現場で求められる「突破力」をいかに効果的・効率的に身に付けるか 新しい学び方「リアルミッション型他流試合」で、実務成果につながる学びを提供

今、ビジネスの現場で求められるスキル・能力が変化しています。現在起きている答えのない課題に対して、スピード感を持って成果を出していくための「突破力(ブレークスルー)」を、現場は求められています。そこでビジネス・ブレークスルーでは、従来型の学びのアプローチとは大きく一線を画す「ブレークスルートレーニング」(通称:Bトレ)を開発。受講生が取り組むのは、企業から提示された現在進行形のリアルな事業課題。現場で求められる個別具体的な「突破力」をオンラインで学びながら、事業責任者へ提案をぶつける場を提供しています。このBトレはどのようなプログラムなのか、開発責任者である高松康平さんに、詳しいお話を伺いました。

プロフィール
高松康平さん プロフィールPhoto
株式会社ビジネス・ブレークスルー ブレークスルートレーニング 講座責任者
高松康平さん
2005年慶応義塾大学経済学部卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。その後、大手情報サービス会社を経て、社会人教育機関であるビジネス・ブレークスルーへ入社。ロジカルシンキングや問題解決力などの教育コンテンツの企画から運営まで、第一線で幅広く携わっている。

なぜ今、「突破力」が求められているのか

―― 今回のプログラムを開発したきっかけや背景を聞かせてください。

株式会社ビジネス・ブレークスルー(BBT)は創業して16年目になりますが、これまで中心に扱ってきたテーマは「問題解決」です。しかし、世の中の流れが大きく変わっている現在、提供するプログラムも進化していかなければなりません。日本では、右肩上がりの経済成長が期待できない状況になって、最前線にいる現場では厳しい戦いを強いられています。このような状況の下、経営者や人事部がどのような教育を社員に行いたいかというと、閉塞感の漂う現場の中でビジネスを突破できるヒントやきっかけを提供できるプログラムだと考えています。実際に、人事部の方からは、「自分の手で状況を切り拓いていく力を身につけられる研修が欲しい」「短期間で、汎用的なスキルではなく、具体的なシーンで活用できるスキルを体得させたい」といった声をいただくことが増えています。

これまでは著名な先生の貴重な話が聞けるような機会を提供することの価値が高かったと思います。しかし、現在の世の中ではそんな悠長なことを言っていられません。競合との争いが激しくなり、技術は日進月歩でどんどん進化しています。現場では、それこそ3ヵ月後にある程度の結果が欲しいので、そのためのきっかけとなるものを渇望しています。人事部としても、そのような即効性のある研修内容でなければ、忙しい現場の人間は受講してくれないと考えています。そういった要素が重なり、これまでとは違った方向性のプログラムが求められていました。

20代の社員に求められる基礎的な能力やスキルは、今も昔も変わらないと思っています。しかし、これが30代、40代、もしくは経営幹部となる50代になってくると、以前とは違ったスキル・能力が求められます。しかも超多忙な中、業務の時間以外に学んでもらわなくてはなりません。業務の内容とフィットするコンテンツでなければ、「これは何のためにやるのか」という言葉が人事部へと跳ね返ってくることもあるでしょう。まさしく、現場で成果を出すためのプログラムを提供することが求められているのです。

―― では、そのような状況の中で、「突破力」が重要なテーマであるとお考えになった背景、理由についてお聞かせてください。

会社には営業、企画、研究開発などいろいろな職種の人がいますが、各現場の実務の中で、結果を出すためのスキル・能力をBトレでは「突破力」と呼んでいます。前提としては、土台となる問題解決力、コミュニケーション力があり、その上に個々人の職種、役職など分野別に必要となる「突破力」があるという関係です。

土台となるものは1年間、2年間かけて徐々に身に付けるものですが、突破力はまさにいま、現場で困っている課題を突破するためのものです。1年後、2年後に身に付くと言われても、現場としてはその頃にどんな状況になっているのか分かりません。しかしながら、今困っていて、すぐに成果が欲しいわけです。よって、2~3ヵ月くらいの期間で集中的に鍛えて、身に付くようなモノでなければいけません。

