| 調査対象 | : 『日本の人事部』に登録している企業会員、ビジネスポータル『cybozu.net』の利用者など |
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| 調査方法 | : 『日本の人事部』『cybozu.net』両サイトでの選択式アンケート |
| 調査期間 | : 2007年11月22日~12月10日 |
| 有効回答数 | : 729件 |




「1日の平均労働時間」についてたずねたところ、回答者の約半数である351人が、「8時間以上10時間未満」と回答しています(図1)。そのうち約7割に当たる人は、自身の労働時間を「適切」と考えています(図2)。日本人にとって、平均的且つ理想的な1日の平均労働時間は、「8時間以上10時間未満」といえるでしょう。 一方で、長時間労働に従事している人は多く、回答者の約3割に当たる223人は、1日の平均労働時間が「10時間以上」と回答しています。その大半は、自身の労働時間について、「長い」あるいは「長すぎる」と感じています。「ワーク・ライフ・バランス」の重要性が説かれ、「過労死」をなくしていくための動きが活発化するなか、過酷な長時間労働を余儀なくされている人は依然として多いようです。

今回のアンケートでは「残業問題」にも着目し、さまざまな切り口による質問を設定しました。寄せられた回答からは、労働者を取り巻く厳しい環境を垣間見ることができます。 ※尚、役職が「経営職」「管理職」という方や、勤務形態が「裁量労働制」「みなし労働制」の方などのように、「残業」という概念がない場合には、「会社が設定している就業時間以外に働いた時間」で算出した上で、ご回答いただきました。また、勤務形態が「フレックスタイム制」の方には、「1日当たりの所定労働時間×1ヵ月当たりの勤務日数」を超える時間から算出した上で、ご回答いただきました。

1ヵ月当たりの平均残業時間は、「10時間未満~50時間以内」の範囲に集中しています(図3)。一方で、「71~90時間」44人、「91~100時間」17人、「101時間以上」24人と、長時間の残業が定例化している人が多いこともわかりました。一般的には、「1ヵ月当たりの残業時間が80時間を超えると、過労死が発生するリスクが高まる」といわれます。本人はもちろんですが、勤務先にも、残業時間短縮に向けた業務改善が求められるところです。

「残業はなくした方が良い」と考える人は、全体の54.2%(図4)。
理由としては、(図5)にもある通り、仕事以外の、個人の生活におけるマイナス面を挙げる人がほとんどです。もちろん、仕事へのマイナス面を指摘する声も聞かれます。その大半は、「中・長期的な視点で考えた場合、決してプラスには働かない」というもの。例を挙げれば、「目先の仕事にとらわれることで、能力向上の機会を損失する」「非効率思考が蔓延してしまう」「全体的な生産性や業務効率が低下する」など。「残業はマイナスには繋がらない」と考える人は、ごく少数派のようです。

ほとんどの人は残業のマイナス面を強く認識していますが、実際に残業時間を短縮する(なくす)ことができるかどうかについては、懐疑的な見方が多いようです。残業が増える理由としては、「業務量が多すぎる」(32.4%)、「会社の風土」(28.4%)の二つを挙げる声が圧倒的(図6)。「自分がいくら努力しても、環境が同じならば限界がある」との認識は多いようです。上記の(図3)では、「1ヵ月の残業時間が101時間以上」という人が24人いましたが、その回答を見ても、長時間残業の理由について、11人が「業務量が多すぎる」、8人が「会社の風土」を挙げています。

アンケート回答者の勤務先のほとんどは、残業時間の短縮に向けた動きが鈍いこともわかりました。むしろ、「対策は行っていない」というところが圧倒的に多いようです(図7)。回答者からは「残業がいやなら辞めるしかない」「残業は建設業の掟であり、仕方がない」など、「自分だけではどうしようもない」という諦めにも似た声が目立ちます。勤務先が残業をなくすことの必要性を認識していても、具体的な対策は進んでいないというケースも散見されます。「早期退社を指示されるだけ」「ノー残業デイを設定しているが、ほとんど機能していない」などの声が多数寄せられました。一部には、「残業がなかったことにするため、人事部から『労働時間を短く申告するように』という指示がある」など、根本的な姿勢から見直すべき企業も存在するのが実情です。

もちろん、残業時間の短縮に向けて、会社ぐるみで取り組んでいる場合もあります。「所定の残業時間を超えた場合、上司が原因と今後の対策を書類にまとめて人事部に提出する」「残業が多い社員がいる場合、その都度原因を追究し、業務分担の見直しなどの措置を行う」「1ヵ月の残業時間が45時間を超えると、健康状態の自己申告、産業医との面談・健康診断を義務付けている」など。勤務先によって、大きな差が生じていることがわかります。 勤務先が残業時間の短縮に向けた対策に消極的なら、労働者自らの努力も必要でしょう。しかし、(図8)にもある通り、効果的な打開策は考えられていない状況です。

「日本の労働者の約3割は、1週間に50時間以上働いている」というデータがあります。これは、他の先進国と比較しても圧倒的に長く、昨今の過労死問題やワーク・ライフ・バランスの観点からも、大きな問題となっています。
また、最近では外食チェーンなどでの「名ばかり管理職」への残業代未払いや、運輸業界の過密勤務なども大きく取り上げられ、「長時間労働」への問題意識が高まっています。今回のアンケートでは、労働者の多くが「残業は減らすべきだ」と考えていることがわかりました。企業側でも、早急に対策を講じていく必要性を認識しています。しかし、実際には十分な対応ができていない状況です。
今後は、現在の問題点を踏まえた上で、企業・労働者はもちろん、政府や行政機関、組合なども一丸となり、長時間労働問題の是正、さらには日本の労働環境全体の向上を目指していく必要があるでしょう。
【本リリースに関するお問合せ先】
株式会社アイ・キュー 『日本の人事部』編集部
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