日本の人事部 LEADERS(リーダーズ)2016 Vol.4
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インテリア・生活用品などホームファニッシングの製造販売で世界トップクラスの売り上げを誇るイケア。その日本法人であるイケア・ジャパンでは2014年9月から、新しい人事制度の運用、し用適を」金賃一同・働労一同「、くな別のムイタトーパ・ムイタルフは容内のそ。たしまりま始がすべての従業員に「正社員」の待遇を保障しながら、多様な働き方も認めるという画期的なもの。「外資だから」「経営に余裕があるから」といった見方もありますが、果たしてそうでしょうか。“本気で人を大事にする会社”ならではの独特のカルチャー、新しい働き方のモデルケースを提示しようとする先進的な取り組みについて、同社人事本部長の泉川玲香さん にお話をうかがいました。日本の人事部「HRアワード2015」企業人事部門優秀賞 受賞イケアはなぜ「同一労働・同一賃金」「全員正社員」にできたのか“本気で人を大事にする会社”に学ぶ人事制度改革イケア・ジャパン株式会社 人事本部長泉川玲香さんいずみかわ・れいか/大学卒業後、アナウンサーとして放送局に入社。その後、教育ビジネスで海外の企業買収を手がける。英国で長男を出産。エンターテインメントビジネスに転職し、人事総務本部長を務めた。2004年、イケア・ジャパンに入社。船橋店(千葉県)の人事マネジャー、新三郷店(埼玉県)のストアマネジャーなどをへて、12年から現職。長男はいま大学生。余暇には絵画などの美術鑑賞や、家族3人と愛猫との温泉旅行を楽しんでいる。ーー泉川さんが指揮をとられた2014年秋の人事制度改革では、日本の大企業としては初めて、すべての従業員に「同一労働・同一賃金」を適用するなど、その内容の先進性が大きな話題となりました。」金賃一同・働労一同「 の仕組みを初めて導入するということで反響が大きかったのですが、残念なことに、受け止められ方に少なからず“誤解”がありました。昨今、人手不足が深刻化しているから、人を集めやすくするために、パートタイマーの待遇を引き上げたのではないか、といった見方が多かったのです。もし、私たち人事部門の狙いがそこにしかなかったとしたら改革は行われていませんし、間違いなく社内から「NO」を突きつけられていたでしょう。では、なぜ改革を実行できたのか。それは、イケアが「ライフパズル」という視点をとても大切にしているからです。ーー「ライフパズル」とは、どういう意味ですか。 価値観の多様化が進み、誰もが一直線に会社勤めをして生きていくという時代では、もはやなくなりました。男女を問わず、キャリアの途中で子供を育てたり、介護をしたり、あるいは勉強をしに学校へ戻ったり。どのライフステージにいるかによって、めいっぱい働いて“上”に昇りつめたいときもあれば、“横”へずれて別のことにエネルギーを配分したいときもあるでしょう。本来、人生もキャリアもチョイスの連続であり、状況変化やタイミングに応じて、さまざまな選択肢のピースを既存の制度やシステムでは対応できない「ライフパズル」とは52

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