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4. 新入社員研修の課題別プログラム例

新入社員研修の課題別プログラム例

新入社員研修の中で、課題別(目的別)に行われているプログラムの代表例を紹介していく。

1)18ヵ月に及ぶ「長期新人研修」

コミュニケーションが苦手で、マナーにうとい昨今の新人のために、綿密な育成計画(毎月のレポート、手厚いOJT、人事部主宰の集合研修)を立て、マンツーマンで徹底的に鍛え上げる。ポイントは、その期間が18ヵ月に及ぶということである。

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長期の新入社員研修は、内定式が終わった前年10月からスタートする。入社までの毎月、サークル活動や学業に関する課題を与え、インターネット経由でレポートの提出を求める。翌年3月には入社前の「集合研修」を実施、4月からは実務を重視した「実習型研修」を行う。そして、1ヵ月後の5月からは先輩社員のマンツーマン指導が始まる。例えば営業職の場合、二人で激戦区を受け持ち、ライバル企業との担当者と競い合うことになる。

こうした「OJT」と並行して、人事部主催の「集合研修」も継続して行い、新入社員の育成を現場と人事部が協力して行う体制を敷いている。10月には新入社員全員を本社に集め、入社後半年で身に付けたビジネスマナーや業務知識を振り返る「フォローアップ研修」を実施。そして、翌年2月の「集合研修」をもって、18ヵ月に及ぶ長い研修プログラムが終了する。

このような長期に渡る研修としたのは、「ゆとり世代」と言われる最近の新入社員は受験戦争などで猛烈な競争を経験していないため「目標を達成することへの意識が弱い」と判断したからだ。入社後、すんなりとOJTに入っていけるようにするには、入社前から社会人の自覚を醸成する必要があり、入社後も丁寧な育成とフォローを行うために、18ヵ月に及ぶ「長期新人研修」としたのである。手厚いOJTは現場の負荷になりがちだが、指導役となる先輩社員の人材育成へとつながる点が見逃せない。

さらに、社員の評価制度についても、今後は新人育成の実績を重視するなど、新入社員の育成と戦力化に向けて、全社的な取り組みを行っている。

2)生産から販売に至る「現場研修」

営業、技術に関わらず、3ヵ月ずつ工場と営業現場で実習させる。自社の全ての職種・業務がユーザーの現場に直結していることを実感させ、プロ意識を植え付けるためである。

現場研修

まず、入社後1週間の合宿研修では、ビジネスマナーや会社の行動規範、就業規則など基礎的な研修を行う。その後、営業系と技術系に分かれ、約8ヵ月に及ぶ「現場研修」を行う。特徴的なのは、営業系でも技術系でも、工場研修と営業研修を行うことである。工場研修(3ヵ月)では、工場に勤務し、生産ラインや品質保証などの業務を体験する。一方、営業研修(4ヵ月)では、営業拠点に勤務して自社製品の販売を行う。また、工場研修と営業研修の間に、自社製品の扱い方を教える研修を1ヵ月かけて行っている。このような生産から販売に至る「現場研修」を行うのは、技術職が営業現場を知り、営業職が生産現場を知っていなければ、製品の開発・販売を行う会社の仕事を理解したことにならない、という理由からである。

「現場研修」は新入社員側からも好評で、「単に機械が稼働して製品ができてくるのではなく、人が作っていることを認識した」「この商品はここが良いなど、ユーザーから直接意見を聞くことができて、とても参考となった」など、前向きな感想が続々と出ている。こうした相互の「現場体験」を重視した研修を行うことにより、入社前と後とのギャップが解消され、その後の育成・定着にも効果を発揮している。

3)異文化対応を目的とした「海外研修」

先進国ではなく、インドなどの発展途上国で異文化対応を目的とした新入社員研修を行うもの。意識的に新入社員を過酷な環境に置くことで、自ら問題を解決する力や、臨機応変に対応する力を養うことを狙いとしている。

