企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

中途採用でお困りですか?
「日本の人事部」のコンシェルジュが最適な業者をご紹介!
完全無料!24時間受付中!
無料相談・見積もり依頼をする

中途採用の現状と傾向

中途採用市場を把握する

日本の就業者は約6300万人。内訳は雇用者(企業などに雇用されている労働者)約5550万人、自営業者が約750万人(家族従業者含む)である。完全失業者は約290万人であり、転職希望者(就業者のうち転職希望者)は610万人で、そのうちの求職者(実際に求職活動を行っている人)は約255万人。つまり、中途採用でターゲットとなるのは、転職意向が顕在化した約545万人(失業者約290万人+転職希望うち求職者約255万人)、もしくは転職潜在層まで広げた900万人(失業者約290万人+転職希望者約610万人)となる。(2012年6月現在)

■日本の雇用構造
日本の雇用構造

出所:総務省「労働力調査(2012年7月31日発表)」

(注)上図の数字は大まかなものに置き換え。 出典元数字はこちら。労働人口/6591万人、就業者/6304万人、完全失業者/288万人、雇用者/5528万人、自営業(家族従事者含む)/752万人、転職希望者総数/608万人、転職希望者総数のうち求職者数/256万人

近年の有効求人倍率の推移を見てみよう(下のグラフ参照)。中途採用市場と景気の動向には密接な関係があることがわかる。つまり、景気が上向きの時期には求人数が増えることで有効求人倍率が1倍を超え、採用が難しくなる。景気が下降期に入ると求人が減る一方で、求職者数は増加。有効求人倍率も0.5~0.9倍と低水準で推移するため、比較的採用しやすい環境になる。この景気下降期には、リストラなどによって失業者が増えるだけでなく、昇給が滞ったり、予算が削減されたりするなど、職場環境の悪化が起こりやすく、在職中の人材もよりよい職場があれば転職したいと考えるようになる。企業にとっては即戦力となる人材に出会いやすい時期となる。

■求人数、求職数、求人倍率の推移
求人数、求職数、求人倍率の推移

出所:厚生労働省「一般職業紹介状況(平成24年6月分)」

(注)
  1. 月別の数値は季節調整値である。なお、平成23年12月以前の数値は、平成24年1月分公表時に新季節指数により改訂されている。
  2. 文中の正社員有効求人倍率は正社員の月間有効求人数をパートタイムを除く常用の月間有効求職者数で除して算出しているが、パートタイムを除く常用の有効求職者には派遣労働者や契約社員を希望する者も含まれるため、厳密な意味での正社員有効求人倍率より低い値となる。
  3. 文中の産業分類は、平成19年11月改定の「日本標準産業分類」に基づくもの。

厳選採用時代の中途採用

採用目標人数に満たなくても採用基準を変えない「厳選採用」が日本の採用市場に広まったのは、1990年代のバブル崩壊以降である。組織をスリム化することが求められる景気低迷期への対応だった。一般的には、景気が良くなると人手不足感が発生し、採用基準が緩んで厳選採用の傾向は徐々に緩和される。 しかし、現状を見ると2000年代以降も厳選採用を継続している企業は多く、すっかり定着した感もある。その背景には、やはり経営のスピード化やグローバルな企業間競争が激化していることがあげられる。今後も厳選採用が人材採用のキーワードとなるのは間違いない。

中途採用市場の年間トレンド

年間で中途採用にもっとも適した時期はいつなのか。欠員補充などではその都度、募集することになるが、計画的に増員を行う場合などには気になるポイントだろう。ここでは、採用企業、求職者・転職希望者の動きから、中途採用時期のヒントを整理する。

1)採用企業の動き

下図は中途採用の活動時期が決まっている企業を対象に、募集の多い月をたずねたアンケートの結果である。実際に中途採用が行われた件数を見てみると、最も多いのが3~4月、次いで9~10月が年間通じての採用のピークとなる。

■中途採用の募集が多い時期(複数回答可)
中途採用の募集が多い時期(複数回答可)

出所:転職サービス「DODA(デューダ)」「ホンネの転職白書~中途採用実態調査(2011年2月9日発表)~」

(注)
対象:北海道、関東、関西、東海、九州エリアで、直近1年間で正社員の中途採用活動を行った企業の採用および人事担当者、
有効回答数:2,760人、調査期間: 2010年12月16日 ~ 2010年12月22日、調査方法:インターネットリサーチ

その理由としてはまず、3~4月、9~10月は、それぞれ上半期、下半期の期初にあたることが考えられる。新たな事業の開始や組織の再編にあたり、異動者や退職者が多くなるため、それに伴う募集が出やすい時期である。また、春に入社してくる新卒と同時に研修を行いたいと考える企業もあるようだ。

また、中途採用に年間計画を立てているのは比較的大手企業に多く、中堅・中小企業では欠員募集や人材不足など現場のニーズに応じて、随時募集するケースが多い。

2)求職者の動き

次に求職者の年間の動きを2011年4月~2012年3月の実績をもとに解説する。ただし、求職者の動きは景気動向に大きく影響されるため、あくまで大まかな目安として活用するなど、取り扱いには注意が必要だ。

