無料会員登録

日本の人事部への登録は45秒で完了!
※登録内容はマイページで確認・変更できます。

※「@jinjibu.jp」からのメールが受信できるようにしてください。

既に会員の方はこちら

または各SNSで登録

日本の人事部があなたの許可無く投稿することはありません

既に会員の方は
こちらからログイン

ログイン

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・ログイン

ありがとうございます。会員登録が完了しました。
メールにてお送りしたパスワードでログインし、
引続きコンテンツをお楽しみください。

無料会員登録

不正な操作が行われました。
お手数ですが再度操作を行ってください。

会員登録完了・自動ログイン

会員登録とログインが完了しました。
引続きコンテンツをご利用ください。

マイページ

会員登録済み


選択したSNSアカウントは既に会員登録済みです。

職場のモヤモヤ解決図鑑【第56回】
職場でのミス防止対策。
ヒューマンエラーの分析手法を知ろう[前編を読む]

職場のモヤモヤ解決図鑑

自分のことだけ集中したくても、そうはいかないのが社会人。昔思い描いていた理想の社会人像より、ずいぶんあくせくしてない? 働き方や人間関係に悩む皆さまに、問題解決のヒントをお送りします!

漫画 職場でのミス防止対策。ヒューマンエラーの分析手法を知ろう
志田 徹(しだ とおる)
志田 徹(しだ とおる)
都内メーカー勤務の35才。営業主任で夏樹の上司。頼りないが根は真面目。

食堂で別部署のマネージャーとばったり出会った志田さん。管理職同士、部下のケアレスミス対策に頭を悩ませています。ヒューマンエラーをゼロにすることは非常に難しいことですが、ミスの発生要因を分析し対策につなげる上でフレームワークが役立ちます。ミス防止にむけて、「注意する」以外の対策をみてみましょう。

ミスを「注意」で減らすには限界がある

前編で紹介したように、ヒューマンエラーを「訓練」や「注意」でゼロにするのは難しいことです。エラーは人間の不注意だけで発生するのではなく、作業環境や仲間との連携体制といったさまざまな要因が絡み合って起きるからです。真面目に仕事をする人がいても、他の要因がうまくかみ合わない場合は、エラーが起こりやすくなります。

ヒューマンエラーを防ぐには、注意するだけではなく、エラーを防ぐ仕組みを考える必要があります。ミスに至るまでのヒューマンファクターを見極め、ミスが発生しにくい環境や仕組みを作ることが重要です。

ミスの分析と対策を考える三つのフレームワーク

では、どのようにヒューマンファクターを見極めたら良いのでしょうか。ミスの分析で用いられる代表的な三つのフレームワークを紹介します。

m-SHEL(エムシェル)モデル

m-SHEL(エムシェル)モデルとは、人の特性(ヒューマンファクター)に働き掛けるシステム全体の要因を、体系的に表現したものです。

m-SHELモデルは、ヒューマンエラーの背後にある要因を洗い出す際に用いられます。

m-SHEL(エムシェル)モデル

中央のLは、「人間=作業をする当事者」、周りのHは「ハードウェア=道具、機械設備等」、Sは「ソフトウェア=作業マニュアル、規則など」、Eは「作業環境」、Lは「当事者以外の同僚・上司、他の人間」を指します。さらにその周りを回るmは「マネジメント=管理、経営」を意味し、全ての構成要素を束ねて調整を図る役割を果たします。

中心に配置された当事者と、周りのそれぞれの要素同士がうまくかみ合わない場合、ヒューマンエラーが発生しやすくなります。

エラーが起きた場合、たとえば体調不良など当事者(L)に問題があったのか、マニュアル(S)に不備があったのかなど、それぞれの構成要素の課題を検討し、対策を考えると良いでしょう。

4M4E分析

4M4E分析とは、ヒューマンエラーの要因を多面的に分析する手法です。対策を幅広い観点から検討でき、NTSB(米国国家運輸安全委員会)の事故調査手法が起源とされています。事故やミスの要因を、以下の四つの観点から分析し、さらに四つのEの視点で対策を検討します。

四つのM:事故の具体的要因をあらわすもの
Man 人(知識・経験・技量の不足、体調不良、注意力の欠如など)
Machine もの(道具、機械、作業の分かりにくさ、機器操作の難しさなど)
Media 環境(作業空間の狭さ、作業環境の騒音・照明、悪天候など)
Management 管理(指示、通告、合図の不十分、作業マニュアルの不十分、人員配置の不適切など)
四つのE:事故の具体的対策をあらわすもの
Education 人(教育や訓練)
Engineering もの(機器の機能改善、インターフェイスの改善など)
Environment 環境(環境整備、作業姿勢の改善など)
Enforcement 管理(作業体制・分担の見直し、作業手順の見直しなど)

なぜなぜ分析

なぜなぜ分析とは、トヨタの改善運動の基本原則です。「なぜ」を5回繰り返すことで、本質要因に至ることができるというものです。4M4E分析と組み合わせ、4Mを考える際に「なぜなぜ分析」を取り入れると、発生事象を掘り下げることができます。

