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盲導犬訓練士

視覚障害者の大切な「パートナー」を育成。
知力、体力、忍耐力…。求められる幅広いスキル。

「盲導犬」が日本で育成されるようになって、今年でちょうど50年。視覚障害者にとっては、歩行などをサポートするだけではなく、社会生活を送る上での勇気や自信も与えてくれる、かけがえのないパートナーだ。ここ数年は、盲導犬を扱った書籍や映画が人気を集めたこともあり、一般的な理解もさらに深まっている。盲導犬を育成する「盲導犬訓練士」も関心を集めており、志望者も増えているようだが、制度や環境など、今後改善すべき点は多いようだ。

公的な資格制度が存在しない「盲導犬訓練士」

盲導犬訓練士は、社会的には認知度の高い職業だが、公的な資格制度は存在しない。盲導犬訓練士になるには、まず国家公安委員会によって指定されている「盲導犬の訓練を目的とする法人」に採用される必要がある。そこで研修生として最低3年間の教育を受け、各法人の認定基準をクリアして初めて、「盲導犬訓練士」と認められる。ちなみに、その後さらに最低2年間教育を受ければ、「盲導犬歩行指導員」へとステップアップし、盲導犬だけではなく、視覚障害者との共同訓練まで指導することが可能になる。

現在、盲導犬訓練士として働いている人は、全国に数十名しかいない。また、盲導犬を訓練している法人は、全国で9ヵ所のみ。そのほとんどは、欠員が発生したときに若干名だけ募集しているという状況だ。一方で、採用希望者は年々増えており、大変な狭き門となっている。

盲導犬は、各法人などから視覚障害者に無償で貸与されているが、その育成や運営は、募金や寄付などでまかなわれている。財団法人日本盲導犬協会が発表しているデータによると、現在、全国で約7,800人の視覚障害者が盲導犬を希望している。しかし、実際に盲導犬として活動している犬の数は1,000頭ほど。もし盲導犬を希望しても、実際に手に入れられるまでには数年を要し、現段階では、需要と供給のバランスがとれていないのが実情。盲導犬の訓練施設や訓練士の絶対数が足りていないことが、その理由のひとつだろう。

訓練士になるまでの険しい道のり

イメージ

日本で活躍している盲導犬の8割以上は、ラブラドール・レトリバーという犬種。イギリス原産で、もともとは狩猟犬だった。現在は、麻薬探知犬などとしても用いられている。

日本で活躍している盲導犬の8割以上は、ラブラドール・レトリバーという犬種。イギリス原産で、もともとは狩猟犬だった。現在は、麻薬探知犬などとしても用いられている。

盲導犬の訓練は、生後1年くらいの候補犬に対して行われる。訓練期間は、約半年~1年。盲導犬には、障害物や危険を人間に代わって判断して対応するという、高度な技能が求められる。そのため、訓練を受けても、実際に盲導犬として活躍できるのは3~4割程度だという。

盲導犬訓練士自身の研修も、大変厳しいものである。例えば、朝は8時頃には訓練所に入り、犬の手入れのほか、食事や排泄の世話を行う。日中は歩行訓練が中心だが、訓練士ひとりにつき数頭の犬を掛け持ちで担当することも多いため、1日に数十キロ歩くことも。そのほかにも犬舎の掃除など、その仕事は多岐に及ぶ。

動物を相手にする仕事なので、土日も休めなかったり、宿直で勤務する場合もある。もちろん、体力的に厳しいだけではない。訓練士になるには、知識の習得も大きな課題だ。犬の飼育技術のほか、視覚障害者の歩行に関する技術など、幅広い知識が求められる。狭き門をくぐり抜け、強い意志を持って訓練士を目指そうとした人でも、早朝から深夜に及ぶ訓練や勉強に疲弊し、途中でリタイアしてしまうケースが少なくないという。「犬が好きだから」という理由だけでは、決して務まらない仕事なのだ。

念願かなって盲導犬訓練士になると、研修で得たさまざまな知識を総動員して盲導犬を訓練していくことになる。しかし、犬によってその個性は千差万別。1頭ごとに、どのような訓練が最適なのかは異なる。盲導犬訓練士は犬それぞれの性格や個性に合わせ、試行錯誤しながら訓練を行わなければならない。さらにキャリアを積んで盲導犬歩行指導員となり、視覚障害者の指導を行うようになったとしても、それは同じ。人それぞれの性格に合わせた、的確な指導方法が求められる。

盲導犬の需要に対応するために…

豊富な知識と高い技術が求められる盲導犬訓練士だが、これまで、教育方法が確立されているとはいい難かった。各法人に就職した後は、研修生として働きながら、先輩からの口伝えで学ぶという、職人的な教育方法しかなかったのである。

しかし、2004年4月、財団法人日本盲導犬協会が、日本初の養成学校である「財団法人日本盲導犬協会付設盲導犬訓練士学校」を開校。一定水準での教育を可能とした。今後、盲導犬訓練士を増やしていくためには、同様の取り組みをもっと積極的に行っていく必要があるだろう。

また、盲導犬訓練士の待遇改善も考えていかなければならない。盲導犬の訓練を目的とする法人のほとんどは、営利を目的とした団体ではない。募金や寄付金などによって運営されているため、人件費には制限がある。訓練士の見習いの場合、年収200万円程度というケースも珍しくないのである。

もちろん、社会的に意義がある福祉の仕事であり、収入だけではなく「やりがい」を求めて盲導犬訓練士という職業を選ぶ人が大半だろう。しかし、需要をまかなえるだけの盲導犬を訓練していくためには、もっと多くの訓練士を養成する必要がある。今後は、業界が一丸となって環境整備を考えていく必要があるのではないだろうか。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

あの仕事の「ヒト」と「カネ」

あまり実情が知られていない仕事をピックアップし、やりがいや収入、その仕事に就く方法などを、エピソードとともに紹介します。

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