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大工

バブル景気の昔は「3K職場」と敬遠され
職人ブームの今は若手が活躍する場がない。

この数年、大工さんに憧れる少年が増えていると言います。小学生が将来なりたい職業の上位にランクされて、女の子にまで希望者が広がっているそうです。修業が厳しく、危険もともなう「3K職場」と見なされてきましたが、終身雇用が夢と消えた今、再び「手に職」が求められているのでしょうか。 コラムニスト・石田修大

自己実現したい若者にとって魅力的な仕事?

第一生命は未就学児、小学生を対象にしたミニ作文コンクールのアンケートで「なりたい職業」を聞いているが、1998年の調査で、突然「大工さん」が男の子の希望のトップに躍り出て、話題になった。この年、前期のNHK朝の連続テレビ小説が、東京・木場の工務店の孫娘が店の再建を目指す「天うらら」だったことも一因のようだ。 積木遊びが好きな子供の夢とはいえ、そこには親の意向や時代の傾向が反映されており、単にテレビの影響とは片づけられない。現に、小学校新入生の「なりたい職業」を継続して聞いているクラレの調査でも、2000年に「職人(大工・左官など)」が男子の3位に急浮上、以後もスポーツ選手や運転士・運転手、警察官と並んで、毎年2位~4位にランクされている。 小学生のアンケートだけではなく、工務店が開設したウェブサイトには、10代、20代の若者からの「大工になりたいのですが」といったメールが少なくなく、女性からの問い合わせもあるという。 これには、建築現場にトイレを設置するなど職場環境が改善されたこと、このため女性も進出しやすくなり、テレビなどで紹介されるほか、住宅リフォーム番組などが人気を呼んだなどの事情が影響している。さらにバブル崩壊後のリストラばやりで、会社員が必ずしも安定した職業ではなくなったこともあり、自己実現を望む若者たちが物作りに魅力を感じ始めたのだろう。

25年前の94万人から67万人へ減少した

だが、人気急上昇にもかかわらず、現実には大工の数は1980年の約94万人から2000年の約67万人と減少傾向にあり、とくに30歳未満の若手の比率が低下、50歳以上が増えて高齢化が進んでいる。このため、大工育成、とくに木造住宅の建築技術伝承のため、国も支援を始めている。

大工の世界でも高齢化が進む。2年前、国の支援で「大工育成塾」がスタート、10年間に1000人の若手を育てる計画だ

東京・大手町の気象庁。明治8年に設立された東京気象台が、昭和31年、気象庁となった

2003年10月には住宅産業研修財団(松田妙子理事長)が国の補助金による「大工育成塾」をスタート、原則22歳以下の若者を対象に、3年間かけて伝統的な木造軸組住宅の技術を習得させている。工務店の協力を得て建設現場で実習も積ませて、10年間に1000人の大工を養成する計画という。

応募者は大工見習いだけでなく、会社事務員や学生、フリーターなどで、茶髪にピアスの若者が現場に入って半年もすると、顔つきも変わり、きちんと挨拶もできるようになるとか。伝統技術の継承のためにも、若者たちの物作りへの意欲を支援する意味でも意義のある試みだが、建築現場からは期待と同時に、先行きを懸念する声も上がっている。

住宅メーカーの攻勢で現場は様変わり

というのも、1998年の住宅・土地統計調査によれば、木造住宅は5年前より28万戸減って1364万戸(住宅全体の31.1%)なのに対し、鉄骨・鉄筋コンクリート造、ブロック造などの非木造住宅は266万戸増えて1565万戸(35.6%)と、木造住宅は年々減りつつある。 しかもプレハブ、ツーバイフォー(2×4)住宅などが増加傾向にあり、ノミを振るったりカンナをかけるといった伝統的な手仕事を必要とする仕事場が少なくなっている。材木を切ったり、クギを打つ作業まで電動工具に変わり、大工に憧れる若者たちが期待する手仕事の物作りの場は、様変わりしているようだ。木造住宅建築の主な担い手だった中小の工務店も、大手住宅メーカーに押されて仕事の確保に手一杯で、若手の育成や伝統技法の継承にまで手が回らないのが実情という。 バブル景気の最盛期には、建築業界は人手不足に悩んでおり、大工仕事は「3K職場」と見なされ敬遠されていたため、志望者は容易に就職もでき、修業の場に困ることはなかった。ところが大工人気が高まってきた今、こんどは業界側に受け入れの余裕がないという逆転現象が生じているのである。小学生や若者たちの熱い視線とは裏腹に、建築業界では実情とかけ離れたにわかな大工人気に違和感を感じるといった声もある。

「技を盗め」の厳しい年功序列が崩れ去った

そんな事情にもめげず、育成塾に入ったり、伝手を頼って工務店に雇われて大工を目指す若者を待っているのが、学校とはまた違った修業の日々。棟梁ともなれば設計から施工、管理まですべてを統括する仕事だから、相当な経験も必要となる。

法隆寺

聖徳太子が607年に建立したと言われる法隆寺。1985年、その大修理を手がけた宮大工は「(大工)匠道を体得するには10年から20年かかる」と言っていた

最近ではそれほど時間はかけずに一人前になり、月給も世間並みに20数万円はもらえる。しかし、現場の最高責任者として全体を統括するためには、材料の吟味から人使いに至るまで、すべてに通じていなければ務まらず、興味本位で通用する世界ではない。

それにしてもフリーターが肩書きとして通用し、何をする気もないニートが増大している昨今、大工の世界に夢を馳せるだけでも立派な心がけというべきだろう。動機はテレビドラマに憧れてでもかまわないだろう。彼らが思っているより厳しい職業だが、大いにチャレンジしてほしいものである。

(数字や記録などは2005年3月現在のものです)

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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