ミス防止にできること。実践フレームワーク

職場のミスの事例をもとに、フレームワークを用いながら対策を考えます。

ミスの事例
ある食品会社で、営業のAさんが社内のシステムで発注処理をしたところ、10本の注文に対して120本の商品が納品されてしまった。Aさんに話を聞くと「お客さんから10本分の商品の注文を受けた。システムに表示された個数が、1個=12本(ダース)であると気づかずに発注処理をしてしまった」とのことだった。
用いるフレームワーク
4M4E分析
フレームワークで分析した要因
Education 人→Aさんは入社して3ヵ月。発注処理の業務を担当したのは数回で、注文個数の単位を確認するといった基本的な教育を受けていなかった。
Machine もの→システムでは、合計金額は確認画面の下部に小さく表示されるだけで、見落とされる可能性が高かった。
フレームワークをもとに考えた対策
Education 人→営業の新入社員に発注システムの研修を実施する。その際、発生しやすいミスの事例も教える。
Engineering もの→システムの画面上で合計金額が大きく表示されるよう改修する。また、1個=12本のような商品については、詳細を商品画面に記載する。

このように、フレームワークを用いる利点は、対策を講じる視野を具体的かつ広く持てることです。職場でミスが発生すると、「不注意だ」「確認しないからだ」と、ミスの当事者の責任ばかりに目が行き、他の発生要因までは考えが至らないことが少なくありません。フレームワークを用いれば、当事者の注意力といった表面的な要因だけでなく、作業環境や人間関係などにも目を向けて本質的な改善策を考えることができます。

システムによるミス防止対策事例

システムによってミスを防止する対策事例を紹介します。

大手旅行会社の貸し切りバス業者むけ自動システム

これまで手作業に頼っていた貸し切りバスのルート決定や料金算出の作業を、自動で算出できるシステムを、大手旅行会社のグループ企業が開発しました。システムを活用すれば、ルート・日程・運賃などの見積を自動で作成できます。バスの重量などから、ルートにあわせ自動で料金や時間が算出されるため、人為的ミス防止に役立ちます。

【まとめ】

  • ミスは不注意だけで発生するのではない。ミスの防止には、ヒューマンエラーの仕組みと要因を理解することが大切
  • ヒューマンファクターに基づくフレームワークを利用することで、ミスの要因を多面的に掘り下げることができる
  • ミスの本質的な要因を広く、深く検討できれば、ミスを発生させない仕組み・対策に役立つ

なるほど、僕はこれまで部下のミスを、『不注意』とか『うっかり』が原因だとばかり思っていたな

ミスが起こる認知システムと、ヒューマンエラーを分析する手法を知るだけでも、職場のミスに対する向き合い方が変わるよね

よし、早速4M4Eモデルで部下の山田さんのミスを分析して、改善できる環境がないか考えてみようかな

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

職場のモヤモヤ解決図鑑【第55回】 ミスは気を付けてもなくならない? ミスを引き起こす、人の認知システム
職場のモヤモヤ解決図鑑

職場のモヤモヤ解決図鑑

? このジャンルの新コンテンツ掲載時に通知します このジャンルの新コンテンツ掲載時に通知します
フォロー

無料会員登録

フォローすると、対象ジャンルの新着記事が掲載された際に通知します。
利用には『日本の人事部』への会員登録が必要です。

メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

自分のことだけ集中したくても、そうはいかないのが社会人。働き方や人間関係に悩む皆さまに、問題解決のヒントをお送りします!

この記事ジャンル 労災

無料会員登録

会員登録すると、興味のあるコンテンツをお届けしやすくなります。
メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

この記事を既読にする

無料会員登録

「既読機能」のご利用には『日本の人事部』会員への登録が必要です。
メールアドレスのみの登録で、15秒で完了します。

この記事をオススメ

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。
※コメント入力は任意です。

オススメ
コメント
(任意)
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

コメントを書く

あなたのオススメとして、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)が公開されます。

コメント
■コメント投稿に関するご注意
以下に定めるご注意をご承諾の上、コメントを投稿してください。

1.
記載されている記事や回答の内容に関係のないコメントは、ご遠慮ください。
2.
以下の内容を含んだコメントの投稿を禁止します。『日本の人事部』事務局が禁止行為に該当すると判断した場合には、投稿者に通知することなく、コメントを削除または修正することもございます。予めご了承ください。
・第三者の名誉または信用を毀損するもの
・第三者を誹謗・中傷するもの
・第三者の名誉、信用、プライバシーを侵害するもの
・第三者の著作権等の知的財産権を侵害するもの
・第三者の権利または利益を侵害するもの
・公序良俗に反する内容を含んだもの
・政治活動、宗教、思想に関する記載があるもの
・法令に違反する、または違反のおそれがある記載のあるもの
・差別につながるもの
・事実に反する情報を記載するもの
・営利目的の宣伝・広告を含んだもの
・その他、内容が不適切と判断されるもの
3.
氏名・住所・電話番号などの個人情報を記載すると、トラブルに繋がる可能性があります。絶対に記載することのないよう、ご注意ください。
4.
掲載されたコメントにより発生したトラブルに関しては、いかなる場合も『日本の人事部』事務局では責任を負いかねますので、ご了承ください。
5.
ご投稿いただきましたコメントは、『日本の人事部』や、当社が運営するウェブサイト、発行物(メールマガジン、印刷物)などに転載させていただく場合がございますので、ご了承下さい。

問題を報告

ご報告ありがとうございます。
『日本の人事部』事務局にて内容を確認させていただきます。

報告内容
問題点

【ご注意】
・このご報告に、事務局から個別にご返信することはありません。
・ご報告いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。
・ご報告をいただいても、対応を行わない場合もございます。

職場のモヤモヤ解決図鑑のバックナンバー

関連する記事

【用語解説 人事辞典】
エビングハウスの忘却曲線
プライミング効果
ソーシャル・ノーム
チェーンストア理論
社会関係資本(Social Capital)
カークパトリックの4段階評価法
目標志向性
SF思考
ヒンドランスストレッサー
コンピテンシー導入の企業事例