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「働き方改革」推進に向けての実務(4)テレワーク

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(1)目的と課題

●人材活用と定着など、テレワークがもたらすさまざまなメリット

「働き方改革」推進に向けての実務(4)テレワーク

「テレワーク」は、「遠い」という意味を持つTeleと「働く」のWorkを組み合わせた造語で、「会社から離れた場所で働くこと」を指す。また、「リモートワーク」という表現をすることもある。就業形態のよる区分では、「雇用型」と「自営型」があり、雇用型テレワークでは、働く場所に応じて「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」の三つに大別される。テレワーク導入によるメリットには、以下のようなものがある。

【テレワーク導入のメリット】

人材活用と定着 会社から離れた場所で、ある程度の裁量を持った柔軟な働き方ができることは、働く上での大きなインセンティブとなり、それが優秀な人材の確保(活用と定着)につながる。
業務の生産性・効率性の向上 いつでもどこでも業務を行えるようにするため、資料のデータ化の推進など、業務効率の向上が期待できる。また、通勤によって疲労する体力や時間を奪われることが少なくなり、集中して業務を行う時間が増加するなど、生産性や効率性の向上が見込める。
コスト削減効果 テレワークの導入には、IT環境の整備など、一定の投資が必要だ。その一方で、オフィススペースに要するコストや通勤手当の削減などによって、社会保険料の削減につながる。中長期的に判断すれば、IT環境整備に投資しても、テレワーク導入によるコスト削減の結果、十分に採算が取れると考えられる。
BCP対策 自然災害など、有事の際にすみやかにBCP(事業継続計画)を実行に移すためには、平時からオフィス以外の場所で、いつでも働けるようにしておくことが重要だ。テレワークは、そうしたリスクマネジメントの一つとしてとらえることができる。

従業員は、時間や場所の制約を受けずに仕事ができることで、「ワーク・ライフ・バランスの実現」をはじめ、「育児・介護・病気などの両立による就労確保」「通勤による肉体的・精神的な疲労の削減」「住む場所の選択肢の広がり」「地域との関わりの増加」など、さまざまなメリットを得ることができる。

(2)具体的な実務の考え方

●テレワークを成功させていくためのポイントと留意点

このように、さまざまなメリットのあるテレワークだが、成功させるためには、以下の3点がポイントとなる。

【テレワーク成功のためのポイント】

トップのリーダーシップ テレワークは、働き方を大きく変革するものである。全社的な取り組みにするためには、業務の見直しや部門間の調整、導入目的や内容の社員への浸透など、トップのリーダーシップが重要である。
テレワーク導入だけを目的としない BPR(業務改革)、ワーク・ライフ・バランスなどの目的に応じて、ほかの施策と合わせて取り組むことが成功の秘訣である。
試行段階的な実施 導入の問題点があきらかでない場合は、まず小規模なスタートから提案する。試行段階でさまざまな問題が出てくるかもしれないが、一つひとつ解決し、本格導入に向けて進めていくことが賢明である。

またテレワークは、オフィス以外の場所で仕事を行うため、相互のコミュニケーションの確保が重要だが、解決策としてのITツールも充実してきている。これらの特性や機能をうまく生かし、状況に応じて柔軟に活用していくことが大切である。

【テレワークにおける主なITツール】

電子メール 文字だけでなく、写真、書類などを交換・確認する手段として活用する。電子メールによる、始業・終業の報告を義務づける企業も多い。
テレビ電話・会議 電話をかけて、同時にPC画面上の相手と会話を行う。テレビ電話・会議を連動させ、遠隔会議を行うことができる。
Web会議 離れた場所にいる者同士が、ネットワークを通じて、PC画面やファイルを共有しながら、電話で会議を行う。実際に会って会議を行うのと、同等の業務ができる。

テレワークを導入するにあたっては、以下の点に留意することが大切である。

【テレワーク導入での留意点】

目的理解のための機会提供 説明会を開催し、テレワークの制度内容、導入目的をよく理解してもらい、関係者全員で共有する機会を持つ。
研修の実施 説明会を掘り下げた形で、「コミュニケーションの取り方」や「効率的な働き方」など、テレワーク実施上の課題について、対象者と上司に対して研修を行い、円滑な導入を図る。
コミュニケーション方法の確認 テレワークでは、コミュニケーション(報連相)の方法が異なるため、仕事上で必要となる「コミュニケーション方法」を事前に決めておく。また、テレワーカーは孤独感を持ちやすいので、まめにコミュニケーションの機会を持つことが重要だ。
評価の仕方 オフィスにいる社員と比べ、テレワーカ―の評価は難しい。そのため、テレワークを始める前に、フィードバックや面談をどのような形で行うのか、事前に周知させ、理解を深めてもらう。導入後も一定期間ごとに話し合いの機会を持ち、適切なフィードバックを行うことが大切だ。
労働安全など テレワーカーも通常の労働者と同様、「労働安全衛生法」など、各種法律によって保護される。

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