないようですので法的には微妙といえます。
つまり不支給が直ちに違法とまでは断言できませんが、年次有給休暇取得によって、賃金の減額その他不利益な取り扱いをしないことが法令上定められていますので、通勤手当も賃金に該当する以上本来であれば支給されるのが望ましいと考えられます。
但し、文面の内容ですと確かに労働者が明らかな不利益を受けているとは言い難いですし、実際にそのような運用をされてきており労使慣行として定着しているようであれば、早急に就業規則を見直し年休取得時の運用ルールをきちんと定められる事で特に問題は生じないものといえるでしょう。
投稿日:2010/02/16 23:44 ID:QA-0019336
相談者より
丁寧な回答ありがとうございました。早速就業規則の整備を行う方向でルールを明確にしてまいります。
投稿日:2010/02/17 08:42 ID:QA-0037561大変参考になった
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