一般的に、世の中に出ている学びの類は、テクニック的なツールが多いのではないでしょうか。それを身に付けることも大事ですが、大切なのはそのツールをどう使いこなして、いかに顧客に価値を提供するか、競合と差別化するか、ということです。そのためには、テーマごとの思考技術や考え方を一流のプロから学び、自分の現場で再現できるようになることがとても大切だと思います。

ある企業の中堅リーダークラスの研修参加者から、「汎用的なスキルは本で学ぶことができるので、より個別具体的なテーマで学びたい」という要望をいただくことがあります。そうした要望に応えるには、その分野で成果を出しているプロの人がいるわけですから、その人から正しい思考技術や成果に結び付くような考え方を学んで身に付けることが重要です。

その際の講師は、単に研修のプロというだけではいけません。人に教えるプロである前に、今、自分自身でその業界、実務分野で成果や結果を出している人であることが重要です。BBTでは、この両輪を持っている人だけを講師としてお招きしています。

高松康平さん Photo

―― 今、第一線で活躍している人を講師に迎えるというのは、大変ではないですか。

今までとは全く異なるやり方で、対応しています。世の中にはある分野に特化した高度なスキル・能力を以って生業としているプロの方がいます。戦略コンサルタントはもちろん、企画、デザイン、ブランディング、ウェブマーケティングなど、さまざまな分野で活躍するプロの方がいます。最近では、それぞれの分野において、新しい事例やテクニックが世の中に出てきますが、そういう一流の人たちが持っている根幹となる思考技術は、意外と世の中には出ていないと感じています。我々のアプローチは研修講師を探すというよりも、その道のプロがいる会社やコンサルティングファームと直接交渉して、「一緒に学びのプログラムを提供しませんか」という姿勢でアプローチしています。

海外から輸入されたフレームワークやノウハウはインターネットで簡単に知ることができますので、我々としては、今活躍している人、稼いでいる人から、リアルな体験と確かな思考技術をベースに、「どうすれば勝てるのか?」を説得力を持って教えることができる人を講師として迎えています。

例えば、Bトレのマーケティング編では、ビジネスプロデューサー/クリエイティブディレクターであるVelvet & Company代表 谷中修吾氏が講師を担当し、新規事業戦略編では、新規事業の立ち上げ支援のプロである“Lean Startup Japan LLC”代表社員である和波俊久氏に登壇いただいています。また、ビジネスモデル編では兵庫県立大学経営学部教授であり、多数の企業に対するコンサルティング・事業再生に関わる川上昌直氏、そして競争戦略編では戦略・ビジネスモデル立案で実績のあるエミネンスLLC 代表 今枝昌宏氏などビジネスの現場で活躍しているプロの事業戦略家をお招きしました。

「突破力」を体得するために必要なこととは

―― 突破力を体得するために、必要なことは何でしょうか。

「突破力」とは、個別のテーマで個人が成果を出すスキル・能力です。ですから、それと似たようなテーマで「自分にもできた!」という自信を持つことが、とても大事だと思います。一人ひとりが、この分野で評価のできるアウトプットを作り切ったという自信が必要なのです。具体的には、「本当にピンチで困っていて、どうしていいのか分からない」という問題に向き合って、自分なりのアウトプットを出すという経験や、現在進行形の答えのない課題を考えること、まさに「脳に汗をかく」経験が大事なのです。

それに対して、過去のケーススタディを持ってきて、情報を与えてきれいに整理したら何かアウトプットが出てくるという情報整理術を学んでも、あまり意味がありません。与えられた情報をフレームワークによってパズル的に整理するというアプローチでは、実務で成果を出すことができないからです。そこでBトレでは、企業が現在進行形で本当に悩んでいるリアルな事業課題について、考えてもらうようにしています。

―― リアルな課題が良い理由とは何ですか。

制約条件があることです。制約条件のある中で、どうやって突破するかというところが“肝”なのです。その会社が大事にしているものの中でどのように勝っていくかなど、いろいろな制約がある中で、自分のやりたいことを実現して成果を出す。リアルなケースでの学びは、仮想のモデルケースでの学びと比べ、奥行きが違います。答えのない課題に対して、当事者意識を持って真剣に取り組むからこそ思考力を鍛えることができるのです。だからこそ、リアルミッションが不可欠だと考えています。

