5. コミュニケーション研修の企画・導入のポイント

コミュニケーションの持つ意味(重要性)を必ず伝える
コミュニケーションは、誰もが日常的に行っているため、そのこと自体を深く考えている人は多くない。研修を開始するに当たり、組織や人間関係において、コミュニケーションがいかに重要であるのか、その意味を強く訴えることが大切である。
問題点をはっきりさせ、対応する
自社のどこでコミュニケーション不全が起きているのか、あるいは問題が露呈しているのか、その所在をはっきりとさせる。その上で、課題に応じたコミュニケーション研修を企画・立案する。
体験・体感できる場面を設ける
研修効果を高めるために、プログラムのなかにコミュニケーションの重要性を実際に体験・体感できる場面を設け、各人に再認識させる。
現場での実践を組み合わせる
研修を実施しただけに終わらせず、現場での実践を組み合わせた形で内容を計画・実施する。
実際に効果の出るものにシフトしていく
社内コミュニケーションを図る手段・方法は数限りなくある。大切なのは、それぞれの企業の組織風土や構成員が異なる中で、全員にしっくりとくるもの、何より効果の出るものへとシフトしていくことである。
「外部の専門家」を活用する
コミュニケーション・スキルの内容によっては、社内の人間では対応できないものが少なくない。その場合、外部の専門家を活用するほうが効果的で刺激となる。
節目の研修では、コミュニケーションに関する「基本事項」を取り入れる

コミュニケーション不足が全体的に問題となっているので、新入社員研修、階層別研修など、節目となる研修の中では、コミュニケーションに関する「基本事項」、場合によっては「自社の問題点とその対応方法」などを取り入れていくようにする。
そもそもコミュニケーションを図っていく上で、研修は非常に有効な手段である。集まった人たちの一体感を醸成させるからだ。その際に築かれた人間関係やネットワークは、その後の社内キャリアにおける拠り所にもなる。