発展途上国で研修を行うのは、「異なる文化・習慣の環境にある」「物質面の豊かさ・便利さに欠ける」といった日本とのギャップがあるからだ。その違いを確認し、今後、社会人としてどのような行動を取るかを考える場として、研修を位置付けている。特にインドはグローバルなビジネスを展開していることや、世界第2位のIT大国として注目を集めていることなどが大きい。インドでの「海外研修」では、「自ら考え行動する姿勢」「自らリーダーシップを発揮していく姿勢」「問題に立ち向かい、解決していく力」「協力・協調といったメンバーシップ力」「グローバル感覚と英語力」「基礎技術力・IT」といった内容が強化項目として挙げられるケースが多いようだ。

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インドでの研修に参加した新入社員の感想を見ると、「今まで意識していなかった会社側の細かな支援や対応がどれだけ大きかったか。海外研修に参加したことで実感しました」「問題があった時、対処してほしいと言っても、現地の人はすぐに対応しようとしません。いつ、どのようにという細かな指示をしなければ仕事をしてくれないことが、海外で生活することで初めて分かりました」「最終的には自分で考えて、自分で主導して対応しなくてはならないことがほとんどでした。そういうメンタル面でマインドの部分が変革されていきました」など、日本での研修ではなかなか実感できない経験をしたという声が非常に多い。実際、グローバルな環境下に置くことで、初めて身に付く知識や考え方がある。また、新入社員だからこそ一定期間、海外研修を行うこともできる。グローバル化が進む今後、こうした内容を新入社員研修に取り組むケースは増えていくと思われる。

4)配属後の「OJTサポート制度」

集合研修が終わった後、新入社員は各現場に配属されていく。その際に、どのようなOJTとしてのサポートがあるかが、その後の新入社員の成長に大きく影響を与える。そのため、職場に配属された後、職場の上司の他に、OJTリーダー、メンターの三者で新入社員の育成・支援を行うケースが増えている。

新入社員とあまり年齢の違わない若手社員がメンターとして付き、新入社員研修へと帯同し、いろいろとアドバイスをしたり、相談に応じたりするなどのサポートを行う。そして、新入社員が職場に配属された後、今度は職場の先輩社員がOJTリーダーとして付く。日々の仕事の中で相談役となり、仕事の理解、職場への定着を促していく。基本的に、職場内では育成責任者である上司と、相談役であるOJTリーダーが面倒を見る。それを仕事や職場を離れて少し外の立場からメンターがサポートする、といった形で新入社員を育成・支援していく体制である。この三者はお互いに情報を共有しながら、それぞれの立場によって上司なら「指導・育成・人事考課」、OJTリーダーなら「指導・フォロー・サポート」、そしてメンターなら「フォロー・サポート」を行っていく。

5)「自己啓発」をサポートするツール

eラーニング

近年、新入社員が自ら学ぶための「自己啓発」をサポートするツールが充実してきている。その際、eラーニングという形で、社内のイントラネットに必要なコンテンツを載せて、自主的に学ばせていくのが一般的である。

一方で、アナログなツールを用いるケースも少なくない。例えば、「新入社員育成ブック」として、新入社員が日々の職業生活の中で自らの考えを深め、成長していく参考書を作成している企業がある。この企業では社員に対して、自分で自分を育てていくことを求めている。それは新入社員も同様だ。しかし、何の教材もないと自ら成長していくことは難しい。そこで、自社に合うような手作りの教材を作成したのである。内容は、「新入社員・上長の共通編」「新入社員編」「上長編」の三つのパートから成っている。ここでは新入社員と上司がお互いの考えを理解できるよう、あえて新入社員用と上長用の冊子とを分けずに、一冊にまとめたのがミソである。

「共通編」では、人材育成への考え方から始まり、OJTの進め方、off-JTの概要など、双方が知っておくべき内容を掲載している。基本的な考え方や枠組みだけでなく、例えば、過去にどの部署でどのような勉強会が行われたのか、どの部署の何という人がどんなテーマで海外業務実習に参加したのか、といった学習に役立つ内容が数多く記載されている。これらを参考にして、自ら積極的に学んでもらうことを期待しているのだ。また、「新入社員編」「上長編」では、過去に実施した社内アンケートや研修から得られたコメントから、生の声を多数記載し自発的な学習へと結び付けている。この他にも、「法令遵守ハンドブック」「CSR読本」「マナーブック」などの自己啓発用の教材を用意している。


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