リアルミッションを提供してくれる企業を探すことはかなり大変ですが、Bトレの学びの根幹となるものですから、真剣に探しています。もちろん、全てを情報として出せるわけではないのですが、プログラムに協力していただける企業は多数いらっしゃいます。そうした企業では受講生のアウトプットに対する期待も大きいようです。

また、答えのない中で不安に思っていたり、もがいたりする中で、一人ひとりに適切なフィードバックを行うことが大切だと思っています。どんな人にも思考の癖があります。そこで、分野・テーマごとに知見を持つラーニングアドバイザーからフィードバックをもらうようにして、受講生の学びを促進しています。講師が全てのフィードバックを行うのは大変なので、講師とは別にラーニングアドバイザーがどんどん突っ込みを入れます。このプロセスを通して、受講生は自分の思考をブラッシュアップし、最終的なアウトプットを作っていくわけです。

ラーニングアドバイザーの人選も、新規事業をテーマにしている分野であれば、スタートアップの経営者やメガベンチャーと言われる会社の新規事業担当の方にお願いしています。その分野でまさに今、戦っている方ですね。一歩先を行っている方からのアドバイスなので、フィードバックの重みが違います。

―― 講師とラーニングアドバイザーの二本立てで、受講生をサポートしていくのですね。

最前線で戦う人には「知る」だけではなく、「感じてもらう」ことが重要です。Bトレのコースでは、現場の最前線で戦っている事業責任者、経営者の「思考の凄み」を感じてもらいます。自分の考えたアウトプットに対して、事業の責任者や経営者から、鋭い突っ込みをもらうことにより、思考の凄みを感じてもらうことができると考えています。「事業責任者や経営者の立場となるとここまで考えるのか」「よく分からないけれどこの辺りに秘訣があるのか」と、フィードバックを通して感じてもらうことができるのです。

現在は「勝つためには次の1から10までのステップに沿ってやってください」という時代ではないと思います。リアルミッションの下、「こうやればいいのではないか」と感じ、自分自身の手でつかむというアプローチが大切です。

―― 全てが言語化できるものではなく、感じ取っていく中で、自分自身のモノとしていくということが必要なのですね。

Bトレの受講生の平均年齢は、40.3歳。ビジネスパーソンとして、一番脂が乗った時期にある人たちが集まっています。一方、他のビジネススクールでは受講生の年齢差やレベル差が大きく、中堅リーダークラスには物足りないケースがあると聞くことがあります。他流試合では、30代・40代を中心とした同じ課題感を持つ受講生同士が切磋琢磨し、高い熱量で学び合うことが大切だと思います。そして、そのような場をBトレは提供できていると感じています。

受講生を募集する際に、年齢制限は設けていません。ただ、リアルなミッションに対して、「ガチンコ」でぶつかっていくことを求めていますので、受講生の本気度合が違いますね。例えば、第3期では旺文社の執行役員 営業部 本部長 粂川秀樹氏に対して、新しいビジネスモデルをぶつけていきます。また、第4期では、freee株式会社の代表取締役 佐々木大輔氏に対して事業戦略を提案してもらいます。生半可な思いの人では無理なので、結果的にビジネスの最前線で中心となって戦っている30代・40代の人たちが多くなりました。

人事部にBトレを勧める理由とは

―― Bトレに関して、特に注目してほしい、という点はありますか。

全国から通学クラスに派遣させるのは大変であるという声に対して、「オンライン+集合研修」で効果的・効率的な学びを提供していることです。遠くにいらっしゃる方でも、参加することができます。

実際に来てもらう集合研修もその内容を全て収録するので、出席できない場合も、その様子を映像で見ることができます。最終成果発表会だけは参加必須としていますが、それ以外のプログラムは、オンラインで受講可能です。実際、地方からはもちろん、台湾やベトナムから参加している方もいらっしゃいます。