■ハローワークにおける有効求職者数の月別推移
中途採用の募集が多い時期(複数回答可)

出所:厚生労働省「一般職業紹介状況」

(注)
  1. 月別の数値は季節調整値である。なお、平成23年12月以前の数値は、平成24年1月分公表時に新季節指数により改訂されている。
  2. 文中の正社員有効求人倍率は正社員の月間有効求人数をパートタイムを除く常用の月間有効求職者数で除して算出しているが、パートタイムを除く常用の有効求職者には派遣労働者や契約社員を希望する者も含まれるため、厳密な意味での正社員有効求人倍率より低い値となる。

ハローワークにおける求職者数を月別に集計した結果が上図だ。求職者の年間推移は比較的少ないと言えるが、集計の特性上、失業者中心のデータになるため、別のグラフも用意した。

下図は、総務省が発表している転職希望者総数の月別推移だ。ここでいう「転職希望者」とは、『就業者のうち、転職したいと考えている者』と定義されている。在職中の求職者の活動時期は、一般的に人事異動の多い4月、10月と、ボーナス支給後の6月、12月が多いといわれるが、グラフからも同様の傾向がみられる。しかし「応募したい求人があった」「転職への決意が固まった」など、個人のタイミングで転職活動を始める人も多く、シーズンでの変動はかなり緩やかだ。

■転職希望者の月別推移
中途採用の募集が多い時期(複数回答可)

出所:総務省「労働力調査」

通年でチャンスがある中途採用

では、最適な中途採用時期はいつなのだろうか。単純に考えると、求人数が多い3~4月、9~10月の募集は競合が多くなってしまい不利と思うかもしれない。しかし、求職者の立場から考えると、求人の多い時期こそが絶好の活動期ということになる。さらにこの時期、水面下で情報収集を行う転職潜在層も多く、企業にとってそれほど不利な時期とはいえない。 あまりスキルや経験を問わない若年層の募集では、新卒社員と同じ4月採用にすることで入社後研修の手間を省くことができる。また、大人数の採用を行いたい場合、募集広告を広く告知したい場合などには、この時期が適しているだろう。

逆に求人件数が少なく、多くの大手企業が募集を控える5~8月、11~2月に採用活動する企業もある。その主な理由は次の通り。

●他社との競合を避けたい
中途採用を行う以上、 多くの募集告知の中に埋もれたくないと考える企業は多い。特に採用力のあまり強くない中小企業、ベンチャー、「B to B」業界の企業などの場合は、求人の少ない時期を狙うケースが多いようだ。

●新卒採用と業務を分散したい
春は新卒の内定出し、入社してきた新人の研修などで多忙になるため、中途採用に関しては、あえてこの時期をはずすという企業もある。特に新卒の採用数が多い大手金融、メーカー、商社などはこの傾向が強いといわれる。

●業種、業界ごとのタイムテーブル
その他、企業ごと、業界ごとに独自の繁忙期があるため、それが3~4月、9~10月に重なる場合は、それ以外の時期が中途採用のシーズンということになる。

●I、Uターン転職者を狙う
お盆や年末年始休暇中に、帰省先での転職を考えた層や、じっくり情報収集をする層に向けた採用活動を行うことで、通常では出会えない人材との接点が生まれる。

採用予定職種によっても「候補者が集まりやすい時期」「そうでない時期」はある。たとえば経理関係の職種であれば、期末(3月)から決算業務の山場となる5月、6月などは動けないことが多い。特に責任者クラス、中核メンバークラスを採用しようと考えたら、こうした職種ならではの繁忙期をはずして募集を行うのが効果的だといえるだろう。

前述したとおり、求職者数は景気の波により、大きく増減するため、数ヵ月後の求職者動向を予測するのは難しい。中途採用に最適な時期は、採用ニーズが発生したタイミングかもしれない。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事にコメントする

この記事に対するご意見・ご感想のコメントをご投稿ください。
※コメントの投稿をするにはログインが必要です。

※コメントのほか、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)がサイト上に公開されます。

※投稿をしたコメントは、『日本の人事部』事務局で確認後、掲載されます。投稿後すぐには掲載されませんので予めご了承ください。

よくわかる「中途採用」講座

中途採用の「意義」

中途採用の「意義」

多様化する採用市場における中途採用の最新事情とそのメリットとは?


中途採用の「現状」

中途採用の「現状」

人材不足が叫ばれる中、中途採用の応募は「集めにくかった」が「集めやすかった」を大きく上回るーー。最近の中途採用の実績と見通しについて、実態調査をもとに分析する。


中途採用の「実務」【1】全体の流れ

中途採用の「実務」【1】全体の流れ

採用目標の設定から入社後の対応まで、中途採用における採用活動のプロセスをまとめた。各プロセスで実施・確認すべき内容とは?


