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これからの日本企業に必要とされる人材育成とは
~結果を出し続ける人材は、なにが違うのか?リクルートに聞いた、活躍人材が育つ条件~

注目の記事研修・人材育成[ PR ]掲載日:2014/06/25

2014年2月に実施した「活躍人材に関するアンケート」。市場環境やビジネスモデル、所属する組織やチームメンバーが変わっても活躍し、結果を出し続ける人材は何が違うのか。その特徴・共通項を探るため、全国のビジネスパーソンを対象に「中途入社者で目覚ましい活躍を見せている人材の特徴と出身企業」を聞いた。調査の結果、上位にランクインした企業は以下の通り。

1位 リクルートホールディングス
2位 日本アイ・ビー・エム
3位 ソフトバンク

リクルートと言えば以前から人材輩出企業として名高いが、なぜ活躍人材が育つのか。これからの人材育成に必要な視点を探るべく、リクルートホールディングス 人事統括室室長 今村氏に話を聞いた。

取材・文:安田佳生・下出裕典
取材協力:株式会社リクルートホールディングス 人事統括室 室長 今村健一氏

常に新しいイノベーションを生むためには、
一定の割合で人が循環した方がいい

安田:転職先でも活躍する人材を輩出している企業ランキング、リクルートさんがダントツのトップでしたね。いきなり変な聞き方をしますけど、御社を辞めて転職した方も優秀かもしれませんが、辞めずに残っている人のほうが優秀だったりはしませんか? ひとつのことを頑張り続けるという意味でも。

今村:それは変わらないと思いますね。今いるメンバーももちろん優秀ですし、できる人材でも辞めていく方はいます。独立したり、転職したり。

安田:優秀な方が退職するというのは企業にとって損失でもあると思うんですが、辞めると言ってきた場合は引き止めるんですか?

今村:ケースによりますねぇ。ただ、想像ですが他の企業さんよりは止めないと思います、たぶん。優秀な人はいったんは引き止めますが、最後は送り出す、という文化はありますね。『卒業』という言葉をよく社内では使うんですけど。

安田:これだけいい会社にいて転職される方の明確な理由というか、パターンはあるんでしょうか。

今村:これもやっぱり人によります。引き抜きも、いつの時代も一定数はありますね。リクルートにいる以上に、権限のあるポストで迎えられるとか。あとは、最初から『リクルートは30歳ぐらいで卒業しようと決めていた』とか、独立する人も少なくありません。

安田:将来的に独立しそうな人材は、採用基準でバツにはしないんですか?

今村:それでマルとかバツとかはないですね。むしろ、正式には掲げてないんですが、常に新しいイノベーションを生むためには、一定の割合で人が循環した方がいいと思っています。逆に面接で『60歳まで働きたいです』とか言われると、ちょっとどんよりしますね。うちの会社の風土知ってる? って思ってしまう。もちろん、絶対定年までいちゃダメなんてことはないんですが、安定じゃなくて常に挑戦を求める人に来てほしいですね。

安田:そうやって御社から独立したり転職したりした方がさまざまなシーンで活躍しているわけですが、それはそれぞれの方がもともと持っている素養が素晴らしいのか、御社を経験したからか、どちらだと思われますか?

今村:どちらか一方というわけではないでしょうが、うちを経験したから、という側面は大きいと思いますね。リクルートには、とにかく自分で考えさせる、という文化が非常に強くあるんです。たとえそれが入社1年目の新人であっても。自分で課題を設定して、自分で解決策を考える。だから目立つんじゃないですかね。

安田:今回のリサーチでは、転職先で活躍している人材の特徴も聞いたのですが、回答のトップが『自分の強み、やるべきことを理解して行動している』で、82.4%。まさにこの点ですよね。指示されてないことまでできるというか、自分で仕事を組み替える能力。これは、私としては時代の変化も大きいんじゃないかと分析していまして。言われたことを言われた通りにやり続けられる人が優秀だと言われた時代から、『成果を上げるためにはこういう風に仕事を組み替えた方がいいな』と、自分で考えることが重要な時代になってきた。

今村:おっしゃる通りでしょうね。これだけ環境変化が早い時代ですから、言われた通りにずっとやり続けても成果なんて出ません。リクルートには『黙って俺の言うことを聞け』という管理職はほとんどいないと思います。入社したその日から、『お前はどうしたいの?』って聞かれる。私も新人の時にミッションだけ与えられて、やり方は自分で考えて、と。びっくりしましたよ。具体的なことは何も指示されませんからね。じゃあって自分なりに考えて、都心部はもう開拓されているので少し郊外から攻めるのはどうですかって言ったんです。そしたらOKって、即決。入社二日目からその文化を味合わされました。これは私だけじゃなくて、その上司もそのまた上司も、ずーっとその文化で育ってるんですよ。

『お前はどうしたいの?』
意志があれば任せてくれる風土

安田:それは新卒・中途問わずそういうやり方で?

