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人事白書調査レポート2020 新しい人事課題
いま注目される「健康経営」。実践している企業は3割にとどまる

「健康経営」を「実践している」企業は3割。大企業ほど実践している割合が高い

「健康経営」の実践践状況を聞いたところ、「実践している」企業は30.8%。「あまり実践していない」が36.7%、「全く実践していない」は25.9%となっており、「これから実践する」という企業も6.6%です。近年、健康経営の重要性が注目を集める中、実際にはあまり進んでいない企業が多いことがわかります。

従業員規模別に見ると、大企業で「実践している」割合が高く、1001~5000人で45.5%、5001人以上では50.0%という結果になりました。一方、「全く実践していない」割合は、1~100人で30.4%、5001人以上で15.2%と、小規模の企業と大手企業とでは大きな差があることがわかりました

「健康経営」を「実践している」企業は3割。大企業ほど実践している割合が高い(全体)

「健康経営」を「実践している」企業は3割。大企業ほど実践している割合が高い(全体)

「健康経営」を「実践している」企業は3割。大企業ほど実践している割合が高い(従業員規模別)

「健康経営」を「実践している」企業は3割。大企業ほど実践している割合が高い(従業員規模別)

「健康経営」の実践により期待する効果は「従業員満足度の向上」がトップ

「健康経営」を「実践している」企業に、期待する効果を聞きました。最も多かったのは「従業員満足度の向上」で81.7%。その後を、「生産性の向上」(58.3%)、「企業イメージの向上」(57.3%)、「既存の従業員の定着」(55.7%)が5割台で続き、以下、「業績の向上」(45.8%)、「医療費などの経費削減」(36.6%)、「新たな従業員の採用」(33.6%)、「経営戦略の実現」(31.3%)、「人手不足対策」(22.1%)となっています。

最も多かった「従業員満足度の向上」を従業員規模別に見ると、どの規模の企業でも7~8割が期待する効果として挙げています。規模による違いがあるのは、「企業イメージの向上」「医療費などの経費削減」で、大企業ほど効果として挙げています。

「健康経営」の実践により期待する効果は「従業員満足度の向上」がトップ(全体)

「健康経営」の実践により期待する効果は「従業員満足度の向上」がトップ(全体)

「健康経営」の実践により期待する効果は「従業員満足度の向上」がトップ(従業員規模別)

「健康経営」の実践により期待する効果は「従業員満足度の向上」がトップ(従業員規模別)

半数の企業が「健康経営」を「経営課題」として位置づけている

「健康経営」を「実践している」企業に、その位置づけを聞きました。最も多かったのは「経営課題」で51.9%と、半数を占めています。次いで、「安全衛生」(22.1%)、「福利厚生」(13.0%)、「企業ブランディング」(11.5%)となりました。

従業員規模別に見ると、「経営課題」は大企業ほど多く、1001~5000人で70.0%、5001人以上で65.2%となっています。一方、1000人以下の企業では「安全衛生」の割合が高く、3割近くを占めています。

半数の企業が「健康経営」を「経営課題」として位置づけている(全体)

半数の企業が「健康経営」を「経営課題」として位置づけている(全体)

半数の企業が「健康経営」を「経営課題」として位置づけている(従業員規模別)

半数の企業が「健康経営」を「経営課題」として位置づけている(従業員規模別)
【調査概要】
実施時期2020年3月16日~4月10日
調査対象『日本の人事部』正会員
調査方法Webサイト『日本の人事部』にて回答受付
回答数4,620社、4,783人(のべ)
質問数168問
質問項目1.戦略人事/2.採用/3.育成/4.評価・賃金/5.ダイバーシティ/6.働き方/7.HRテクノロジー/8.新しい人事課題

出典:『日本の人事部 人事白書2020』

「日本の人事部 人事白書」

企画・編集:『日本の人事部』編集部