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新型コロナ 不安と抑うつの増加-心の健康はどのような影響を受けているか?

ニッセイ基礎研究所 保険研究部
主席研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 篠原 拓也氏

新型コロナ 不安と抑うつの増加

この記事は6月22日時点の情報を基に執筆しています

新型コロナは、欧米各国でワクチン接種が進み、感染が落ち着いてきた。ヨーロッパでは、ロックダウン(都市封鎖)を緩和する動きもみられる。一方、インドやブラジルでは、感染力が強いとされる変異ウイルスが、依然として猛威を振るっている。

世界では、死亡者数で、アメリカが59万人、ブラジルが50万人、インドが38万人、メキシコが23万人に達している。感染者数では、アメリカが3319万人、インドが2993万人、ブラジルが1788万人を超えている。

これまでに、世界全体で感染者数は1億7820万2610人、死亡者数は386万5738人。日本の感染者数は78万5287人、死亡者数は1万4423人(横浜港に停留したクルーズ船を含まない)に達している。(6月21日18:23現在(CEST)/世界保健機関(WHO)の“WHO COVID-19 Dashboard”より)

日本では、感染が落ち着いたこともあり、東京、大阪などに発令されていた3回目の緊急事態宣言が、沖縄を除いて21日に解除された。ただ、インドの変異ウイルスである“デルタ株”などの拡大が進んでおり、収束に向けては、なお予断を許さない状況が続いている。

そうした中、海外では、コロナに伴う不安や抑うつの増加に注目が集まっている。5月には、経済協力開発機構(OECD)が、各国の状況をまとめたペーパー(以下、「OECDのペーパー」)*を公表した。その内容をもとに、新型コロナが心の健康に与えている影響について、見ていくこととしたい。

* “Tackling the mental health impact of the COVID-19 crisis: An integrated, whole-of-society response”(OECD, 12 May 2021)

三つの面から精神的苦痛にさらされる可能性がある

新型コロナのパンデミック発生以降、大きく三つの面から、人々は精神的苦痛にさらされる可能性があると整理できる。

一つめは、感染そのものが引き起こす恐怖や不安。感染して重症化し死に至ることに対する恐怖、感染したときに医療を受けられるのかという不安、感染が周囲に知られて差別されるのではないかという不安、などが含まれる。

二つめは、ウイルスの拡大に伴って環境が変化したことで生じる問題。拡大防止のための外出自粛や行動制限から生じるストレス、失業などの経済的打撃がもたらす抑うつや自殺、在宅の増加から生じる家庭内の暴力や虐待、ネット依存の高まり、高齢者の認知機能の衰え、などが該当する。

三つめは、メディア、ネット、SNS等からの情報が引き起こす問題。テレビの情報番組等がもたらす不信と混乱。ネット上での衛生用品や生活用品の不足を煽るデマ、SNSでの感染した人に対する差別や誹謗中傷、などが含まれる。

不安の有病率が倍以上に伸びた国も

こうした、精神的苦痛は、各国で、心の健康にダメージを与えている。まず、不安の有病率をみてみよう。OECDのペーパーによると、コロナ前後で、アメリカは、8.2%→30.8%と急上昇。イギリスも19.0%→39.0%と、倍以上に伸びている。フランスは、13.5%→26.7%と倍近くに上昇している。

調査方法が各国で異なったり、自分の精神状態について回答する姿勢が国によって違っていたりするため、各国間の直接比較は困難とされる。日本は、2020年に10.9%となっている。

不安の有病率

抑うつの有病率も各国で軒並み急上昇

次に、抑うつの有病率についてみてみよう。コロナが人々に与えた精神的苦痛は大きい。アメリカは、6.6%→23.5%と急上昇。イギリスも、9.7%→19.2%と、倍以上に伸びている。フランスも、10.0%→19.9%とほぼ倍増している。

日本も、7.9%→17.3%と、コロナ前後で、倍以上に上昇している。

抑うつの有病率

有病率と死亡者数・政策の厳格さの間には相関がみられた

カナダ、フランス、ニュージーランド、オランダ、イギリス、アメリカでは、昨年1年を通じて、精神的苦痛のレベルを定期的に測定した。これらの国では、不安や抑うつの有病率に波がみられたという。具体的には、2020年3月中旬~4月上旬に最も高く、その後6~7月ごろにいったん低下し、9月以降再び上昇した。

この有病率の波には、ヨーロッパ各国間で類似する傾向がみられた。OECDのペーパーによると、精神的苦痛のもととなる、コロナ感染による死亡者数の増加と、ロックダウンなどの感染症封じ込め政策の厳格さの両方に、かなりの相関関係があることが示されたという。

失業者や、若年者、女性ほど、有病率への影響が大きかった

さらに、OECDのペーパーでは、いくつかの分析が行われている。

一つは、就業状況と有病率の関係だ。コロナ禍でも雇用が維持された人は、失業した人よりも、不安や抑うつの有病率が低かったという。フランスでとられた雇用維持政策を例にとって分析をすることで、こうした政策が、精神衛生面への影響を緩和したことを示唆している。

もう一つは、年代や性別の違いに伴う有病率の差異だ。一般に、不安や抑うつにさいなまれるのは若年者や女性ほど多い傾向がある。コロナ禍は、その傾向を助長しており、若年者や女性ほど、心の健康に大きな影響を受けているという。

これまで、コロナに関しては、感染の抑制策とともに、ウイルス感染の仕組みや病態、ワクチンや治療薬の有効性など、疫学・病理学や薬学面の研究が進められてきた。

今後は、今回みていったような、コロナが精神疾患に与える影響についても、世界中で研究が進んでいくものと考えられる。

コロナを正しく恐れるためには、そうした研究の成果を、注意して見ていく必要があるだろう。

株式会社 ニッセイ基礎研究所

ニッセイ基礎研究所は、年金・介護等の社会保障、ヘルスケア、ジェロントロジー、国内外の経済・金融問題等を、中立公正な立場で基礎的かつ問題解決型の調査・研究を実施しているシンクタンクです。現在をとりまく問題を解明し、未来のあるべき姿を探求しています。
https://www.nli-research.co.jp/?site=nli

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