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改革の痛みの先に見えたものとは
200年続く老舗を超人気企業に生まれ変わらせた
社長と社員による「全員参加経営」への挑戦

株式会社船橋屋 代表取締役社長

渡辺雅司さん

土台をベースに置いた人材育成のピラミッド構築が重要となる

 貴社では、人材育成にも力を入れていらっしゃいますね。

はい。現在は、社員の質を上げないと、企業のブランディングができない時代。人材育成に力を入れているのも、そのためです。人材育成のピラミッドの構成要素を考えた場合、根本に位置するのは「企業理念」である「くずもちイズム」。当社が存在する目的です。次が「給与体系」。公正に評価することで、モチベーションアップが期待できるからです。そして、社内の風通しが良いかどうかを見る「社内サーベイ」。これらがしっかりと整って、初めて社員は具体的な行動計画へと進めます。そして、社員一人ひとりが確かな「実績」を残すことによって、人と組織は成長します。

ところが多くの企業は、事業計画の遂行の部分にばかり注力し、土台を軽視しがちです。銀行がまさしくそうでした。それでは、やらされ感がつのるだけで、社員は仕事を「自分事」と感じられず、いくら事業を進めていっても成長を期待できません。あげくの果てには、会社を辞めてしまうことになります。特に、昨今の若い社員にはそういう傾向が強いように感じます。そのためにも、しっかりとした土台の上に強固な人材育成のピラミッドを作ることが大変重要です。当社では、そのような人材育成に向けた取り組みを、手間暇かけてじっくりと行っています。

 給与体系について、具体的にお聞かせいただけますか。

給与のベースとなる人事考課を、「行動評価」で行っています。新入社員と部長では、評価する行動が違います。各々に求められる行動を8段階で評価するわけですが、評価者は本人、上司、人事部、社長。これによって毎月の給料が決まります。

現場の職人の場合、仕事の内容を全て数値化し、合計した点数で評価を行います。例えば、125点以下だと「初級職人」、250点以上は「巨匠」といった区分けを行い、毎月の給料が決まります。このような「マイスター制度(仕事給)」なら、ステップアップするために必要となる具体的な「スキル(技)」が明確化され、来期に向けての具体的な努力目標を設定することができます。その結果、日常的に部下と上司(工場長)のコミュニケーション(話し合いの場)が増えることになり、優れた職人づくりに向けた育成計画が円滑に進められます。かつての「背中を見て覚えろ」という時代を思うと、隔世の感があります。

 渡辺さんが理想とする組織とは、どのようなものですか。

オーケストラ型の組織です。従来のピラミッド型の組織と大きく違うのは、全員が同じ目線にいること。オーケストラでは、指揮者が「この曲はこんな感じ(解釈)でいく」といった方向性を示し、それを皆で共有します。ですから、どこかのパートで音が悪ければ、すぐさま調整が行われます。それを仕切るのはコンサートマスターで、会社組織でいえばナンバー2。オーケストラでは、このポジションが最も重要です。指揮者は方向性を示しますが、実際に音を調整するのはコンサートマスターだからです。演奏では、一人でも音が違うと曲が乱れます。それを一つひとつ調整していった結果、初めて素晴らしい楽曲が奏でられることになります。

学生向けの会社案内でも、そうした組織を目指していることがわかるような見せ方をしています。パート社員まで含めた全社員が、円(サークル)の中心に立つ指揮者(社長)の方を向いていて、それぞれが担当する楽器を最良の音で奏でている様子を表しています。

