中途採用には、「退職者の補充」「新卒者による採用人員の充足が困難な場合の補完」「経営の多角化や業務の拡大」「高度の専門知識や経験を持つ人材の獲得」といったさまざまな目的がある。そのため、新卒採用とは様相が異なり、必ずしも“決まった時期”に“一括”で行うとは限らない。しかし、人を採用するという会社組織における人事業務であることから、新卒採用と同じように「採用活動のプロセス」が存在する。各プロセスで実施する事項および確認すべきポイントは、以下の通りである。
プロセス | 実施事項と確認すべきポイント(改善点・注意点) |
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1:採用目標の設定 | ・募集の背景と目的の整理 ・求める人材像の明確化(スペックとタイプから構成) ・選考基準の設定(求める人材像から明確化する) ・募集人員、期間の決定 |
2:募集手段の選定 | ・各種募集手段の検討と選定(採用ターゲットに適合した効果的な利用) ・募集スケジュールの詳細を決定 ・広告表現の考案と決定 |
3:事前準備 | ・応募受付に関する必要事項の整理 ・ツールの準備 ・担当者の設置、社内への広報 ・応募への対応 ・応募者への連絡 |
4:選考 | ・書類選考、筆記試験(応募者の多寡や選考の目的・対象によって実施)の実施 ・面接(面接者の選定、面接に当たっての心構え、質問項目、評価・判断のポイント)の実施 |
5:内定後の対応 | ・各種手続きの実施(内定通知、入社の意志確認、入社までのフォロー、入社日に必要な持参物の連絡) ・入社をスムーズに行うため、受入体制を整備 |
6:入社後の対応 | ・入社時の教育研修(会社の全体像の理解、職場慣行の通知、中途採用者の位置づけの理解)の実施 ・入社後のフォロー(相談窓口の設置、中途採用者同士の連帯) ・賃金の決定(本人が納得いく基準・方法) ・賃金以外の処遇の決定(賞与、退職金、有給休暇) |
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