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“人間のプロ”として、人事はどうあるべきか?
~今、求められる「戦略人事」の実現に向けて

株式会社LIXILグループ執行役副社長 人事総務・法務担当

八木 洋介さん

ストレッチさせることで人は育つ

人材を育成していく上では、どのようなことが大切だとお考えですか。

人材育成で大切なのは、ストレッチさせることです。例えば、「新入社員だからみんな同じように易しい仕事からスタートしましょう」と考える必要はないと思います。会社では同じ1年生かもしれませんが、各人はそれまで全く異なる経験を積んできています。得意・不得意やレベルも違います。だから、その人たちが一番アウトプットの出せる仕事をやらせてみればいいのです。とにかく、試してみることです。そうすることによって、誰が一番できるのかが徐々に分かってきます。その時々で、ベストな人を見出していくようなストレッチを経験させることが大切です。

ただし、アウトプットの違いを給料で示していくと、お金でしか反応しない社員を作ってしまうことになりかねません。個人的には、むしろ給料であまり大きな差をつけすぎないほうがいいと思います。お金で人が動くということになると、企業として変なカルチャーになってしまいますから。そういうカルチャーを作らないために、ある年齢まではお金で差をつけるよりも、チャンスを与えることで差をつけていったほうがいいでしょう。給与で差をつけるのは、その後で構いません。意欲があって、できる人にはチャンスをどんどん与えていけばいい。そして、結果を出していて人間的にも問題ないと判断したら、入社5年目で、あるいはもっと早くマネージャーにしてもいいと思います。

例えば、LIXILの10年後、20年後を考えた時に、社長に就任する人が相変わらず60歳というのはどうでしょうか。現社長は60歳で就任しましたが、将来は違ってくると思います。それが45歳なのか50歳なのかは分かりませんが、グローバルで展開していく時に、少なくとも60歳ということはないでしょう。それをみんなで考えてほしいと言っています。「仮に50歳で社長になるとしたら、それまでにどういうことをしなくてはいけないのか、逆算で考えてみてください」と。そうすると、40歳で課長にしていては、とても間に合いません。30歳でものすごく目立つ人がいたら、その人にやらせてみることです。そういうストレッチをさせることで、その人の実力を最大限に発揮させ、将来のリーダーを育てていくのです。

言葉は悪いですが、リーダーを作るには暴走させることも考えなくてはいけません。私自身、前職で数多くの暴走をしてきました。暴走して失敗することで、深く物事を考えることができるようになりました。要は、思いきりチャレンジしなさい、ということ。そういうカルチャーを作っていく必要があります。何より、自らそういうチャレンジができないような人が、厳しい環境下でのグローバル競争において、リーダーシップを発揮できるでしょうか。私には、そうは思えません。だからこそ、チャレンジする人にはとにかくやらせてみて、失敗はOKとする。これからのリーダーを作っていくには、そういう育て方をしていかなくてはなりません。

良い意味で自意識が強く、自分の会社だと思えるような人がリーダーに向いているということでしょうか。

最後に行き着くのは、「自ら発する力がどれだけあるか」ということではないでしょうか。自発的な人は、自分の中に大切にしているものがあり、おかしいことをおかしいと言えます。そして、「これは自分の会社だから、変なことをするのは嫌だ」と強く思える人です。私は、こういう自発性をとても大事にしています。それに、自ら発しない人は、会社のトップにはなれません。トップを育てるためにも、自発を大切にしたいですね。

八木 洋介さん Photo

しかし、日本人は決して自発的ではありません。むしろ、人に迷惑をかけず、自分を抑えることを尊びます。一方、中国人やインド人は自発的な人が非常に多い。他人を押しのけてでも、とにかく自分が一番になることをよしとします。それは小さな頃からの教育の仕方、社会環境による違いが大きく影響しています。

自発的な日本人を育成していくのなら、「何が正しいのか」を問い続けることです。私も日本人のリーダーに対して、「何が正しいと思うか」を常に聞いています。一方で、自分が勝ちたいとばかり思っている人には、「そのようなミーイズムでは、誰も付いてこない。人が付いてくるにはどうしたらいいのか、そのためには何が正しいのかについて、常に考えなければいけない。正しいことを行うことで人は付いてくる」と言っています。

日本人には、「普通の人たちが基本的に真面目で、正しいことが好きだ」という特徴があります。このような“フォロワー”の質で言えば、日本は世界一だと思います。一方で、リーダーは人材が不足しています。強いリーダーを育てることができれば、そのリーダーの下に優秀なフォロワーがいる日本人の組織は、必ず勝つことができます。だからこそ、質の高いリーダーを育てることが重要な課題なのです。

そのような人材を育てる意味でも、人事の役割は非常に重要ですね。

結局のところ、人事部の役割とは、「どうすれば社員が最高のパフォーマンスを出すことができるのか」を考えて実行すること、これに尽きると思います。それは、時には制度かもしれませんが、多くは制度ではありません。社員のやる気に火を点けることです。だからこそ、「制度で縛るな、ストーリーを語れ」と言っているのです。正しいことを話して、一緒にやっていこうと語り続けていくのです。

私は人事というのは、人を元気づける存在であってほしいと思っています。そうすることで、生産性を大きく向上させていくことができるからです。そういったことができる人事は、現在の日本企業では希少価値だと思います。制度作りのできる人、知識を持っている人はたくさんいますが、人を元気づけることのできる人、つまり「人のプロ」と言える人が少ないように思います。

「人のプロ」であるためには、社外にも出て行って、いろいろと学ぶことも大切ですね。

絶対正しいこととは何かわからないけれども、何かをやらなければ現状は変えられないし、競争に勝つことはできません。だからこそ、常に何が正しいのかを考え、今の自分が出せるベストソリューションを出すべきなのです。今のベストを出すために絶えまない思考と学びは不可欠です。

立場が上にある人ほど影響力は大きいので、このことを強く意識し、実行していってほしいと思います。「果たして、本当にこれでいいのか」と常に自分自身に問い掛けていれば、もっと学ぼうという意欲が出てくるはずです。リーダーはそういう人でなくてはいけません。

その意味でも、人事はリーダーでなくてはなりませんね。

もちろんです。人事はチームとして経営の一角を担っています。私自身も、人事そして人間のプロとして、LIXILという新しい舞台で、自分の考えていることを精一杯実現できるよう、努力していくつもりです。

今後のご活躍を期待しています。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

八木 洋介さん Photo

(取材は2012年9月13日、東京千代田のLIXILグループ本社にて)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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東京都 電気・ガス・水道・エネルギー 2012/11/15

「社長を育成する」という視点で、人事の仕事をあらためて見つめなおしたいと感じました。

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カスケードダウン
CoE(Center Of Excellence)
HR