プロジェクトチームの活動を進めていく中で、どういう人が組織のリーダーとしてふさわしいのか、社員もよくわかっています。各部門では古くからの年配者が部長に就いていることが多いのですが、果たしてこれが最適な人選なのかどうか。私は違うと思ったので、リーダーを選ぶための総選挙を行いました。次世代のリーダーは誰がいいのかを、パート社員(5年以上勤務)も含めた全社員に匿名で回答してもらったんです。有効票140票のうち過半数を占めたのは、入社12年目の36歳の女性。上位の役職者ではありませんでしたが、彼女こそがリーダーにふさわしいと、多くの社員が認識していました。そこで彼女を抜てきし、執行役員(ナンバー2)に任命しました。コンサートマスターへの大抜擢ですが、彼女は見事にその期待に応え、今では実質的に船橋屋の組織運営を仕切っています。

さまざまな体験をとおして、若い社員は思いがけないスピードで成長する

 内定者や新入社員向けには、どんな活動を行われているのでしょうか。

内定者には先輩社員が二人付き、入社までフォローします。入社までの期間に行っているのは「商品開発研修」です。内定者を二つのグループを分けてお金と場所を与え、ベンチマークをした上で、お菓子を作ってもらいます。この取り組みの中で、チームビルディングやマーケティングを学ぶことになります。また、新入社員には入社から半年後に、「1年後の自分はどうなっているか」というビジョンを発表する会に参加してもらうなど、各種イベントや社内外でのさまざまな研修を体験してもらいます。

このような体験を通じて、予想もできなかったほどのスピードで成長していく人材が数多く現れます。特に若い社員は、熱いフライパンの上に置かれたポップコーンのように、「ポン!」とはじける瞬間があります。人材育成では、この瞬間が大切です。そのためにも会社は常に組織を活性化させ、フライパンの熱をどこまでも保っておく必要があります。それを私は「ポン、ポン、ポポン作戦」と名付けています。

同じような視点で、「社内報」にも力を入れています。入社1、2年目の社員が担当しているのですが、若手社員の自由な発想と個性を活かした内容で、社内のいろいろな人にスポットを当てたインタビュー記事を充実させています。また、就職ナビサイトに人事ブログを掲載し、社内のさまざまな情報を連日発信しています。このような社内活性化に向けた取り組みが学生からも高い評価を得て、以前は数百人だった新卒採用のエントリーが、2015年度では1万6000人を超えるまでになりました。なお、2016年度からはより合理化された採用活動に転換していて、あえて数は追わず、一対一のコミュニケーションを大切にした採用を行っています。

 最後に、人材教育や組織開発に課題を抱えている企業の人事担当の方、経営者の方へメッセージをお願いします。

経営者は、自分が考える「正しい道」に行きがちです。しかし、他の人からすると、そうではないことが多々あり、大きな問題になっています。経営者が「こうあるべきだ」と考えたことを押し付ける経営が多過ぎるからです。その結果、社員は疲弊してしまう。

弊社のように代々続く老舗企業では、親子の間でもそういったことがよくあります。父親の「物語」を「帝王学」と称して、息子に押し付けようとするケースが多いんです。例えば、「ほどほど」「身の丈」などを良しとする先代は少なくないのですが、それではこれからの時代に向けて、新たなチャレンジができません。私は老舗こそチャレンジするべきだと思っていて、これまで幾多の改革を進めてきました。また、改革においては若い人の力を信頼し、やらせてみることが大事だと考え、実践しています。今後、労働力人口が減少し、採用難が深刻化していく中、このようなアプローチが若い人たちを引き付ける大きな要因になると思います。

人材教育、組織開発はまさに「打ち水」に例えることができます。最初はその効果がよく見えなくても、打ち続けることが重要だからです。実際、真夏の照り返しの道に水を打つと、すぐに乾いてしまいますが、それでも打ち続けることで、体感温度が下がるなどの効果が表れます。「閾値(いきち)」に達したとき、必ず「結果」が出てくるのです。経営者や人事責任者は、それを信じて打ち続けなければいけません。弊社も改革を進めていく中で、何度も難題にぶつかりました。それでもあきらめることなく「打ち水」をしてきたことが、現在の結果につながっているのだと思います。

取材は2018年3月26日、東京・江東区の船橋屋本社にて

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東京都 医薬品 2021/08/12

 

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