中途採用の「実務」【2】採用目標の設定

中途採用の「実務」【2】採用目標の設定

中途採用を実施するには、まず「採用目標」を決める必要がある。募集の背景と目的を整理し、求める人材像を明確化することが重要だ。選考基準と判断の方法などを、具体例を踏まえて解説する。


中途採用の「実務」【3】募集手段の選定

中途採用の「実務」【3】募集手段の選定

採用ターゲットに適合した効率的な募集手段とは?主な募集手段の特徴と活用について、最新の情報をもとに解説。効果的な人材募集広告表現のポイントも紹介する。


中途採用の「実務」【4】事前準備

中途採用の「実務」【4】事前準備

中途採用を行うにあたり必要な事前準備(ツール準備、担当者設置・社内広報、応募対応・連絡)を、項目別に詳しく解説する。


中途採用の「実務」【5】選考

中途採用の「実務」【5】選考

書類選考・筆記試験実施のポイントから、面接実施の際の留意点までを時系列に沿って詳しく解説する。


中途採用の「実務」【6】内定後の対応

中途採用の「実務」【6】内定後の対応

優秀人材は逃がさない!内定は出しても油断は禁物。スムーズな入社につなげるために必要な内定後対応とは?


中途採用の「実務」【7】入社時の教育研修

中途採用の「実務」【7】入社時の教育研修

即戦力となることを期待される中途採用者の導入教育とはどうあるべきか。職場にうまく溶け込むための入社時研修から、入社後のフォロー策までをまとめた。


中途採用の「実務」【8】賃金・処遇の決定方法

中途採用の「実務」【8】賃金・処遇の決定方法

中途採用の賃金・処遇の決定方法や、賞与・退職金・有給休暇付与にあたっての実務などをわかりやすく紹介。


『日本の人事部』が提供する中途採用サービス

自社サイトへの誘導を増やしたい

採用への最短ルート。世界最大の求人情報検索エンジンに求人広告を掲載。

indeed 取り扱いサービス

自社にピッタリな人材紹介会社を紹介してほしい

人材紹介会社に精通したコンシェルジュが、全国の人材紹介会社データベースから貴社の採用課題を解決できる人材紹介会社をご紹介。

採用エージェントナビ

人材紹介会社との契約・取引をひとまとめ

多様な人材エージェントの管理を代行して、貴社の取引コストを大幅削減します。

人材紹介会社おまとめサービス

人事・労務・管理部門の中途採用

豊富な人材データベースから専任キャリアコンサルタントが最適な人材をサーチしてご紹介します。

HR人材紹介

テーマ別Index
研修・人材育成
社員研修を検討する際に押さえておきたい基本とノウハウ。研修の目的別に解説します。
社員研修・人材育成
新人研修・新入社員研修
マネジメント・管理職研修
モチベーション・組織活性化
グローバル人材育成
コーチング研修
コミュニケーション研修
営業・販売研修
eラーニング
採用
人事担当者のための採用ノウハウ。採用の目的別に、基本、準備、注意点まで網羅。
中途採用
人材紹介
アルバイト・パート採用
人材派遣
新卒採用
就職サイト
新卒紹介
新卒採用アウトソーシング
新卒採用コンサルティング
内定者フォロー
ソーシャルリクルーティング
適性検査
人事戦略・人事系IT
企業に不可欠な人事システム、人事制度を解説。この分野のトレンドも把握できます。
人事制度
人事システム
給与計算
給与計算代行
人事労務
テーマに特化した労務関係の取組みを解説。導入の際のヒントが見つかります。
ワーク・ライフ・バランス、働き方改革
福利厚生
社宅・社宅代行
コンプライアンス・企業倫理
メンタルヘルス
その他
それぞれ分野ごとに、基本からサービスを検討する際のポイントを詳しく説明します。
貸会議室・研修施設

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

記事アクセスランキング

注目コンテンツ


『日本の人事部』管理職育成特集

管理職育成のための多彩なプログラムをご紹介。



『日本の人事部』ダイバーシティ&インクルージョン特集

D&I推進に取り組む企業様におすすめなプログラムをご紹介。ぜひ貴社のD&I推進にご活用ください。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


求人に特化した検索エンジンIndeedで自社採用HPへの集客を高め、「自立した採用力」を促す

求人に特化した検索エンジンIndeedで自社採用HPへの集客を高め、「自立した採用力」を促す

「企業が自社の「採用力」を高めていくためには、“自立した採用力”こそが...


「人事課題」への対応で求められるものとは?<br />
~バンダイナムコHDの人事戦略と、IT基盤の果たす役割~

「人事課題」への対応で求められるものとは?
~バンダイナムコHDの人事戦略と、IT基盤の果たす役割~

2005年にバンダイとナムコが経営統合を実現した後、バンダイナムコホー...


『日本の人事部』 主催イベント

日本の人事部「HRカンファレンス」

日本最大のHRイベント

日本の人事部「HRカンファレンス2017-秋-」を11/14(火)~22(水)に開催します。


日本の人事リーダー会

日本の人事リーダー会

一橋大学名誉教授の石倉洋子氏を講師に迎え、第10回会合を2/2(木)に開催。


人・組織ビジネス業界関係者の会

人・組織ビジネス業界関係者の会

日本の人事部『プロフェッショナル・ネットワーク』新年会~講演&交流会~を2016年2月2日(火)に開催。