―― 参加者同士の関係性はどうですか。

Bトレは思考の訓練の場で、最終的なアウトプットは一人ひとりが作成しますが、毎週のワークを通じてお互いのアウトプットに対して気づいたことは、積極的に意見交換を行っています。さまざまな業界・職種の受講者同士が最終成果発表会に向けて切磋琢磨していくので、お互いに学びあいながら、良いライバル関係が形成できています。

また最終成果発表会では、全ての受講生がクライアント企業にプレゼンテーションを行います。グループではなく、個人ごとの「突破力」を身に付けてほしいからこそ、Bトレは個人ごとの発表にこだわっているのです。企業にグランプリを選んでもらうので、受講生の方は皆、真剣です。ただし、グランプリを取ったからと言って、MBAの資格が取れるわけではなく、賞金が出るわけでもありません。自分の今の実力を試したいという人が多く、認められることが何よりのインセンティブとなっているようです。


集合研修の様子

―― 人事部の方に、Bトレをおススメする理由は何ですか。

経営を取り巻く環境変化の激しい中、事業の最前線で戦う中堅リーダークラスの社員の方に、今どんなプログラムを提供していけばいいのか、多くの企業の人事部の方が悩んでいると思います。それに対する一つの回答が、Bトレだと言えるのではないでしょうか。3ヵ月の間にリアルな課題をこなしていく中で、いろいろな学び、気づきを得てもらえるプログラムだと自負しています。

また、Bトレに参加された方からは、「実務に活かせるリアリティのある学び」「オンライン講義による効果的・効率的な学び」「会社以外の場での刺激」など、高い評価をいただいています。

【ブレークスル―トレーニング参加者の声】
●実務に活かせるリアリティのある学び
「リアリティを意識して、企画に取り組まなくてはならない環境に身を置くことができ、ケーススタディや座学では得られない、実際に使えるスキルを身に付けることができます」
「一人で企画をまとめると、どうしても自分自身の価値観に捉われがちですが、自分のアイデアをそのまま形にするのではなく、他の視点からも考えることのアウトプットの質を高めることができたと思います」
●オンライン講義による効果的・効率的な学び
「九州からの参加者ですが、Bトレは無理なくできる受講システムです」
「自分の担当分野とは違うプロジェクトへの参加でしたが、難しい内容をシンプルに解説していただき、さらに復習が入るため、マーケティングの業務経験が少ない私でも、理解ができました」
●会社以外の場での刺激
「最終的にリアルビジネスの観点から評価を受けられる、非常にエキサイティングな機会だと思いました」
「定期的に他の受講生の考え方に触れたり、成果発表会でアウトプットを見ることもできたりするため刺激があり、とても有意義でした」

―― 今後は、どのような展開をお考えになっていますか。

Bトレとしては、30テーマのプログラムを提供することができれば、現在のビジネスパーソンの「突破力」をサポートする新しいプラットフォームになるのではないかと考えています。また、「コンセプト立案」「プレゼンテーション」など新しいプログラムも確定しており、近々、リリースを予定しています。そしてBトレをさらに拡充し、さまざまな業界のプロから分野別のスキルを集中的に学ぶコースの開講も2015年秋ごろに予定しています。例えば、ITコンサルティング、WEBマーケティング、ブランディングのプロから学ぶ集中トレーニングなどです。さらに、サービスデザイン、組織設計、総務部門など間接部門の効率化のためのスキルなど、広範囲の展開を考えています。

最終成果発表会で受講生がクライアント企業に提案した企画書

Bトレで大事にしているのは、受講後、明日の仕事で結果を出すための個別具体的なスキルを身に付けることです。本当に力を付けて結果・成果にこだわりたい受講生が、世の中のトップで活躍する思考技術のプロから学ぶことのできる「場」を、今後とも継続的に提供していきたいと考えています。

高松康平さん Photo
協賛企業
世界で活躍するビジネスリーダーの育成を目的に、マネジメント教育を通じた人材開発ソリューションを提供。 また、文科省認可のBBT大学・BBT大学院(MBA)を運営。法人向けサービスとしても、eラーニングや集合研修等の様々な教育プログラムで提供し、新人から社長まで、幅広いニーズを満たしている。
株式会社ビジネス・ブレークスルー ロゴ

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