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組織活性化制度の実際

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人事制度には、組織活性化を目的としたものが少なくない。「等級制度」や「評価制度」「報酬制度」だけで社員のやる気を高め、組織を活性化させていくには限界があるからだ。そここでは、広義の人事制度の中から、組織活性化制度について見ていく。

(1)組織活性化制度の種類と特徴

●「コミュニケーション関連」「チャレンジ関連」「自己啓発関連」に分類

組織活性化制度の実際

組織活性化の施策は、以下に示したように、「コミュニケーション関連」「チャレンジ関連」「自己啓発関連」へと大きく分類することができる。その中から「チャレンジ関連」を中心に、代表的な制度を紹介する。

【組織活性化制度の種類】
コミュニケーション関連
  • スピークアップ制度(匿名性が保証された投書形式による社内調査)
  • モラール・サーベイ(社員の士気・帰属意識の調査)
  • オピニオン・サーベイ(会社経営に対する社員の意識・意見の調査)
  • 表彰制度(職務に限らず、永年勤続、改善提案など、社員の会社に対するさまざまな功労に対して感謝の念を表し、報いる制度)
  • 社内SNS(フェイスブックなどを利用した、社内や組織内に限定したコミュニケーションツール)
  • 社内広報(社内報、社内掲示板)
  • 社内イベント(キックオフ、運動会、歓送迎会、親睦会) など
チャレンジ関連
  • 社内公募制度(ポストや職種を社内から公募する制度)
  • FA制度(社員が自ら希望する職種や職務を登録する制度)
  • 社内ベンチャー制度(社員からアイデアを募って、社内でベンチャー企業を作る制度)
  • 目標管理制度(社員に業務目標・能力開発目標を立てさせ、その達成に向けてチャレンジさせる制度)
  • ジョブリクエスト制度(担当したい仕事をリクエストさせ、配置転換として活用する制度)
  • 提案制度(従業員が、経営に関しての意見・施策を上層部に進言する制度)
  • 自己申告制度(社員に対して、職務の希望や成果を申告させる制度)
  • 役職チャレンジ制度(役職・ポストに就く者を、広く社内から公募する制度)
  • ジュニアボード制度(若手・中堅クラスの社員が、企業経営の諸施策に関して具体的提言を行う「疑似役員会」のこと。青年重役会とも言われる)
  • ボランティア休暇制度(企業が社員のボランティア活動への参加を支援・奨励する目的で、有給の休暇・休職を認める制度) など
自己啓発関連
  • リフレッシュ休暇制度(職業生活の節目に、社員の心身の疲労回復、活力を生み出すことなどを目的に付与する制度)
  • 自己啓発支援制度(社員の自己啓発に対して、通信教育、セミナー参加などへの支援を行う制度)
  • 志望者ベース教育プログラム(志望する社員の意向に沿った内容で、教育プログラムを組み、実施する制度)
  • 社内勉強会(組織横断的に社内の有志が集まって、特定のテーマなどについて学び合う機会の支援) など
【チャレンジ関連の代表的な組織活性化制度(例)】
社内公募制度 社内公募制度は、新製品の開発、新規事業への進出、新しい拠点の運営などに当たる者を広く社内から募集し、応募者の中から能力・意欲や計画性などを評価し、担当者決定し任命する制度である。人材公募へ応募できる条件については、「特に条件を設けず、社員であれば誰でも応募できるようにする」「勤続年数、年齢、業務経験などの面で、一定の条件を付ける」という二つの対応がある。社内公募制度は、人材を広く社内から募集するという開かれた人材登用システムである。予想もしなかったところに、思わぬ人材がいることもある。そのため、応募の条件を付ける場合も、あまり厳しい条件を付けない方がよいと思われる
ジョブリクエスト制度 人材の有効活用の条件の一つに、本人の希望する仕事に配置することがある。ジョブリクエスト制度は、勤続3年目、5年目、7年目など、一定の節目を迎えた社員に対し、自分の就きたい仕事をリクエストさせ、配置転換する制度である。一定の勤続年数を経験し、自分の能力や会社全体の仕事を知っている社員に限定し、仕事のリクエストを出させるところに特徴がある
提案制度 会社の成長発展、生産性の向上、そして職場の活性化のためには、社員一人ひとりが仕事の効率化、改善について真剣に考えることが必要である。また、会社としても社員のアイデア、創意工夫を大事に扱うことが求められる。提案制度はそのような考え方の下、作業の改善、品質の向上、コストダウン、売上増進、消費者サービスの向上などについての提案やアイデアを、広く社内から募集する制度である。審査に当たっては、社員から出された提案やアイデアを、実行のしやすさ、経済的効果、ユニークさ(独創性)などに着目。優れた提案・アイデアを表彰し、できるだけ早く実行に移していくことが大切である
自己申告制度 自己申告制度は、年に1回程度、社員一人ひとりに「現在の仕事についての評価、満足度」「今後の進路についての希望」「担当したい仕事」などを申告させ、それを配置転換や教育研修などに活かしていく制度である。職場の活性化、会社の人事に対する信頼感の形成に効果的である
役職チャレンジ制度 役職チャレンジ制度は、役職に就きたいと希望する者を広く社内から募集し、その中から人選し、登用する制度である。現在の役職登用が要件に則った “守り”の人事であるのに対し、役職チャレンジ制度は本人の意欲を重視する“攻め”の人事と言える。役職チャレンジの制度の対象とするポストの決め方には、「すべてのポストを対象とする」「一部のポストに限って行う」の二つがある。すべてのポストを対象とすると、選考のための手続きが非常に多くなるので、一部のポストに限って行うのが現実的である。また、やる気のある社員に広く門戸を開放し、社内の活性化を図るという観点から、応募できる条件はできるだけゆるやかにすることだ

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