今村:そうです。中途入社の方も、たいていびっくりされますね。何も知らない状態の時に『お前はどうしたいの?』って聞かれますから。リクルートでは、自分の意見を言わないことが悪なんです。上司から指示があったとしても、おかしいと思えばおかしいと言う人が正解。逆に言えば、意志があれば任せてくれる風土が、DNAとして根付いているということです。もちろん全員ができるようになるわけではないですけどね。

安田:そういう風土の会社は少ないですからね。入って3年は言われた通りにやりなさいっていう会社が多いですから。そういう意味では、やはりご本人の素養も重要になってくる?

今村:そう思います。リクルートグループでも新卒・中途問わず採用には力を入れてます。採用基準は、自分で課題を設定して前向きに取り組もうという意識を持てるかどうか。『当事者意識』という言葉を社内ではよく使うんですけど、言われたことだけをきっちりやりたい、という人は採用にはいたりません。社内では常に『お前はどうしたいの』っていう言葉が飛び交ってますね。

安田:自分で思考するクセが身につきそうですね。

今村:トヨタさんでも5回『なぜ』を問うそうですが、リクルートでも、なんで、なんでってよく突っ込まれます。まず自分がどうしたいかを問われて、『こうしたいです』と言うと、それはなぜ、と聞かれる。本気度と思考の深さを確認するわけです。どこまで考えているのかが分かりますからね。そういうコミュニケーションが日々いろんなレイヤーで繰り返されている。それが考え方のベースになっているんだと思います。実は、こういう思考のクセを身につけているせいで、一度転職してもまた戻ってくるという人も少なくないんですよ。

安田:それはどうして?

今村:言葉を選ばずに言うと、『張り合いがない』という声をよく聞きます。上から言われることをただやっていても面白くないって。リクルートって毎日そうやって自分の意見を求められるからわりとハイプレッシャーな環境なんです。だから、転職した人にしばらくしてから会うと、『ちょっと物足りないです』と言う人が少なくないですね。

安田:転職先の上司や社長からすれば、もったいない話ですね。せっかく自分で仕事をつくり出せる人材が入社してくれたのに、そのポテンシャルを発揮しきれていない。

今村:転職先で勝手に新しいことを始めちゃう人も多いと思います。自分の意見を言う必要がないからといって、その環境に甘んじるっていうことはないんじゃないかな。何か新しいことをやってやろうとか、自分で課題を設定する人間がほとんどだと思います。若いうちにそういうやり方を叩き込まれているから、自然と出ちゃうんだと思います。うちの会社を一度経験して慣れちゃうと、もうどうしようもないんです。(笑)

安田:やっぱり、ただやらされる仕事は楽しくないですもんね。はじめはしんどいかもしれないけど、自分なりに考えて実行することこそが、やりがいにつながる。

今村:まったくその通りだと思います。

安田:指示通りにやるだけじゃない、という点とも通じるんですが、御社の名前を挙げた人事担当者さんの回答には、非常に特徴的なポイントがあるんです。活躍している人材の特徴として、『全力を出すべき部分とそうでない部分をしたたかに分けている』と回答した方が全体平均と比べて倍以上いらっしゃったんですね。これ、場合によっては手を抜いている場面もある、ということなんだと思うんですが。

今村:それは仕事の優先順位をうまくつけられているっていうことかなと思いますね。やることがいっぱいある時には、何をやって何をやらないのって上司から問われますし。いかに優先順位の高い仕事に自分のパワーを注ぐかということは、たしかによくトレーニングしている気がしますね。営業にしてもプロダクトをつくる人間にしても、どこに集中すべきかを考えるクセはついていると思います。

安田:世の中的には、上司に言われた順番とか、スケジュールが入った順番にこなしていく人が多いと思うんです。でもそこを自分で入れ替えちゃう。そういう文化があるということですか?

