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グローバルで女性が活躍するためには何が必要か
――レースクイーンから「世界最速の女性レーシング・ドライバー」になった井原慶子さんに聞く(前編)
~極限の世界を生き抜くモチベーションの源泉~

レーシング・ドライバー/FIA国際自動車連盟アジア代表委員/
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任准教授

井原 慶子さん

目標を立てないほうが結果が出る

 厳しい中にあっても、目標を立てて、それを一つひとつクリアしていったのでしょうか。

いえ、私の場合、目標は具体的には立てません。学生時代は具体的な目標を立てましたが、ほとんどがクリアできませんでした。クリアできないと、「自分はダメだ」という感情が残り、劣等感を覚え、達成感がありません。ところが、目標を立てなくなってから、急激に成長するようになりました。

与えられる目標はあります。例えば、「残りの3レースで、求められる結果を出さなかったら解雇する」と言われたような場合です。でも求められる結果を出すために、自分がその日、あるいはその週に何をしなければならないか、といった細かく具体的な目標は絶対に立てませんでした。

なぜかと言うと、明確すぎる目標はノルマやプレッシャーと感じ、達成できないと劣等感になるからです。大きな夢への道のりとして、今日できる限りのことだけやろう!と考え実行すると、思いっきり力を出し切れる。全てやり切った感覚です。この達成感が次へのやる気を醸成する。

 逆に、具体的な目標を立てると、その範囲のことしかしなくなりますね。

要は、自分の能力を目標と言う壁でさえぎらない。逆に言うと、大事なレースのために「今日は12時間徹底的に寝る」ということがあってもいい。カーレーサーにとっては休むことも大事ですから。

そして、「今日やれるところまでやる」というスタイルにしたら、急激に結果が出るようになりました。そうすると、満足感・達成感が強くなります。そもそもモチベーションの根本には、自分の成長(結果が出ること)や満足感・達成感があるように思います。こうしたやり方を続けていけば、毎日、満足感・達成感を感じることができます。そして結果も出るとなれば、当然、モチベーションも高止まりします。

 人事管理の世界では、目標管理がスタンダードとなっていて、具体的な目標を立てることが非常に重要になります。しかし、それでモチベーションが上がるとは限らないわけですね。

結局、目標管理だと「本当はもっとできるのに、今日はここまで」と限定してしまうことになります。こういうやり方では、それなりに思考や考えがまとまってしまうことになり、ブレークスル―が起きませんよね。そこを限定しないで、とにかく今できることを考え続けることは、まさに日々、ブレークスル―を繰り返していることになるわけです。

こういう考え方を意識するようになったのは、イギリスに渡った1年目、レースで最下位になった時のことです。当時、私の周りは20歳そこそこの男子ばかりでしたが、彼らのプロフェッショナル度を目の当たりにして、衝撃を受けました。例えば、レース場に入る時間。私は、練習が始まる1時間前に行っていましたが、彼らからするとそれでは遅すぎる。2時間以上前にはレース場に着いて、準備をしています。そして、1周目を回る時から、100%の状態に持っていきます。なぜなら、レース場で1周走るのに、何万円ものコストがかかっているからです。日常の開発時間も一秒も無駄にしません。また、銀行などに対する金銭交渉もとてもシビアで、その交渉額も10億円単位なのですから、本当に驚くことばかりです。その時、その瞬間を、少しも無駄にしないという意識。このようなプロフェッショナル度が、とにかく尋常ではありませんでした。こういうことができる日本人はまずいませんでしたし、全く次元が違うと思いました。しかし、イギリスでは、こういう若者がたくさんいるわけです。当時は、人材の質と量の点で、日本との大きな違いを感じました。

彼らは20歳そこそこで、自己管理から、新しい環境を作るという部分についても、全てがプロフェッショナルに徹しています。ここで、その瞬間、その日にできることを最大限までやる、ということの意味を学びました。

その後、フランスに移りました。海外生活も2年目となり、ある程度結果を出さなければならないという時だったのですが、やはり体力不足を感じました。男性と比べ、女性はどうしても体力の面でハンディを負います。体力がないと集中力がなくなってしまい、スピンするような事態に陥ってしまう。そうすると、解雇という現実が目の前におそってきます。これではいけない、何とかしなくてはとなった時に、自分の中で「本気」が出てきました。それから、「今日やるべきことを、やれるところまでやる」スタイルを徹底するようになりました。

井原慶子さん Photo

 プロフェッショナルとして生きていくために、日々、本気でなければいけない、全力を出し切らなくてはいけない、ということですね。

そうですね。1年目のイギリス、2年目のフランスでの生活で、改めて気が付いたことがあります。本来、私は怠け者で、いい加減な性格です。しかし、欧州のこの地で、常に解雇という厳しい現実が目の前にある日々の中、できるかぎりのことをすれば、大きな力が出ると気が付いたのです。毎回、そういう危機的な状況に入ることができれば、自分が大きく成長できることが分かりました。

ですから、「今、怠けているな」「成長できていないな」と感じた時、要はモチベーションがわいてこないような場合には、意識的に恥をかいたり、悔しい思いをするような一つ次元の高い環境に自ら飛び込むようにしています。これが、私のモチベーションをずっと出し続けられる一番の要因です。

人間にとって、行動を起こす一番のモチベーションになるのは、「感情」だと思うのです。例えば、高い次元に入った時、あまりにもできなくて悔しいと思う感情が起きてくると、思った以上にモチベーションがわいてきて、必死になって頑張ることができます。このわき起こってくる感情を、とても大切にしています。そういう意味で、私は今でも意識的に新しい世界に飛び込むことを行っていますね。

 なるほど。人材を大きく成長させるために意図的に「修羅場」を体験させ、一皮むけさせるようなことにも通じるやり方ですね。

今、人材育成の手法が、見直されているように思います。ゆとりではなく、ある程度厳しい環境が若い時には必要である、という議論が復活してきています。特に、結果が求められる世界では、こうした方法が効果的でしょう。少なくとも、私の場合はそうでした。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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この記事ジャンル 女性活躍推進

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