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がん患者等の就労支援
ガイドラインと企業対応

森本産業医事務所 代表

森本 英樹

5. 具体的な方法と様式の解説

両立支援の進め方についてガイドラインでは、5ステップに分けて記載されています。より簡潔にまとめると、[1]両立支援を必要とする当該従業員の把握と、両立支援の判断に必要な情報の収集、[2]産業医等への意見の聴取、[3]就業上の措置の決定とその後のフォローアップ、の3ステップに分けられます(図2)。

図2 両立支援の進め方

[1]両立支援を必要とする当該従業員の把握と、両立支援の判断に必要な情報の収集

a)両立支援を必要とする従業員の把握

  • 労働者の申出
  • 就労する従業員の様子を見た上司から人事への相談
  • 健康診断情報や医師による過重労働者面談
  • 復職時の当該従業員からのヒ

b)情報の収集

  • 産業医等や人事労務担当者等が、当該従業員の同意を得て主治医からの情報を収集

[2]産業医等への意見の聴取

産業医等から就労継続可否と就業上の措置に関する意見を聴取

[3]就業上の措置の決定とその後のフォローアップ

a)事業主は聴取した意見を基に、就労の継続可否と就業上の措置を決定

b)就労継続となった場合は、両立支援プランの作成

c)休業が必要となった場合は、休業制度の情報提供、休業中のフォローアップを行い、病状の回復後は、職場復帰の判断、職場復帰プランの策定へとつなぐ

様式例として4書式が紹介されています。1点目は、勤務状況を主治医に提供する際の様式例です 4)(図3:省略)。職務内容を適切に主治医に伝達することで、主治医は当該従業員がどのような仕事をしており、何の配慮が必要になるかを整理することができます。その他、様式には記載ありませんが、単独作業が懸念される場合や繰り返し作業が負担になる場合などもありますので、本人から状況をヒアリングしたうえで、業務内容を把握している上司が内容を補完し様式を完成させる必要があります。

photo

2点目・3点目は、主治医から会社に提示してもらう書類で、治療状況や就業の可否判断のための主治医意見書で、2点目は診断書と兼用、3点目は診断書と別途の様式です 4)(図4:省略)。いずれを用いるかは各社の判断で問題ありませんが、書類の発行には費用が発生します。事前に従業員負担か会社負担かを明確にすることが望まれます。医師は多忙であることが多く、診断書の発行までに時間がかかることも念頭に置くほうがよいでしょう。

4点目は、両立支援プラン/職場復帰プランの作成例です。ガイドラインでは1~3ヵ月のプランが記載されています。ポイントは2点あり、就業上の配慮が一定期間のものなのか、永続的にならざるを得ないものなのかを明確にすること、一定期間毎に見直しを行うことで過剰配慮・過少配慮を防止することです。

一例として、脳卒中により残念ながら半身麻痺となった方の場合、重量物取扱い禁止等の配慮はほぼ永続的です。一方で、手術後の体力低下に伴う重量物取扱いの配慮でしたら、筋力が回復するまでの一過性のものになるでしょう。

一定期間毎に見直しが必要という点は言うまでもないことですが、忘れがちになる点です。また、配慮を行っている従業員が異動(もしくは、上司が異動)する中で、健康情報が引き継がれずに配慮が忘れられることも筆者の経験上よくあります。この点についても留意が必要です。

その他、ガイドラインには、治療と職業生活の両立に関する支援制度・機関が掲載されています。当該労働者や会社が活用できそうな制度と機関を網羅的に把握し、該当する可能性のある項目を深く調べるという意味で有効です。

6. 行政の動向、その他留意事項について

行政は、がん対策基本法に基づき、がん対策推進基本計画 11)を作成し、ガイドライン策定等、種々の対策を推進してきました。基本計画は平成28年度までの5年間を対象としているものであり、今後も種々の対策が推進されると思われます。

厚生労働省委託事業として、がん対策推進企業アクション 12)が推進されています。がん検診の推奨や産業医の講話向けスライド等種々の情報が発信されていますので、より深く知りたいという方は、参考にしてください。従業員向け資料として、国立がん研究センターから発行されているQ&A集も秀逸です 13)。現在では、さらに詳しい情報を知りたい人事担当者向けに書籍も出版されています 14)

本稿では、女性の妊娠・出産に関する事項は記載しておりませんが、これらの出来事に付随して業務遂行能力の低下をきたすことがあります。主治医と職場とのコミュニケーションを取りやすくするために、すでに母性健康管理指導事項連絡カード等の仕組み 15)が確立されていますのでご活用ください。

両立支援に関する社内制度については、人事労務管理の専門職である社会保険労務士に相談するという方法もあります。職場定着支援助成金 16)・障害者職場復帰支援助成金 17)等の助成金、障害者手帳、障害年金などを得意とする社会保険労務士もいます。

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この記事ジャンル 健康管理

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