今村:ありますね。これも時代の流れですが、期の途中でミッションが追加されることが昔より増えているんです。環境変化が激しいですからね。期初には想定していなかった仕事が発生する。じゃあもともとあった仕事とどっちを優先するんだ、という話になりますよね。これは個人としてだけでなく、組織としても同じです。新しいミッションを優先させるために、A君をこっちへ異動させよう、と管理職が考えたり。

安田:会社全体として力の入れどころとそうでないところを分けている、ということですね。たとえば、自分自身ではこっちに力を入れるべきだと思っているのに、上司の指示が逆の場合などはないのでしょうか?そういう時はどうするんですか。従う?それとも無視?

今村:無視はしないですが、話し合っても合意できないなと思った時は、うまくかわすということはありますね。僕自身そういうことはあります。いろんな人がいろんな想いを持ってアイデアを実行しようとするので、100%一致するということは難しいですよね。その中で、自分なりに優先順位を決めて、注力すべきはこれだなって。もちろん他の仕事も無視はできないので、うまくスケジュールをずらしたり、メンバーと協力して進めたり。

安田:そういうかわし方が下手なために、コアな仕事では成果を上げているのに組織の中で浮いちゃってる人とかはいませんか。

今村:いるでしょうね。でも、とにかくこの一点だけ任せればものすごくパフォーマンスを発揮する、というような人は、周囲がそれを理解した上で仕事を任せていくのであまり問題にはなりません。

安田:わりきって、この人にはこれをやらせておこう、というマネジメント。

今村:そうです。ここにもひとつポイントがありまして、一人ひとりの従業員について、何が強みで何が課題かを議論する場があるんですよ。直属の上司だけでなく、周囲の部署の上長もふくめて。本人の能力の活かし方とか、現状の課題をどう克服すべきか、どういうミッションがふさわしいかといったことをみんなで話し合う。だから、誰がどういう特徴を持った人間かを、周囲の上長たちがしっかり理解しているんです。そうすれば、うまくいかないことがあるからといって、村八分になったりはしない。いいところ悪いところをみんなが理解した上で組織運営に臨むわけです。話すと当たり前なんですが、こういった取り組みをとにかくしつこくやっています。

安田:素晴らしい仕組みですね。ということは、誰か特定の上司に気に入られても、それだけでは社内では認められない。

今村:もちろんです。うちは派閥も学閥も全くないんですよ。縦割りの部署派閥もないですし。もともと人事のローテーションも早い会社なので、そういうのができにくかったということもあるかもしれません。あとは、表彰制度の存在も大きいでしょうね。

安田:表彰制度、というと?

今村:社内でアワードを開催していまして、毎年10人ぐらい表彰されるんです、全社横断で本当にパフォーマンスを発揮した人が選ばれる。複数の役員が評価をするので、特定の上司にだけ可愛がられても選ばれることはありません。またこのアワードはナレッジ共有の場を兼ねていて、表彰された人は取り組みやプロジェクトの内容を社員の前で発表します。そうすると、彼らの姿を見た若手が、自分もそうなりたい、と思って自主的に頑張り始める。そういう良い循環ができていると思いますね。

安田:人が自ら動き出す仕組みができているんですね。客観的に優先順位を考えたり、自分で自分のやるべきことを決めたりするのは簡単ではないと思いますが、他の企業さんでもそういう人材を育成するためには、どういう点に気をつければいいのでしょうか?

今村:一概にはいえませんが、どんな業界や環境であっても、『自分なりに考えるクセを身につけておく』ということが大きな分かれ道だとは感じます。指導する側としては『こうやった方が良いよ』と言いたくなるかもしれませんが、そこはぐっとこらえて。

安田:答えを教えるのではなく考える力を身につけさせる。組織全体にそういう文化が根付いているという点は大きいですよね。

今村:そうですね。やるべきことを自ら考えて実行に移すこと。そしてその際に、自分の強みや会社の目標をきちんと理解した上で優先順位をつけること。結局は、組織としてこの二つをどこまで徹底できるかだと思います。文化として根付くまでには時間がかかるかもしれませんが、社員一人ひとりが自分で考えて動き出す組織ができれば、マネジメントする側としてはこれほど嬉しいことはありませんよね。

安田:そうですね、レポートを読んでいる方にも参考にしていただけると思います。本日は素晴らしいお話をありがとうございました。

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この記事ジャンル 組織風土改革

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